「エネルギーと質量は等価だ」と相対論は言う。
この二つは矛盾する。 ──
「ヒッグス粒子は質量を与える」と言われる。
「ヒッグス粒子がなければ質量はないが、ヒッグス粒子があるから物質は質量を持つ」というふうに。
一方、相対論は、「エネルギーと質量は等価だ」と言う。
E = m c2
以上の二つを組み合わせると、次の結論が得られる。
「ヒッグス粒子がなければ、素粒子は質量を持たない。したがって、相対論により、ヒッグス粒子のないところでは、素粒子はエネルギーを持たない」
一方、次のことが言われている。
「宇宙がビッグバンで生じた当初は、ヒッグス粒子がなかった。その後、時間がたって、宇宙がいくらか冷えていくと、ヒッグス粒子が出現して、素粒子は質量を持つようになった」
とすれば、次のことが成立するはずだ。
「宇宙がビッグバンで生じた当初は、ヒッグス粒子がなかったので、素粒子は質量を持たなかった。そのとき、相対論ゆえに、素粒子はエネルギーを持たなかった。ゆえに、宇宙は冷たかった」
これは「ビッグバンの直後には宇宙は火の玉だった」という原則に反する。矛盾。
──
矛盾が生じるのだから、前提が間違っていたことになる。つまり、次の二つのいずれか一方は間違いだ。
・ 「ヒッグス粒子は質量を与える」
・ 「エネルギーと質量は等価だ」(相対論)
では、どちらが間違いなのか?
──
上の質問に、通常の理論は、まともに応えてくれないはずだ。
しかし私は、次のように答える。
「ヒッグス粒子は質量を与える」
という主張が間違いだ。なぜなら、正しくは、次のことだからだ。
「ヒッグス粒子は質量を発現させる」
詳しくは、下記項目を参照。
→ ヒッグス粒子と質量
この項目には、漫画(イラスト)がある。英語版だが、読むといいだろう。これを読めば、
「ヒッグス粒子は質量を発現させる」
ということの意味がわかるはずだ。次のように解説しておいた。
空間から受ける影響は、粒子ごとに異なる。ある粒子は影響を強く受けて、遅くなる。一方、ある粒子は影響をあまり受けずに、遅くならない。前者は質量が大きい場合で、後者は質量が小さい場合だ。ヒッグス場が質量を与えるのではない。それぞれの粒子がヒッグス場から影響を受けるのだ。その影響の受け方の大小が、質量の大小として現れる。そして、影響の大小を決めるものは、それぞれの粒子なのである。(ヒッグス場が決めるのではない。ヒッグス場は一定である。)
(つまり、質量が異なるものごとに、ヒッグス場から受ける影響が異なる。ヒッグス場が質量を与えるのではない。)
電子であれ、陽子であれ、中性子であれ、それぞれの粒子ごとにその数値は一定の値で決まっている。そのわけは、それぞれの粒子ごとに一定の質量が決まっているからだ。ここでは、それぞれの粒子がもともと固有の質量の値を持っている。ただし、その質量が発現するために、ヒッグス場が必要なのだ。
[ 付記 ]
上記のことが成立するには、次のことも大切だ。
「ヒッグス場というものは、固定的なものではない。観測者がほぼ光速で進んだとしても、同様の効果がある」
このことが成立するためには、次のことが必要だ。
「ヒッグス粒子というものは、寿命がごく短くて、瞬間的に崩壊する。誕生したらすぐに崩壊して、エネルギーとなり、そのエネルギーが近辺に伝播する」
どうしてか、ということは、先に別項で述べた。
→ ヒッグス場と相対論
これは、ヒッグス場の問題だ。
このことでわかるが、真空というものは、エネルギーで満たされている。そのエネルギーの一部が、ときどき粒子の形になるが、多くの粒子は寿命が短くて、崩壊しやすい。なかでもヒッグス粒子は極端に寿命が短い。
なお、本項で述べたのは、相対論的な意味で、「質量 = エネルギー」という話題。それをヒッグス粒子と絡めている。
【 関連項目 】
関連項目については、本文中にリンクを示した。そちらを参照。
ついでに、下記項目も参照。
→ ヒッグス粒子
→ 質量とは何か?
質量(m)固定の移動速度(v)の動かしにくさの定義のまま、光速度(C)を導入して、光子には質量が無いなどと半端なんです。
静止していても移動していても光速度に変化しているわけですし、その光速度と組み合わされる質量の定義は、M=E/C^2でしょう。
そういう意味で、動かしにくさは質量(エネルギー)の1形態です。E=M(v^2+w^2)
電気でいうと、電気を消費して動く抵抗もあれば、電気を消費して発熱する抵抗があるのと同じです。
以下のコメントお願いします。
反物質への重力作用の謎解明に光
http://news-kagaku.seesaa.net/article/358953931.html
エネルギー(kgm2s-2)があるということは質量(kg: 重さや動かしにくさの真空期待値)がある。
ヒッグス場?によって重さや動かしにくさを発現する。
そうすると無理に質量と重量(動かしにくさ)が同じという単位矛盾を生みませんね。
質量は重さや動かしにくさの度合いですから、重さや動かしにくさではないです。