あちこちに彼女の発言がある。ネット上で探すなら、こちら。
→ 山口香 - Google 検索
ただし、細かな話は上記で得られるが、肝心の話はない。肝心の話は、紙の新聞(およびネットの有料版)にある。一部抜粋の形で、肝心の箇所を紹介しよう。(転載)
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朝日新聞(有料版 2013-02-06)から。
「昨年9月、園田隆二前監督が暴力行為をしていたと、私自身、耳にしました。個人的に何人かの選手に話を聞いて事実を確認し、全日本柔道連盟の幹部に伝えました。まずはきちんと調べて、広く選手に聞き取りをして下さいとお願いした。ちょうどロンドン五輪の検証をする時期でもあり、この際だから調査した上で次の体制を決めるべきでしょう。ところが全柔連は園田前監督にだけ話を聞き、厳重注意の処分にした」
「園田前監督が被害者に心ない態度をとった。彼女が頑張った試合の後、『おれが厳しく指導してきたことが今回につながったんだ』というようなことを言ったというんです」
「複数の選手がその場にいたから間違いありません。私は再び全柔連幹部に電話を入れました。これが反省した態度ですか、何を厳重注意したんですか、と」
「私は女子柔道家として、日本代表でナショナルフラッグを背負う選手に、そういう態度をとることは絶対に許せません。まして言動を注意された後にみんなの前で暴力を肯定するようなことを言うなんて言語道断。日本の女子柔道が長い時間をかけて強くなってきたのは、選手一人ひとりが力を合わせて切り開いてきたからです。決して暴力的な指導をしたからではない」
――それで次の一手が、12月の選手たちによるJOCへの告発だったのですか。
「私もいろいろ考えました。相談してくれた選手には『こういう結果になって申し訳ない。私の力がなかった』と謝りました。そして『申し訳ないが、ここから先は私ができることじゃない』と話しました。私が何を言っても、私の意見としか受け止められない。私と全柔連という対決の構図になり、問題の本質がずれてしまう。山口に対する対処をされてしまうと思いました」
「私は選手に言いました。『ここからはあなたたち自身でやりなさい』と。さらに『あなたたちは何のために柔道をやってきたの。私は強い者に立ち向かう気持ちを持てるように、自立した女性になるために柔道をやってきた』という話もしました」
「私はもう助けられない。だから自分たちで考えて、と。そこからは私は直接的には関与していません」
「ここからが私たちの仕事だと思っています。時間がたつにつれ、彼女たちのことを『何様なんだ』と言う人たちが必ず出てきます。今度は私たちが矢面に立って守ってあげなきゃいけない。柔道界をあげてサポートするという姿勢が大切です。訴えたことが悪いんじゃない。問題をすりかえてはいけません」
「私は選手が自発的に起こした行動を見守り、自立するのを待っててあげたいという気持ちです。選手の自立を助ける。それがスポーツでしょう。選手は臆せず意見をはっきり言える人間に成長しているんです」
読売新聞(朝刊:紙の新聞 2013-02-10 )から。
「私が言ったことが引き金となって彼女たちが決起したのであれば、責任は私にある。あの子たちが否定されるようなことがあれば、二次被害、三次被害にもなりかねない。」
「(園田監督を)そのまま続投を発表したら柔道も連盟も、園田くんも大きなダメージを受けますよと訴えた。発表を急がず、その前に園田くんが全員の前で謝るとか、いろいろ提案したけど、いくら言っても駄目だった」
「何度ボールを受け投げても受け止めてもらえなかったのが残念。今できるなら、何であのときにできなかったのかと、私はそこが一番悲しい」
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【 経歴紹介 】
やまぐちかおり 64年生まれ。84年世界選手権優勝、88年ソウル五輪銅メダル(公開競技)。筑波大柔道部女子監督、全日本柔道連盟女子強化コーチを歴任。
[ 付記 ]
朝日も読売も、紙の新聞では、いい情報が得られる。ちゃんとお金を出して読みましょう。
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( ※ 朝日からいっぱい引用したので、朝日の宣伝をいっぱいしておきました。(^^) …… なお、このような宣伝なしで、勝手に有料版の記事を転載することは、違法だと思えます。)
→ 朝日新聞デジタル 割引キャンペーン
→ 【柔道】五輪V2ドイエ氏糾弾「体罰はフランスなら即法廷」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130209-00000058-sph-spo
相撲で竹刀の話が出ているが、相撲の稽古では体罰はなくなったんだろうか? 今でもあるんだろうか?
ググると、次のページが見つかる。
→ http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1486667304
相撲協会も対処すべきだな。
プロ野球の星野監督もね。
→ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130208-00000303-tospoweb-base
テレビでもずいぶん流れてましたし、何かが変わるきっかけになってほしいものです。
しかし、星野監督に関しては、この状況でこのコメントは馬鹿じゃないかと思いますが、多くの頭の固いお偉いさんの気持ちを代弁してる気はします。
戦いは楽じゃないと思いますが、頑張ってほしいです。
大学教員としてもすばらしい。冷静に筋を通しており、日本の柔道関係者やJOC関係者がきちんと支援すべきです。
これを受けて産経・社説は、「執行部を一新せよ」と主張した。
→ http://sankei.jp.msn.com/sports/news/130320/mrt13032003490000-n1.htm
一方、全柔連の緊急調査対策プロジェクト委員である藤原庸介理事は、山口香氏がインタビューに応じるなどしていたことをとがめて、山口香氏が頭を下げた。
→ 読売・夕刊 2013/03/20
緊急調査対策プロジェクト委員である橋本聖子理事は、以前、暴力問題を告発した選手15人の名前は公表されるべきだとの認識を示した。
→ http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2013/02/06/kiji/K20130206005137990.html
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私が思うに、こういう理事の声があるから、山口香氏は自らが防波堤となってインタビューに答えたのだ。そしてそれを批判するのが、緊急調査対策プロジェクト委員の理事だ。
この緊急調査対策プロジェクト委員というのは、暴力問題を指弾するためにあるのではなく、暴力問題を隠蔽するためにあるようだ。呆れるね。
ま、暴力問題を指弾するのが目的だとしたら、山口理事が理事会で問題したときに、この意見を封殺した理事たち全員が咎められることになる。それでは困るから、山口氏をふたたび封殺しようとしているのだろう。ひどいものだ。
JOC は、執行部が一新されるまで、全柔連を除名した方がいいだろう。(つまりオリンピック参加資格を封じる、ということ。)
それにしても、国の補助金をゼロにされてまで理事が居座る、というのは、理解しがたい。報酬を返上するわけでもないのだから、報酬に相当する金額は、選手の金を食いつぶすつもりなのだろう。ひどいものだ。