2013年01月12日

◆ ベビーカーのマナー

 ベビーカーを電車に持ち込むと、いろいろと問題が起こる。この問題を解決するには、どうすればいいか? ──

 混雑したときには、ベビーカーを持ち込むのは、まわりの迷惑が極端になるし、赤ちゃんも危険になる。できる限り避けた方がいいだろう。
 では、混雑していないときは? あまり問題がないように見えて、結構問題があるそうだ。
  ・ 出入口付近や通路にあると、まわりの乗客にとって邪魔。
  ・ 母親にとっては、荷物とベビーカーがあると重労働。

 
 次に記事がある。
 車やバスの中でベビーカーは「邪魔者」なのか。首都圏の鉄道会社などが昨年作ったベビーカーへの理解を求めるポスターに批判が寄せられたという。
 着替えなどが詰まった重い荷物を持ち、息子を抱きあげてベビーカーをたたむのは重労働だ。
 首都圏の鉄道会社と東京都が昨年、「赤ちゃんを守るのは、みんなの思いやりです。」と記したベビーカー利用に理解を求めるポスターを駅に張り出したところ、ベビーカーに批判的な声が多く寄せられたという。
 4歳の娘がいる女性は「車内でたたむと、抱っこしながら大きな荷物を持ってベビーカーを支えなければならずツラかった。そして乗客の冷たい視線」。
 子育て経験のある女性は「私の年代では乗り物ではおんぶか抱っこ。本当に大変でしたが、そんなものと思っていました」。
 20〜30年前まではおんぶや抱っこが当たり前で、外出も子ども優先だった世代。ところが現在は、母親の孤立が問題となり、外出も奨励されるようになった。
( → 朝日新聞 2013年1月12日
 一方、ベビーカーを「邪魔だ」と思う人々を紹介する記事もある。
 東京・男性会社員(48)「公共交通機関側の対策は整っている。いまある問題は、それを使う側の非常識に他ならない。自分以外の利用者もいることの無自覚が全ての原因だ」
 神奈川・男性教師(37)「醜悪なエゴイズムのかたまり。周囲への配慮などという考えはみじんもない厚かましさ、注意でもしようものなら『逆ギレ』されそうで恐ろしい」
 岩手・男性会社員(60)「両手が使用できるおんぶをもう一度見直すべきである」
 大阪・主婦(59)「子供がいるからと言って甘えないでほしい。小さな子供だからと、何でも許されると思うのは間違い」
 千葉・男子大学生(24)「電車を待っている間、赤ちゃんを抱えてベビーカーを畳んでいる方を見かけた。そういう配慮を見せる方もいるから、赤ちゃんを抱っこできるのにベビーカーを引いて乗り込んでくると『何なんだろう』と思ってしまう」
( → MSN産経 2012.7.12
 どうも、「あちらが立てばこちらが立たず」というふうで、利害が対立しているようだ。
 では、うまく解決する方法はないか? 

 ──

 そこで私が解決策を提案しよう。
 まずは、基本は、次のことだ。
 「母親と他人がたがいに利害が対立している。ここでは、『優勝劣敗で最適化』なんていう概念を取らずに、『協力による全体利益の拡大』をめざす」


 比喩的に言えば、こうだ。
 「日照りの対策には、農業の用水のために溜池を作ればいい。しかし農民が一人ずつでバラバラにやっても、溜池は作れない。しかし協力によって、全体で統一行動を取れば、溜池を作ることができる。そのおかげで、全員が得をする」

 このように「協力による全体利益の拡大」を目的とする。これが原理だ。その原理は、次のことを意味する。
 「母親と他人が自分の利益をめざして行動するのではなく、各人が協力して、全体利益の拡大をめざす」

 これを基本として、次の方針を取る。
  ・ 母親と他人は協力する。
  ・ ベビーカーと赤ん坊を、誰か一人がもつのでなく、
   母親と他人が協力して分担する。
  ・ 母親は赤ん坊を抱く。他人はベビーカーを持つ。


 これに基づいて、具体的な行動は次のようになる。
  ・ 乗り降り:母親は赤ん坊を抱く。他人はベビーカーを動かす。
  ・ 車内では:母親は赤ん坊を抱く。他人はベビーカーを保持する。


 さらに、次のようにするといい。
  ・ 場所は、優先席(シルバーシート)とする。
  ・ 母親は、優先席に着席する。
  ・ 他人は、優先席のそばでベビーカーを保持する。


 なお、優先席は、車両の端にあるのが普通だ。そこは、通路というよりは、「行き止まり」つまり「袋小路」のような場所である。したがって、あまり乗降の邪魔にはならないだろう。

