2013年03月21日

◆ サンテックパワーが破産

 世界最大の太陽光発電企業、中国のサンテックパワーが破産した。 ──

 記事はこちら。
  → 中国太陽電池最大手が破産 サンテックパワー、再建探る
  → サンテック子会社の破産を申請、中国の銀行が裁判所に届け出
  → サンテック、子会社の破産手続き求め取引銀行が申し立て
  → 中国の太陽光パネル大手サンテック、転換社債がデフォルト

 子会社が倒産しただけだとか、転換社債が不履行になっただけだとか、事態を軽視する見解もある。だが、そうだとしても、「死を緩慢にする」ぐらいの効果でしかない。
 死は確実に到来した。もともと経営悪化は伝えられており、倒産は時間の問題だと見なされていたが、とうとうその時期が来た、ということのようだ。

 サンテックの経営悪化については、私もこれまで何度か言及してきた。
  → 経営破綻の危機に追い込まれている (2012年11月30日)
  → サンテックは、最大の赤字を抱えて、実質破綻している (2012年12月01日)

 ──

 ところでサンテックの製品については、以前、「25年の長期保証」を話題にしたことがある。
  → 25年の出力保証
  → 国内最長の25年出力保証

 ところがこれはもはや画餅と化した。保証してもらいたくても、保証してくれる企業が消えてしまった。たとえ再建したとしても、再建後の企業が保証してくれる見通しは薄い。

 【 訂正 】
     日本法人は倒産せず、営業を続けている。
     となると、日本のユーザーは、保証が続くようだ。

 ── 

 では、国内企業の製品を購入すれば、安全か?
 そうも言えないようだ。国内企業の保証は 10年間だが、国内企業が 10年後にも存在しているとは言えないからだ。
 たとえば、シャープは 10年後に存在しているかどうかは覚束ない。もっと近未来で、半年後にも転換社債の期限が来るが、これが履行されるかどうかさえ不明だ。

 実は、半年前には「転換社債を買うと大儲けできますよ」と述べた。
  → シャープは倒産するか?(大儲けする方法)

 だが、その後、サムスンと提携したときには転換社債の価格が大幅上昇したものの、そのあとでまた価格が下がった。
  → シャープ 20回CB
 下手をすると、これは紙屑になるかもしれない。私としてはその可能性はけっこうあると見込む。半年前の価格の 50円程度ならば割安だったが、現在の価格の 90円弱というのは高すぎる。今は売り時かもね。

 ──

 太陽光発電については、私は前から危険性を指摘していた。「シャープは倒産しそうだ」というふうに。
  → サイト内検索

 私としては、Qセルズ倒産のあとは、シャープが危険だと思っていたのだが、あにはからんや、世界最大手のサンテックパワーが先に倒産してしまった。こっちの方がまだ大丈夫そうに見えたのだが。……世の中、わからないものですね。
  


 【 追記 】
 朝日新聞・朝刊 2013-03-22 に情報がある。(ネットにも簡略記事がある。)
 記事によると、倒産の背景は、世界的な供給過剰だという。圧倒的に生産量が拡大したせいで、価格が大幅に下落したそうだ。(日本ではあまり下落していない(出典)が、欧米では大幅に下落している。)
 つまり、「大量生産で価格低下」という推進派の主張は、「コストの低下」という形では実現しなかったが、「市場価格の低下」という形では実現したことになる。そして、その意味は、「採算割れ」であり、「大幅赤字」となる。かくて倒産に至る。
 皮肉ですね。

( ※ なお、日本の市場価格だけがどうして下がらないのかは、不明。あえて競争しないで、高値の維持をしているのかもね。高値を維持すれば、サンテックもボロ儲けできるから。)



 [ 付記1 ]
 Qセルズは、倒産したあと、韓国のハンファに買収されて、子会社として再建された。
  → http://www.q-cells.jp/

 サンテックパワーも、再建を探っているそうだ。
  → サンテックパワー、再建探る
 この先どうなるかは不明だが、完全消滅するわけではなさそうだ。

 
 [ 付記2 ]
 日本政府は相も変わらず、「太陽光発電の高値買い取り(38円)」なんていう馬鹿な政策を続けている。
 一方、技術面では、新たな進展があった。
  → 量産可能な「透明な紙」 王子HDと三菱化学が開発

 これは太陽光発電に役立つ。
  → 太陽発電する透明な紙

 なぜかというと、従来の太陽電池と違って、太陽電池を「印刷する」という生産方法が可能となり、大幅な低コスト化が可能となるからだ。
  → 紙の太陽電池
  → 塗る太陽電池

 後者の記事は 2011年07月19日のものだ。それから2年もたたずに、けっこう技術発展がある。うまく行けば、2年後ぐらいには実用化が可能かもしれない。
 そのときこそ、現在のシリコン系の太陽電池メーカーがそろって倒産するときかもしれない。……ま、その日がいつかくるだろうということは、私が予測していたが。その日はけっこう早く来るのかも。
posted by 管理人 at 18:50| Comment(2) |  太陽光発電・風力 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
安価で大量に製品を投入して競合を駆逐して市場を占有するビジネスモデルがサンテックと
聞きましたが、自社すらも滅ぼしてしまったのですね。
笑えません。
同じ戦略っぽい韓国の某社は大丈夫なのでしょうか?
Posted by やまあり at 2013年03月23日 08:53
全量買取制度で太陽光を普及させる目的がエネルギー自給率の向上と日本経済の高揚だとすれば、
日本メーカーは全く優位性を発揮できず、海外メーカーに市場を食い荒らされ、おまけに周波数調整のために電力系統への設備投資は増えて結局日本国内の工場が使う電気代は上昇して経済は停滞。さらに原子力も止まって日本から工場はどんどん出て行ってしまうかもしれませんね。

印刷太陽電池のような新たな技術革新には期待ですが、市場を作ってイノベーションを待つのではなく、イノベーションに合わせた市場を日本は創造して行ってほしいですね。
Posted by 環境素人 at 2013年03月23日 22:37
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