2013年04月19日

◆ 炭酸ガス削減の最善策

 炭酸ガスを削減するための最善の策を示そう。ごく小額で莫大な量の炭酸ガスを削減する方法がある。 ──

 地球温暖化の阻止のために、炭酸ガスの削減が必要だ、と言われている。その当否には議論の余地があるが、炭酸ガスの削減が悪いことではない。
 問題は、コストだ。莫大なコストをかけてまで炭酸ガスの削減をするべきではあるまい。しかし、低コストで推進できるのであれば、どんどん推進していいだろう。
 ただ、現状では、低コストで推進する方法が見つかっていない。というか、やたらと高コストである。特に、太陽光発電に至っては、あまりにも高コストすぎる。

 そこで、太陽光発電なんかとは比べものにならないほど、圧倒的に低コストで実現する方法を示そう。以下で提案する。

 ──

 まず、炭酸ガスを吸収するシステムは、地球上にはいくつかある。

 一番大きいのは、森林などの植物である。これが大気中の二酸化炭素を炭水化物の形にして、地上に固定する。この効果はきわめて大きく、恐竜の年代には非常に高濃度だった炭酸ガスを、ごく微量の水準にまで引き下げた。ところが現状では、地球の緑地が減少しており、炭酸ガスの吸収力が落ちている。さらには、水分の蒸発の減少により、雲の減少を招いて、直射日光の量が増えるせいで、気温が上昇する。
 そこで私としては対策として、「陸地緑化」という策を提案した。
  → 陸地温暖化説 (緑地減少説)
  → 陸地温暖化への対策
  → 地球の砂漠化

 二番目に、新たな方法を本項で提案しよう。それは、「植物プランクトンとオキアミの増加」である。
 南極海では、オキアミが大量にある。これは(植物を除けば)地球上で最大の炭素吸収システムであると言える。
  植物プランクトン → オキアミ → 捕食動物,糞

 南極海域では大量の植物プランクトンが生じている。(世界最大規模。)
 それを、イカやアザラシやクジラなどの捕食者が食べる。のみならず、オキアミの排出した大量の糞があり、この糞が深海に沈殿する。こうして現時点でも、最大規模の炭素吸着能力がある。
 ただ、ここでは一つだけネックがある。それは「鉄分の不足」だ。これがボトルネックとなっている。そのせいで、この海域では植物プランクトンがもっと増える潜在能力があるのに、頭打ちになっている。
 そこで、「南極海に鉄分を散布する」という方式を採ることで、植物プランクトンをさらに大量に増やすことができる。こうして炭素の吸着量を増やせる。そのためのコストは、「南極海に鉄分を散布する」ということのコストだけで済むから、ごくわずかで済む。

 この方式の特徴は、次のことだ。
 「炭素の吸収そのものは、植物プランクトンやオキアミという生物資源を用いる。そのためのエネルギーは、太陽エネルギーを使う。人間がなすことは、このシステムのボトルネックとなっている鉄分を注入することだけだ」

 これは、太陽エネルギーから直接エネルギーを取り出そうとする太陽光発電に比べて、きわめて頭のいい方法だ。太陽光発電では、そのエネルギーを使うことで、石油燃料の発生する炭酸ガスを減らそうとする。それは直接的な方法だ。一方、植物プランクトンやオキアミを使えば、肝心の作業はこれらの生物が行ってくれるので、人間としてはボトルネック部分の解消をするだけで済む。ここにわずかなエネルギーを投入することで、莫大な炭酸ガス吸収が実現する。
 というわけで、本項では、「炭酸ガスの削減には、南極海域で鉄分の散布を」という方針を提案しよう。

( ※ この方式は、前出の「海洋緑化計画」と方向性が同じだ。)
( ※ その項目でも、「鉄分の散布」という方式が示されている。ただし、海域は指示されていない。本項では特に、南極海域を具体的に指示している。)
( ※ なお、現状では、「鉄分の散布」は禁止されている。「環境保護」という名目で。「環境保護」という名目で「環境の改善を禁止する」というのだから、おかしな話だ。ここを是正することも必要だろう。)



