Gunosy は、はてブに依存したサービスではない、という見解が、Gunosy の当事者から発表された。
→ ここ最近のGunosy関連の批判についての所感
それというのも、「 Gunosy は、はてブの再編集にすぎない」というような批判が出たからだ。
→ Gunosyのレコメンドエンジンの仕組み解説
→ 「Gunosyは実ははてブ拡張サービスだった」
→ やっぱり全部はてブだった&流用の痕跡もあった
このような話題の発端となったのは、たぶんその直前に書いた私の話だろう。
「はてブで話題になった情報を精選しているだけじゃないか」という正鵠を射た指摘もあるが、ま、そうだとしても、悪くはない。私がこう書いたあとで、ユニクロの社長の詭弁という項目に,はてな殻多数のアクセスがあった。その際、上記の記述もついでに見た人がいるのだろう。
( → Gunosy の短所 )
となると、物事の発端としての私にも関係があることになる。実際、上記項目 には、私のサイトの内容が掲載されている。
でもって、Gunosy の公式見解が「そうじゃない」というふうに否定しているとすれば、私の見解が間違っていたことになる。では、そうなのか? 私の見解が間違っていたのか? つまり、Gunosy は本当に、はてブに依存しないサービスなのか?
そうではない、ということを実証しよう。
──
(1) エラーの共通性
Gunosy が はてブの内容を丸パクリしている、ということは、はてブにあるエラーの内容が、そっくりそのまま Gunosy にも引き継がれていることからわかる。
具体的には、次の図だ。

これは Gunosy で配信された記事の一部である。ここにはいずれも、エラーがある。記事の解説が記してあるべき箇所に、全然関係のない内容が記述してある。(記事内容ではなくて、キャプションみたいな、どうでもいい情報が記してある。)
どうしてかというと、はてブにおいて、そのような要約が出ているからだ。
→ はてブ 1
→ はてブ 2
これは、はてブのバグみたいなものである。ひどいときには、ブログの main の箇所からではなく、サイドバーの方から情報を持ってくる。次のように。
→ はてブ 3
これは、はてブのバグみたいなものである。そして、そのバグみたいなものによって得られた「要約」みたいなものが、 Gunosy にそっくりそのまま掲載される。(上記の図)
これはつまり、Gunosy が はてブを丸パクリしている証拠である。
( ※ より詳しい話は 次項 の (1) の後半で。)
(2) ページ・デザイン
デザインもそうだ。もともとは、横2段の配列であった。次のように。
→ 以前のデザイン
ところが、はてブがデザインを変えたら、Gunosy もまた同様のデザイン(はてブそっくり)にした。
→ 現在のデザイン
つまり、次のようにした。
「はてブの後を追って、2段デザインから3段デザインにした。写真も同様に配置した」
これだけでも「パクリ」の疑惑が大きいのに、さらに次の共通点もある。
「記事の要約の部分が、読みにくい灰色になってしまった」
この点は、はてブの新デザインでさんざん批判されたことなのだが、その悪評だらけの灰色デザインを、Gunosy はあえて採用した。これからしても、はてブの丸パクリであることがわかる。(さもなくば、わざわざ悪評だらけの はてぶ新デザインと同じにする理由がない。)
──
以上の (1)(2) からして、Gunosy が はてブに大きく依拠したサービスであることは、実証したと言えるだろう。「 Gunosy は、はてブの再編集にすぎない」という見解も、あながち誇張ではない。
ただ、そのことの是非はどうかというと、私としては好意的である。「 Gunosy は、はてブの再編集にすぎない」のだとしても、そこにはきちんとした精選のメカニズムが働いているから、それはそれで有益だ。実際、はてブの各ページをいちいちていねいに見ている暇なんかはない、という人が大半だろう。だったら、精選してくれることは、とてもありがたい。十分に意義のあるサービスだ。
とはいえ、それを偽って、「はてブには依拠しない独自サービスです」と語るのは、嘘である。だから、その嘘を、本項では指摘した。
( ※ ユニクロの社長みたいなものだ。黙って自己流を通していれば、火の粉も当たらなかっただろうに、余計な自己弁護をするから、嘘をつくことになって、世間の指弾を浴びるハメになる。)
[ 付記1 ]
私としては、Gunosy の現状に大きな不満はない。今の方針のままでいいと思う。
ただし、デザインはひどすぎる。
・ はてブの新デザインと同じく、見にくい。
・ 灰色の文字が、見にくい。
まったくユーザーを無視したデザインだ。
また、幅が可変幅でないので、幅の狭いブラウザで見ると、横幅がちょん切れてしまう。これも困る。
また、下記の項目で述べた難点もある。
→ Gunosy の短所
Gunosy は、難点がいっぱいあるのに、改善が見られない。要望をすると、「できる限り早く対処します」という返信は来るのだが、実際にはいつまでたっても実現しない。(口先だけ。)
[ 付記2 ]
Gunosy の側は、次のように弁明した。
