将棋電王戦 第1局 「阿部光瑠四段 vs 習甦」。
その情報を示す。 ──
棋譜 http://www.shogiblog.com/denou/206/
http://hantosidegodan.seesaa.net/article/350689398.html
解説 http://blog.goo.ne.jp/ei666/e/fa26f14a84bf735e48ea03593d3a68d6
背景 http://shogikisho.blog54.fc2.com/blog-entry-2431.html
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私の感想。
解説にもあるように、人間が隙を見せて、うまく罠に誘い込んだのが、勝因。
それとは別に、60手目の △6七金 がどうにも悪手だ。ここは △4七成桂 にして、飛車をいじめるのが本手だと思う。そのあと、金で飛車を取るか、角で桂馬を取るか、どっちかが成立しそうだ。そのあとは、と金攻めで、先手を追い詰めることができる。最後は速度差で、先手が勝ちそうだが、それでも、一手違いぐらいには接近できそうだ。形を作ることぐらいはできる。
実際には、大差となって、形も作れなくなった。
2013年03月23日
過去ログ
たぶんその際、ソフトの穴を見つけたのだろう。人間が先手を持つから、事前に見つけた穴の方向にソフトを誘導できる。一手損角換わりというのも、先手が特定の戦型に誘導できる作戦だ。
事前に想定した局面に、人間側がうまく誘導したのだろう。そしてまんまと罠にはめてしまったわけだ。
ソフトというのは思考がワンパターンであることが多いから、あらかじめ対戦しておけば、同じ局面に誘導することができる。
とすれば、今回の勝負は、「人間が機械に勝った」というようなものではなく、「人間が事前にソフトの穴を見つけておいて、想定通り、その穴に誘導した」というだけのことだろう。つまり、ガチンコ(真剣勝負)ではなかった。
人間が後手を持てば、事情はまったく変わっていたと思う。(ソフトの作戦がまったく不明なので。)
※ 以上のように言えるのは、今回の戦いが、ソフトに穴があるせいで勝敗が決したからだ。力勝負ではなかった。
→ http://webgaku.hateblo.jp/entry/20120812/1344783308
これで自分のサイトに掲載できる。(棋譜データがあれば。)
ま、面倒臭いけどね。
勝負をするのに穴がある方が悪いと思います。
穴を狙うなと言うのは、使い古しの例えで言うとバッターがピッチャーに対してフォークを投げるなと言うのと同じですよ。
本当に勝負にこだわるのなら、ソフト側は本番バージョンで作戦を大幅に変えることもできたんだし。
インタビューを見ると、開発者の竹内さんは現時点で勝つことにそこまで拘っていず、プロと対局することでソフトの問題点を発掘し、さらなる改良に役立てたいと思ってらっしゃるようにみえました。それはそれで立派な考え方ですし、また実際の対局態度もプロと将棋への敬意が表れていて素晴らしかったです。
第2戦に登場する開発者の山本さんはソフト貸与を拒否し、対人用にソフトをチューニングするなど対照的な動向です。次はプロが後手番ですし、管理人さんが思われる真剣勝負に近いものが見られるんじゃないでしょうか。私は次回も楽しみにしています。
そりゃそうなんですけどね。「悪い」とか何とかじゃなくて、「つまらない」ということ。
どうしてかというと、事前準備を何度もやれるんだったら、プロの側だけが「待った」を何度もやれるようなものだ。興醒め。
ま、ソフトと人間が何度も対戦したのなら、その情報(棋譜)をソフトの側にも教えて上げたいものだ。そうじゃないと、片方ばっかり事前情報があることになるから、不公平。
人間の側だけ、相手の手のうちを知っているんじゃ、不公平。勝負というものは、条件が公平じゃないと、面白くない。
その意味で、人間とソフトの場合は、人間を後手に限定した方がいいと思う。
http://d.hatena.ne.jp/nisin/20130323/1364037781
ただプロも本番と全く同じソフトとハードで研究できるわけではないので、研究をしたからといって完全にそれがハマるとは言い切れない部分はあります。(特にGPS将棋は667台のクラスタ連結構成。これは事前練習不可能。)
それでもやっぱり貸与は不公平だと感じる人が多いなら、次回からは貸与禁止のルールを盛り込めばいいでしょう。
しかし生放送のアンケート結果(大満足が95%、まあまあ満足と合わせて99%)、連盟とコンピュータ将棋協会の力関係、スポンサーの意向を合わせて考えると、貸与禁止が実現する可能性は低いと思います。
ドワンゴの川上会長がハードの消費電力を人間の消費カロリーと同等にしないと公平じゃないんじゃないかと述べています。これはコンピュータの能力に制限をかけ、人間を有利にする方向の発言ですよね。私にはソフト貸与よりこちらの措置がとられたときのほうが興冷めです。
無理やり捕獲したら、すごい犠牲を払うハメになった。それでも最後は長い詰み筋を見つけて、私の方が勝ったけど、ソフト相手では過去最高の熱戦になった。最後は 20手詰めぐらいになったが、これで詰むことができたのは運が良かった。こんなに長い詰み筋で勝ったのは初めてだ。
なお、使ったソフトは、Windows 版の将皇。今は入手できないみたいだ。
そんなことができるようになったら人間は完敗ですわ。
詰め手数は奇数ですよ。
プロ同士の対局の場合は当然、相手の棋譜とかを調べて作戦を練って対局に挑むので、事前の研究を教えてくれと相手に頼んだら笑われてしまうと思いますが、コンピューターは新しいデータを入れないと同じように指して負けてしまうという弱点があるのだとすれば、その弱点を補ってあげることによって勝負としては面白くなるかも。
ソフト側は事前にプロの棋譜をいくらでも研究できるのにプロ側はコンピューターを研究できないというのはハンデなので、貸出じゃなくてソフトの棋譜を膨大な量、プロに事前に提供するというのはありかもしれないけれどプロはコンピューターじゃなくて人間なので短期間にそれを全て読んで吸収しろというのは無理がありそうですね。
ソフト13億局面読ませましたが、△4七成桂はさらに悪手。▲2五桂と打たれて△4二金 ▲8一飛車打
と攻め込まれて、勝勢は先手に傾く一方になります。
△6七金打も悪手のようですが。
60手目の最善は△7七歩打とでました。