2013年03月22日

◆ アニメーターの労働法違反

 (前項で述べた)アニメ産業の低賃金の理由は、法律違反の低賃金がまかりとおっていることだ。 ──

 前項のコメント欄では、
 「最低賃金は得られているはず」
 と書いたのだが、調べてみたら、そうではなかった。最低賃金をはるかに下回る賃金しか得られていなかった。
 平均年収(アニメ以外の収入含む)は、動画を主な仕事とする人が約105万円、原画は約232万円、演出は約333万円、監督は495万円だった。年代別では20代が平均約110万円、30代でも約213万円、40〜60代で400万円台となる。概算の時給は動画298円、原画689円、監督1412円。
( → 朝日新聞
 アニメの賃金は、労働時間によって支払われるのではなく、作画の枚数で支払われる。そのせいで、実際労働時間はいっぱいかかっても、少額しか払われない。かくて、時給換算では格安となる。
 これ、法律違反ですよね。
  → 最低賃金法

 ──

 なお、次の見解があるかもしれない。
 「底辺層だけが能率が悪いが、熟練者ならば能率が良い。ゆえに、別に悪くはない」

 しかしこれは成立しない。実際には、次のようになっている。
 「底辺層は能率が悪くて格安の賃金となり、熟練者は能率が良くてもせいぜい最低賃金並み。ゆえに、悪い」

 証明となる資料は、下記。
  → プロとして月収25万円くらい稼ぐ中堅の原画マンの場合
 圧倒的な才能のあるプロの原画マンでさえ、月収25万円。世間の下級サラリーマン並みだ。その下位で働く一般のアニメーターは、はるかに低い所得となる。
 
 ──

 「最低賃金法をきちんと守らせる」
 というのが、正しい対策のようですね。その金を払えないようなアニメは、つぶれてしまって構わない。粗悪なアニメの乱造がなくなって、すっきりする。
 


 [ 付記 ]
 見方を変えれば、こうも言える。
 「最低賃金法も守らない劣悪な賃金でも我慢するようなアニメーターが多い。それが問題だ」
 まったく。金ももらわずに奉仕するようなアニメーターは、遊び半分でやっているのだろうが、そういう甘ったれた根性はやめてもらいたいものだ。
  ・ 最低賃金ぐらいをもらって、働く。
  ・ 最低賃金をもらえなければ、やめる。

 この方針を取ってもらいたいものだ。
 新人アニメーターがどんどん辞めていく、という話だが、どんどん応募する方がおかしい。この産業には未来がないのだから、応募するべきではない。
 
 絵を描きたがるオタクが多すぎるのが、根源問題だな。さっさとアニメから離れるべき。それができないから、まともな大人になれない。で、「食えない」という現実を知ったあとで、離職する。……それじゃ、遅いんだよ。
 


 [ 余談 ]
 なお、アニメーター養成学校というのもある。
  → Google 検索
 これは詐欺も同然だ。卒業しても、アニメーターとして食うことはできないのだから、卒業する価値がない。どうせなら(アニメーターをやめて)コンビニの店員でもしている方が、よほど金になる。
 価値のない仕事に就かせるための学校なんて、詐欺も同然である。このことを世間ははっきり指摘するべき。
 オレオレ詐欺じゃないけど、詐欺みたいなものですよね。

 ──

 アニメーター養成学校がある限り、卒業生がアニメーター志願者として量産される。となると、低賃金のアニメーター志願者がやたらとあふれることになる。
 だから、このようなアニメーター養成学校を廃止することが必要だろう。全国で1校だけがあればいい。そこで少数のアニメーターだけを養成すればいい。他はすべて廃校にするべきだ。これらの学校は、若者を食い物にしている詐欺(もしくは悪魔)も同然なのだから、さっさと廃校にするべきだ。

 悪魔 「うちの学校に入りなさい。そうすれば、卒業後は、アニメーターになれますよ。楽しい趣味で、お金をもらえますよ。遊んで金儲け。こんなに幸福なことはない。だから、うちの学校に入りなさい」
(本音は:だまして入学金と授業料をもらおう。卒業後にどうなるかは、こっちの知ったこっちゃない。)




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posted by 管理人 at 18:55 | Comment(0) | 一般(雑学)1 | 更新情報をチェックする
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