 【 関連サイト 】
 本項で述べたことの典拠となる科学的情報は、下記で得られる。
  → ナンキョクオキアミ - Wikipedia
 一部を抜粋しよう。(かなり長文だが。)
 ナンキョクオキアミは微小な植物プランクトンを直接食べる。その結果、植物プランクトンが外洋でのライフサイクルを支えるために太陽光から引き出した第一次生産エネルギーを利用していることになる。
 バイオマス(およそ5億トン)でいえば、この惑星で最も成功している動物であるといわれている。
 ナンキョクオキアミは、同じぐらいの大きさの他の高等動物が利用できないような小型の単細胞の植物プランクトンを利用できる。
 ナンキョクオキアミの食事は非常に乱雑に見える。何千もの植物プランクトンの細胞の塊 (spit balls) を頻繁に口から吐き、また、大量の炭素(元素としての)とケイソウのケイ酸質の細胞壁とを大量に含んだ糞紐を排泄する。これら両者は重く、急速に深海に沈降する。この過程は生物学的ポンプと呼ばれている。南極圏の海域は水深2,000〜4,000mと非常に深く、生物学的ポンプは、二酸化炭素を沈めこむ働きをすることになる。このプロセスによって、莫大な量の炭素(二酸化炭素が植物プランクトンの光合成で固定されたもの)が生物圏から送り込まれ、約1,000年間にわたって大気から隔離される事になる。
 この一連のプロセスは、地球上で最大級のバイオフィードバック機構のひとつであろうという予想がある。おそらく、単一の巨大なバイオマスによって動かされている機構としては最大のものである。
 ナンキョクオキアミは南氷洋全域の表層に生息している。ちょうど極点を取り巻くように分布するが、特に大西洋との境界域に集中している。 南氷洋と、大西洋、太平洋、インド洋との境界域は、南極収束線を形成する。南極収束線の周極フロントと呼ばれる海域では、南極域の冷たい表層水が、外部の暖かい水と接し、沈降している。周極フロントは、大まかに南緯55度付近に形成されている。
 ナンキョクオキアミのバイオマスは1億2500万トンから7億2500万トンと見積もられており、ナンキョクオキアミは、地球上でもっとも成功した種であるといえる。
 ナンキョクオキアミのバイオマスが、他の種よりもいかに巨大なものであるか、強く印象づける比較として、以下のようなものがある。 全世界の水産資源のうち、魚類、貝類、甲殻類、頭足類、プランクトンなどの合計量は、年間約1億トンであるのに対し、ナンキョクオキアミ単独の年間生産量は1億3000万トンから数億トンと見積もられている。
 ナンキョクオキアミにこのような膨大な量のバイオマスを生産することを可能にしている原因としては、南極大陸の周辺の海域が、世界最大級でおそらくは地球最大のプランクトン集団を抱えていることが挙げられる。 南極の海は植物プランクトンで満ちている。大陸沿岸で深海域から表層へと湧きあがる海水は、全世界の海洋の光合成層の下部を経由してきており、豊富な栄養塩を含み、かつ、栄養塩が消費されていない。そして南極大陸沿岸で再び生物生産に寄与することになる。
 こうして、基礎生産 -食物網の基礎をなす生産で、植物によって太陽エネルギーが生物のバイオマスに変換されること- は広大な海洋で、年次1m2たり1〜2gの炭素固定を行っているのだが、南極の氷の周辺では、1m2あたり30〜50gにまで達する。 生産が行われている海域は、熱帯雨林などの地球上の他の大規模な第一次生産地域と比較してもなお広大である。 さらに、南半球の夏の間、何時間も照射し続ける日光が、生産過程を促進させる。 これらの要素のすべてが、プランクトンとナンキョクオキアミを、地球の生態系の物質循環サイクルの重要な部分にしているのである。
 南洋の広大な海域は豊富な栄養を含んでいるにもかかわらず、植物プランクトンがあまり生育しない。 この現象は「南極パラドックス」と呼ばれているが、これは鉄の欠乏により起こるものである。調査船から少量の鉄を散布する実験において、植物プランクトンは広域にわたり大規模な増殖をみせる。このような大規模な試みは、化石燃料の燃焼により増加を続ける二酸化炭素の削減にもつながるものとして期待されている。オキアミはこのプロセスにおいて、二酸化炭素を含んだ微小プランクトンの細胞を収集し、塊状の吐出物および紐状の糞便へと変える、つまり速やかに海中に沈む形へと炭素を変換するという重要な役割を担っているのである。
( → ナンキョクオキアミ - Wikipedia
 上記の話からわかるように、「鉄分の散布」という方式は、私の独創ではなく、すでに提案されているものだ。私としては、それを特に強調する形で、提案しておこう。



 [ 付記 ]
 ただし、この方法には、難点が一つだけある。それは、「上限がある」ということだ。この方法でも炭酸ガスを大量に吸収できるが、その量には上限がある。それが地球温暖化を阻止するのに足りるかというと、たぶん足りない。
 しかしまあ、上限に達するまでは、十分に有効な方法だろう。
posted by 管理人 at 19:37| Comment(3) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
表題から少しずれますが、今話題のオオマサガスは有効なのでしょうか?
Posted by こもの at 2013年04月19日 22:22
それは初めて聞きましたが、Wikipedia に記述があります。
 → http://j.mp/117nbHl

 原理的に言って、触れ込みは間違っていないと思うけど、ただ一つ、コストだけはものすごく高くなるはずです。なのに「安くなる」と言っているんだから、そこがおかしいね。詐欺っぽい。

 怪しいので、調べてみたら、次の解説があった。
 → http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1266699167

 相当、うさん臭い。
 
 ま、現実に生産して発売してくれたら、安ければ買うでしょうけど、安く生産するのは無理。
 たぶん、出資詐欺じゃないかな。出資者を集めて、ドロンするつもりなんじゃないの?
Posted by 管理人 at 2013年04月19日 23:02
そうですか。残念です。

先日のテレビで、日本テクノが作っているとあったのでまともだと思っていたのですが。

発電所近くでガスを作って、送電ロスをなくせば実用化できるかなと思ったのですが、文系の素人の発想でした。
Posted by こもの at 2013年04月20日 14:46
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