 ──

 要するに、ベビーカーを持つ母親については、社会的にみんなで支えるべきなのだ。母親と対立して「邪魔だな」と思うよりは、母親に協力して「手助けしよう」と思うべきなのだ。
 
 ただ、このことは、いきなりやろうとすると、母親が気持ち悪がるかもしれない。特に、見映えの悪い引きこもり男性が口出しすると、母親は気持ち悪がるかも。また、男性としても、「自分が気持ち悪がられるんじゃないか」と遠慮しそうだ。

 そこで、私としては、次のことを提案したい。
 「本項で述べたような社会的な協力(他人の協力)をするべきであるということを、鉄道会社やマスコミがキャンペーンして、ごく当たり前のことなのだ、という風潮を作り上げる」


 そしてまた、若い母親については、次のことを望みたい。
 「力のある男性がベビーカーを支える旨の申し出をしてくれたら、喜んで笑顔で『お願いします』と言ってほしい。また、電車に乗っているときは、その男性としきりに会話をして、赤ちゃんの話をしてほしい。そうすれば、若い女性と口を利く機会のない男性に、女性と話をする機会を与えることができる。そして最後には、『ありがとうございます。助かりました』とお礼を述べてほしい」
 
 このような風潮が高まれば、次のメリットが生じる。
  ・ 若い母親は力仕事をしてもらって、助かる。
  ・ 男性は、若い母親と会話をする機会が増える。
   それで免疫を付けて、男女交際がしやすくなる。


 一石二鳥だ。
 こうして、「育児」の面でも、「男女交際」の面でも、メリットがいろいろと生じる。かくて、「少子化」の対策となる。  (^^)v

( ※ 例によって「オタクの救済」も目的に入っています。オタクを救う、心優しい、正義の味方! )
 


 【 関連サイト 】

  → 鉄道でのベビーカー利用に関するキャンペーン
posted by 管理人 at 19:28 | Comment(5) | 一般(雑学)1 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これをやると、若い母親に惚れてストーカになるリスクがあるかも。。。
女性専用車両を女性or子連れ専用車両にすればいい。
Posted by うーん at 2013年01月13日 11:19
> これをやると、若い母親に惚れて

 「これをやる」か否かに関係ないでしょう。どうせそういう人は変態なんだろうし。
 一方、たいていのオタクはロリコンだから、子連れの人妻に惚れることはないでしょう。どちらかと言うと、赤ちゃんの方に惚れるかも。

> 女性専用車両を女性or子連れ専用車両にすればいい。

 母親は女性ですから、今だって乗れます。それより問題なのは、
 「母親は女性専用車両に乗れ。邪魔だ。出ていけ」
 と言って、普通車両から追い出そうとする男性が多いこと。2ちゃんねるでも、そういう男性がいますよ。困りますね。
Posted by 管理人 at 2013年01月13日 11:48

>母親は女性ですから、今だって乗れます。

夫婦や主夫のことを考えました。ポスターもそうだし。
あと、女性(+子連れ)専用車両は冤罪防止の観点でももっと増やしたほうがいいかと。
冤罪痴漢で人生一瞬で終わるリスクもついでに軽減できる。
11両中前後2〜3両、計5両くらいが専用車両ならいいのに。
そこまで専用車両が多くなれば事実上男女分離になる。

>「母親は女性専用車両に乗れ。邪魔だ。出ていけ」

そりゃ女性専用車両の空き具合を見ればそう思われても仕方ないかと。
わざわざ混んでる方に乗るなってのは思いますよ。特に女性専用車の近くの車両は。
Posted by うーん at 2013年01月13日 16:44
あの。男性差別に取り組む団体や国土交通省の見解にもありますが、
女性専用車両って男性が乗ってもいいのですよ。
あくまで「任意の協力」であって男性の乗車拒否や降車を強要すると、強要した女性客や駅員を強要罪で問う事だってできるんです。
> 「母親は女性専用車両に乗れ。邪魔だ。出ていけ」
そりゃ、男性と言うだけで乗るなと言われたら明らかに差別でしょ。女性は利権を得ているのに、あえて隣の混雑した車両にベビーカーなぞ乗せてこられたら男性をバカにしてると感じる方が正常な感覚と言うものです。
今のように男性のみに負担を強いる女性専用車両の運用の仕方も問題です。そんなに男性に女性専用車両の乗って欲しくないなら、それと同じくらいの力で女性を女性専用車両に乗せるようにしなければとても男女平等とは言えません。
Posted by アルネチズン at 2013年01月14日 00:19
こう了見の狭い意見が続くと暗澹とした気持ちになります。
『母親と対立して「邪魔だな」と思うよりは、母親に協力して「手助けしよう」と思うべきなのだ。』
その通りで、相手を思いやる気持ちを持たないと人生豊かにならないです。
Posted by T.M. at 2013年01月14日 04:11
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