中国で大気汚染がひどくなっている。
→ 中国の大気汚染が日本へ
→ 中国の大気汚染が日本へ 2
→ 中国の大気汚染の画像
そのせいで日本にも影響が及んでいる。

関東でも観測 忍び寄る「PM2・5」の脅威 (図の出典)
ここまでは、すでに知られたとおり。
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ところが、実を言うと、欧州だってかなり大気汚染が問題となっている。
→ ハイブリッドとディーゼル
一部抜粋しよう。(再掲)
2005年にEU全体で、粒子状物質が約3万7300人の早期死亡の原因になったと推測されている。その原因の多くは、ナノ粒子だ。つまり、PM2.5だ。これは、中国でいま話題になっている汚染物質だ。
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微粒子の大部分はディーゼルエンジン搭載の車や船舶、火力発電所から排出されている。EEBによると、EU域内では毎年45万5000人がこの微粒子が原因で早死にしているという。
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空気中の微粒子やオゾンなどによる汚染でEU域内とその周辺諸国では、年間50万人が早死にし、生物多様性も打撃を受ける恐れがあるとしている。
→ 「PM2.5 中国」 - Google ニュース検索
毎日新聞の解説もある。
→ 質問なるほドリ:「PM2.5」って、どんな物質?
私はずっと前に同様のことを説明しておいた。
→ ディーゼルの環境汚染
→ ハイブリッドとディーゼル
公的な研究もある。
→ 国立環境研究所ニュース
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結論。
PM2.5(ナノ粒子)は怖い。それは工場から排出されたり、ディーゼル車から排出されたりする。
中国で話題になっているのは、大気を汚すスモッグだ。しかしそれは、目に見える粒子であり、
しかしもっと怖いのは、見えない微粒子だ。それは血液に溶け込んで、脳にも入り込み、人体全体を汚染する。それによる障害はすでに判明している。死者も統計的に莫大に増えている。
【 訂正 】 PM2.5 は濃度が高ければスモッグ状で目に見えるそうです。
福島の原発の放射線なんかに比べると、圧倒的に怖いのが、ナノ粒子だ。なのに人々は、「中国から来るのが怖い」と叫んでいるだけだ。しかしナノ粒子は、自分の国でも発生しているのである。特に、ディーゼル車から。(最新型のクリーンディーゼルも同様だ。クリーンというのは名前だけ。)
これを無視している欧州では多大な死者が発生している。そして、その愚を真似して、「ディーゼルはエコだから推進しよう」と思っているのが、日本だ。
なるほど、ディーゼルは炭酸ガス排出量が少ない。その意味では、エコだろう。しかし、かわりに、ナノ粒子を大量に吐き出しているのだ。ディーゼルは、地球温暖化を弱める効果は少しはあるが、同時に、人の命を大幅に奪うのである。そのことを理解できないと、日本も中国のようになる。
【 関連情報 】
次の参考書籍もある。
安全な空気を取り戻すために―目に見えない排ガス汚染の恐ろしさ
内容紹介
一見きれいになったように見える都会の空気。ところが目に見えない窒素酸化物や自動車排ガスの浮遊状粒子物質の量はけっして減っていないのです。なかでも排ガスに多くの有毒物質を含むディーゼル車が急激に増えたこの二〇年来、多くの人たちがぜん息やアレルギー疾患などに苦しんでいます。長年公衆衛生に携わってきた専門家らがその実態と対策をわかりやすく解説。
これは単に粒子のサイズでくくっただけに過ぎない。
実際の物質が何であるのかはほとんど公表されていないと感じる。
(炭素なのか?窒素酸化物?)
ツッコミどころはそこだと思います。
炭素です。窒素酸化物や炭素酸化物は気体でしょう。いずれも水溶性。
もしかして高校の化学 サボった?
> 実際の物質が何であるか
炭素というのは共有結合の手が4本あって、やたらと複雑な結びつき方をするので、分子としては固定的ではないんです。均一ならば、グラファイトになったり、グラフェンになったり、カーボンナノチューブみたいになったりするが、自動車の燃焼室では、不均一な結合をしたゴミみたいな微粒子断片がたくさんできるはず。
だから、単に物質名として「炭素」と呼ぶだけで、具体的にな分子構造は明示しないんです。というか、明示しようがない。いろいろあるんだから。
> もしかして高校の化学 サボった?
エアロゾルの形態ではないのでしょうか?
(確かに化学は基礎過程しか知らない)
炭素のみなら所謂光化学オキシダントの範疇ではないですよね?
(勉強不足で申し訳ない)
光化学オキシダントは、気体。これもPM2.5 とは呼ばない。
あと、中国で視界を濁らせているのは、PM2.5 よりも大きな固体。PM10とか、かな? (数値はよく覚えていないが、大きめの数値。)
粒子状物質(りゅうしじょうぶっしつ、Particulate Matter, PM, Particulates)とは、一般的にはマイクロメートル(μm)の大きさの固体や液体の微粒子のことをいう。
私の習った化学では乾燥空気でも無い限り可溶性気体が単独のみで大気中に浮遊する状態はあり得ないです。
(むろん飽和量以下の範囲において)
晴れていようが雨が降ってようが無関係ですね。
本当に化学の授業を受けてましたか?
もっともその前にエアロゾルは、ゾルである=分散系を指すので液体と気体の混合形態を指すのではないでしょうか?
あと、PM10以上は話題から逸れますのでこれも無関係です。(粉塵扱いするのが普通じゃないでしょうか?)