「 Gunosy の配信記事に はてブがたくさんあるのは、Gunosy で配信されてから はてブがいっぱいつくせいだ」
この効果は、あることはあるが、かなり小さい。
私の記事が Gunosy に掲載されて、Gunosy からいっぱいアクセスされたことがあるが、そのときからでは、はてブはたいして増えなかった。すでについた はてブの数が、1割ぐらい増えた程度だ。つまり、「Gunosy で配信されてから はてブがいっぱいつく」ということは、ほとんどないと考えていいだろう。
実は、アクセスの数自体は、はてブからのアクセスと、Gunosy の記事からのアクセスは、だいたい同じぐらいある。しかしながら、「Gunosy を見た人が、はてブでブックマークする」ということは、ほとんどないようだ。
私だって、そうですよね。Gunosy で配信された記事を読むことは多いが、それをいちいちはてブに登録する気にはなれない。面倒臭い。
[ 付記3 ]
実は、Gunosy がやばいのは、収益源がないことだ。
マネタイズに関しても現在一切行っておりません。毎月サービス維持を続けるためにサーバーコストや人件費など数百万単位で口座からお金がなくなっていきます。もうすぐ、広告等でマネタイズを試験的に行っていく予定です。何考えているだか。広告ぐらい、入れなさい。Google Adsense とか、doubleclick とか、いろいろあるでしょうに。
( → Gunosy blog )
海外の英語新聞のサイトを見ると、日本語の広告が表示されるが、これは、新聞社がいちいち日本語の広告を取っているからではなくて、世界共通で doubleclick などの広告を設定して、あとは広告会社が各国で広告を表示している。このようなものと同様の広告を表示するべきだろう。いちいち自分で広告を取りに行く必要はない。
どうも、若者ばかりでやっているせいで、経験者がいないのが、致命的であるようだ。学生ばかりでやっているような状況だと、倒産しかねないね。もうちょっと経営のわかる人に来てもらって、もっと会社体質を改善した方がいい。
特に、ブログの釈明文で、まともな日本語も書けないようなのは、相当にやばい。釈明文を tumblr や evernote に掲載するのも、やばい。馬鹿丸出しふう。
ベンチャーとして頑張っていること自体は応援したいが、やっていることがあまりにも青臭い。もうちょっと人の意見を聞くようにしないと、暴走して倒産するよ。注意した方がいい。
( ※ サイトの広報などを見ると、やたらと自己賛美ばかりが目立つが、ちょっとは松井秀喜氏の謙虚さを学んだ方がいいね。)
[ 付記4 ]
「人々の間で話題になるのは、はてブも Gunosy も同様だから、両者の記事が一致するのは当然だ」
という趣旨の見解がある。
→ Gunosyが批判されているのにやや反論
→ Gunosyはこんなもんだし、〜
しかし、そんなことはない。はてブで話題になっているのは、世間の話題の一部にすぎない。(たとえば、普通のニュースの方が大きな話題になっているだろう。)
世間では多くの情報が話題になっている。このことを知るには、はてブ以外のネタ元を探ればいい。それは、下記だ。
→ 国内 ソーシャルニュースサイト まとめ
ここに一覧があるが、そのなかでも、次がお勧めだ。
→ ユーザー参加型ニュースサイト - newsing
→ 楽天Social News (ソーシャルニュース)
はてブと比較すると、上位では共通するページが少しあるが、大部分は一致しない。Gunosy が本当に各種のソースをあたっているのであれば、これらのソーシャルニュースサイトからも情報を得るべきなのだが、実際には、Gunosy は はてブ一辺倒だ。それが事実なのだ。
私としては、「他のソーシャルニュースにも当たれ」という改善案を提案して、Gunosy の発展を望みたい。
( ※ あとで考え直すと、他のソーシャルニュースはゴミ情報が多すぎる。たぶん利用者のレベルがあまり高くないせいだろう。そのせいで低レベルの情報に人気が集まりがちだ。その点、はてな は利用者のレベルが高いらしく、情報がもともと選別されている。情報収集の範囲は広くないが、情報の精選度が高い。ゴミ情報が少ない。したがって、Gunosy のように情報の精選を目的とする場合には、はてな だけを対象とした方が、精選がうまく行くだろう。その意味では、他のソーシャルニュースを利用するのは、やめた方がいいかもしれない。)
( ※ 情報の精選よりも、情報の広さを狙いとするのであれば、 Vingow のようなサービスを利用するとよさそうだ。Gunosy も、ここから情報をいただくといいかも。はてな からパクるだけでなく、Vingow からパクるといいかも。)
( ※ Vingow のようなサービスを見ればわかるが、世の中には、はてブには引っかからない情報がたくさんあるものだ。)
【 関連項目 】
本項の続編があります。
→ Gunosy の真実 (次項)
※ はてブ API などについて言及しています。
※ 本項(今のこのページ)を読んで、「 Gunosy の悪口言うな」と
思った人は、上記ページ(次項)を読むと、誤解がほどけます。
ただ、その案内記事は、私には配信されなかった。興味あるのに。