2013年05月01日

◆ ヒッグス粒子と相対論

 「ヒッグス粒子は質量を与える」と言われる。
 「エネルギーと質量は等価だ」と相対論は言う。
 この二つは矛盾する。 ──

 「ヒッグス粒子は質量を与える」と言われる。
 「ヒッグス粒子がなければ質量はないが、ヒッグス粒子があるから物質は質量を持つ」というふうに。

 一方、相対論は、「エネルギーと質量は等価だ」と言う。
   E = m c2
 
 以上の二つを組み合わせると、次の結論が得られる。
 「ヒッグス粒子がなければ、素粒子は質量を持たない。したがって、相対論により、ヒッグス粒子のないところでは、素粒子はエネルギーを持たない」

 一方、次のことが言われている。
 「宇宙がビッグバンで生じた当初は、ヒッグス粒子がなかった。その後、時間がたって、宇宙がいくらか冷えていくと、ヒッグス粒子が出現して、素粒子は質量を持つようになった」

 とすれば、次のことが成立するはずだ。
 「宇宙がビッグバンで生じた当初は、ヒッグス粒子がなかったので、素粒子は質量を持たなかった。そのとき、相対論ゆえに、素粒子はエネルギーを持たなかった。ゆえに、宇宙は冷たかった」

 これは「ビッグバンの直後には宇宙は火の玉だった」という原則に反する。矛盾。

 ──

 矛盾が生じるのだから、前提が間違っていたことになる。つまり、次の二つのいずれか一方は間違いだ。
  ・  「ヒッグス粒子は質量を与える」
  ・  「エネルギーと質量は等価だ」(相対論)

 では、どちらが間違いなのか? 

 ──

 上の質問に、通常の理論は、まともに応えてくれないはずだ。
 しかし私は、次のように答える。
 「ヒッグス粒子は質量を与える
 という主張が間違いだ。なぜなら、正しくは、次のことだからだ。
 「ヒッグス粒子は質量を発現させる

 詳しくは、下記項目を参照。
  → ヒッグス粒子と質量
 
 この項目には、漫画(イラスト)がある。英語版だが、読むといいだろう。これを読めば、
 「ヒッグス粒子は質量を発現させる」
 ということの意味がわかるはずだ。次のように解説しておいた。
 空間から受ける影響は、粒子ごとに異なる。ある粒子は影響を強く受けて、遅くなる。一方、ある粒子は影響をあまり受けずに、遅くならない。前者は質量が大きい場合で、後者は質量が小さい場合だ。
 (つまり、質量が異なるものごとに、ヒッグス場から受ける影響が異なる。ヒッグス場が質量を与えるのではない。)
 ヒッグス場が質量を与えるのではない。それぞれの粒子がヒッグス場から影響を受けるのだ。その影響の受け方の大小が、質量の大小として現れる。そして、影響の大小を決めるものは、それぞれの粒子なのである。(ヒッグス場が決めるのではない。ヒッグス場は一定である。)
 電子であれ、陽子であれ、中性子であれ、それぞれの粒子ごとにその数値は一定の値で決まっている。そのわけは、それぞれの粒子ごとに一定の質量が決まっているからだ。ここでは、それぞれの粒子がもともと固有の質量の値を持っている。ただし、その質量が発現するために、ヒッグス場が必要なのだ。
  


 [ 付記 ]
 上記のことが成立するには、次のことも大切だ。
 「ヒッグス場というものは、固定的なものではない。観測者がほぼ光速で進んだとしても、同様の効果がある」


 このことが成立するためには、次のことが必要だ。
 「ヒッグス粒子というものは、寿命がごく短くて、瞬間的に崩壊する。誕生したらすぐに崩壊して、エネルギーとなり、そのエネルギーが近辺に伝播する」

 
 どうしてか、ということは、先に別項で述べた。
  → ヒッグス場と相対論
 これは、ヒッグス場の問題だ。
 このことでわかるが、真空というものは、エネルギーで満たされている。そのエネルギーの一部が、ときどき粒子の形になるが、多くの粒子は寿命が短くて、崩壊しやすい。なかでもヒッグス粒子は極端に寿命が短い。

 なお、本項で述べたのは、相対論的な意味で、「質量 = エネルギー」という話題。それをヒッグス粒子と絡めている。
 


 【 関連項目 】

 関連項目については、本文中にリンクを示した。そちらを参照。
 
 ついでに、下記項目も参照。
  → ヒッグス粒子
  → 質量とは何か?
posted by 管理人 at 20:33 | Comment(5) | 物理・天文 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
質量はエネルギーの1形態という相対論の自作自演ではないでしょうか?

質量(m)固定の移動速度(v)の動かしにくさの定義のまま、光速度(C)を導入して、光子には質量が無いなどと半端なんです。

静止していても移動していても光速度に変化しているわけですし、その光速度と組み合わされる質量の定義は、M=E/C^2でしょう。

そういう意味で、動かしにくさは質量(エネルギー)の1形態です。E=M(v^2+w^2)

電気でいうと、電気を消費して動く抵抗もあれば、電気を消費して発熱する抵抗があるのと同じです。
Posted by ひゃま at 2013年05月04日 07:13
それはそうと、面白い記事見つけました。
以下のコメントお願いします。

反物質への重力作用の謎解明に光
http://news-kagaku.seesaa.net/article/358953931.html
Posted by ひゃま at 2013年05月08日 02:03
質量がなくても運動量があるからエネルギーはゼロじゃないんですが。
Posted by 匿名熱望 at 2013年07月14日 00:25
質量がない。 つまり0の定義の問題を考えれば良い結果を導けます。
Posted by K・I at 2013年11月23日 03:00
質量を発現するもつじつま合わないですね。

エネルギー(kgm2s-2)があるということは質量(kg: 重さや動かしにくさの真空期待値)がある。

ヒッグス場?によって重さや動かしにくさを発現する。

そうすると無理に質量と重量(動かしにくさ)が同じという単位矛盾を生みませんね。

質量は重さや動かしにくさの度合いですから、重さや動かしにくさではないです。
Posted by ひゃま at 2015年08月25日 16:00
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