あ、そうだったのか。知りませんでした。固体だけかと思った。液体は蒸発しちゃうはずなので除外されると思っていた。
お詫びして訂正します。「エアロゾルは気体が水滴に溶けたものですから、PM2.5 とは呼ばない。」は取り消します。
ま、これは、本文でなくコメント欄のことですけど。すぐに書いたから、間違えてしまった。
なお、「晴れた日」というのは、水滴がみんな蒸発した状態のことです。「晴れか雨か」という違いじゃなくて、「霧が蒸発するかしないか」という違い。
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なお、中国で話題になっている PM2.5 は、すべて固体であると考えていいでしょう。エアロゾルならばマスクに吸着するはずだし、どちらかと言えば「有毒ガスの影響」「化学的成分」というふうに騒がれるはず。今問題になっているのは固体粒子の方です。
下記はすべて固体微粒子の性質です。
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その小ささは、高機能ではない通常のマスクも通してしまうほど。肺の奥まで入りやすく、大量に吸い込むことで肺がん、ぜんそくなどの健康被害を引き起こす懸念が指摘されている。
環境省によると、主な発生源はボイラーや焼却炉といったすすや煙を発する工場や、自動車の排ガス。中国に限らずわが国でも発生しており、平成21年に国の環境基準(大気1立方メートル当たり1日平均で35マイクログラム以下)が定められた。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130209/dst13020908270002-n1.htm
高校の化学 うんぬんは、失礼しました。ごめんなさい。ついつい、余計な一言を言っちゃうんですよね。だから女の子に嫌われる。 (^^);
なかなか直らないので、反省しているところです。
でももう少し私に意見におつきあい下さい。
>なお、中国で話題になっている PM2.5 は、
>すべて固体であると考えていいでしょう。
>エアロゾルならばマスクに吸着するはずだし、
>どちらかと言えば「有毒ガスの影響」
>「化学的成分」というふうに騒がれるはず。
>今問題になっているのは固体粒子の方です。
本当に炭素のみが浮遊する大気汚染状態と言うことが信じられますか?
私が指摘したのは、PM2.5という表現に丸め込んだ中にはNOX、SOXを主体とする化学物質が相当な量で含まれており、一般のマスクで防御できるようなものでは無いのではないか?という過去の日本における経験から来る懸念です。
(一般の固体を前提とするマスクでは吸着機能が無いため防御できません。有毒ガス用は通常2種類の吸着管を設けてこれで吸着処理することで2時間/1個ごとに交換します。一般の人は所持しません。ものすごく顔が蒸れて暑苦しく、一度に吸入できる流量に限りがあるため
呼吸数計や脈拍計を併用してゆっくり動作することで行動できるという物です)
中国の報道は正しく伝えていないと考えています。(ちょっとほこりっぽいだけだと言ってるのではないでしょうか?)
炭素のみだと呼吸器疾患の症状は出にくいはずです。(どちらかというとじん肺やアスベスト肺の症状に近くなるはずなのですが。今実際見られる症状に急性症状が目立つことから亜硫酸ガスや硫化物など粘膜を刺激する性質の物である可能性が高いです。)
それはそれとして、本項では、話題はあくまでディーゼル微粒子です。日本自体で発生する可能性のある物質です。その理由は、ディーゼル優遇。日産のエクストレイルだと、40万円ぐらい免税・補助金がつきます。
http://www.nissan.co.jp/EVENT/TAX/X-TRAIL/
(以前は何と 50万円ぐらいだった。)
さらにベンツならば現在でも 70万円程度。
http://hiyo.jp/86b
こんなに大金をかけてまで有害なものを推進する必要があるのか。むしろガソリン車の方がいいんじゃないのか……という趣旨。
排ガスの後処理が簡単になるらしいので、普通のディーゼルよりは優秀らしい。
しかしそれはたぶん、低温度なので、窒素酸化物などが生じにくい(触媒処理の必要がない)ということでしょう。
炭素微粒子は、むしろ増えそうです。不完全燃焼が多くなりそうなので。
そうでないとしても、根源的には、軽油というものが炭素を残しやすい。ディーゼルというエンジン構造そのものよりも、軽油という燃料が原因。
ディーゼルエンジンでガソリンを燃やすのならば(ちょっと無理っぽいけど可能だとしたら)、微粒子はなくなるでしょうけどね。軽油を燃やす限りは、無理っぽい。
北京のスモッグはまさにPM2.5だらけだったと光学的な証明になります。
水滴は大気汚染中のNOx, SOx、さらに可溶性有機物を含みますので注意が必要です。ただ、これらはマスクを黒くしないでしょう。
しかし、水滴でなくても有機化合物の微粒子がNOx, SOxを吸着していたり、燃焼時にこれらの基を持つ化合物となっていても不思議ではありません。こういった微粒子がベンゼン環の縮合したものであれば、微粒子自身が可視光を吸収するので黒っぽくなります。マスクが真っ黒ってことからこういう不完全燃焼生成物である事が推察されます。
ちなみにナノ物質は100nmを基準に区分されるようですが、可視光サイズを超える化合物(巨大分子)は、除外される様です。
http://j-net21.smrj.go.jp/well/reach/column/090508.html
よって欧州ではPM2.5よりも小さいPM0.1程度の、レイリー散乱領域の微粒子がナノ粒子として懸念されるところです。
目に見えないし、青空になるし・・・。でもナノなのw
ご指摘ありがとうございます。本文の該当箇所を修正しておきました。
私も知らないことがけっこうあるのね。おのれの無知を反省しなくちゃ。
トンデモマニアが私のことを「万能だと思っているんだろう」なんて批判するから、「ええっ。私って万能に見えるの? そんなに博覧強記に見えるの?」と喜んでいたが、トンデモマニアよりはちょっとはマシだというだけなんですよね。Wikipedia 先生に比べれば無知きわまりないんですけど。
乗れないよー…
もやもや