北朝鮮のミサイル実験を止めるには、どうすればいいか? ここで提案しよう。「ジャガイモを贈与する」 ──
ミサイル防衛網でミサイルを撃墜するかわりに、ジャガイモでミサイルを止めるわけだ。ジャガイモを空に飛ばせばミサイルを撃墜できる……というわけじゃないが。 (^^);
提案:
「ミサイル発射実験を1週間延期させる。1週間延期するごとに、ジャガイモを 1万トン(または 10万トン)贈与する。これを無期限に続ける。ミサイル発射が生じた時点で、贈与を停止する」
この意味は、四つある。
(1) 人は、「何かを上げる」と言われても、それを想像するしかないので、想像力の貧困な人は、想像できない。しかるに、実際に手に入れたものは、想像できる。とりあえず試しに1週間だけ延期して、1万トンをもらう。すると、その1万トンは、現実のものとして認識される。(これ重要!)
このあとで得るものについては想像できないとしても、すでに得ているものについて失うことは想像できる。「来週も同じように1万トンをもらえる」とわかっているのに、それを失うことはできない。ゆえに、次の週もまた、発射延期をするはずだ。
( ※ たとえば、あなたがいったん千円をもらったあとで、「来週また千円あげますよ」と言われて、「いりません」とは言わないだろう。それと同様だ。)
(2) ジャガイモは、長期保存が利かない。立派な倉庫があるならばともかく、普通の状況では、数カ月ぐらいしか保存できない。時間がたつと、芽が出て、食べられなくなる。「もらった分を保存しておいて、あとで食べよう」と思っても、駄目だ。数カ月後には、食べられなくなる。つまり、消費期限がある。「もらうものだけもらって、約束は破ろう」と思っても、約束を破ったら、手にしてるものは、数カ月後にはゴミになるのだ。
とすれば、継続的にもらい続けるしかない。ゆえに、発射の延期がどんどん続く。
( ※ この点、小麦や米は駄目だ。保存が利くからだ)
(3) 「贈与したのは日本である、ということを隠してもいいですよ」と耳打ちする。「将軍様のおぼしめしで配給します、と宣伝していいですよ」と耳打ちする。すると独裁者は「しめしめ、俺様の宣伝になって、威張れるぞ。タダでもらって、俺様の宣伝だ!」と喜ぶ。
で、そう思えば思うほど、長期的にもらい続けるしかなくなる。(つまり、ミサイルをいつまでも発射できなくなる。
こうやって、独裁者を、お釈迦様の掌に載せる。得意になればなるほど、こっちの思う壺。
(4) 発射延期が無限に続けば、それは発射しないことと同じである。しかも、「友好は利益になる」ということを理解すれば、現在の敵対的な態度を改めて、友好的な態度を取ることを考えはじめる。(決定はしなくても、少しずつ考えはじめる。)……そのことで、最終的な友好への道が作られる。(一挙に友好へ至るのではなく、徐々に進む。……これ重要!)
──
以上により、
・ 発射延期がどんどん続く
・ 最終的な友好への道が地ならしされる。
この二つの効果を得る。
[ 付記 ]
コストはどうか? 激安だ。ミサイル防衛網には、年間数千億円がかかるが、ジャガイモならばそんなにかからない。はるかに低い金額で済む。ミサイル防衛網と比べれば、ゼロ同然と言っていい。
ちなみに、国内の年間ジャガイモ生産量は
2,459,000t
である。( → 出典:農水省 ) これに比較して、
10,000t
なんて、無視していい総量だ。ちょっと足りないかな。1桁上げた方がいいかも。
かりに 1万トンで、1000万人で分けると、一人あたり 1000分の1トン(= 1キログラム)。これで1週間はもたないな。(ま、自国産の分で補えばいい。)
どうせなら、次の方がいいかも。
・ 1週目は 1万トン
・ 2週目は 2万トン
・ 3週目は 3万トン
・ 4週目は 4万トン
・ 5週目以降は 5万トン
発射したら、ゼロ。次回は、また1万トンからやり直し。
( ※ これこそガメツイ北朝鮮への対策だ。ガメツイ奴ほど、こういうのが効く。)
[ 参考 ]
イランに対しても、似た方法が使えそうだ。あの国は食料に困っているわけじゃないから、ジャガイモは不適切だろうが。足りないのは金らしいから、「試験的に石油禁輸を緩和する」という方法がいいかも。
「1カ月だけ石油禁輸を緩和する。ただし1カ月後には禁輸を再開する」
この場合、1カ月間だけ、楽しい生活を味わえる。1カ月後には、貧困に落ちる。「貧困に落ちたくない」と思えば、何らかの妥協に迫られる。
少しずつ妥協を進めていくといいだろう。これもまた、「一挙に最終段階へ至るのではなく、徐々に地ならしをする」という方法。
【 関連サイト 】
ニュースから。
→ 北朝鮮ミサイル:発射延期示唆 朝鮮中央通信が報道
2012年12月09日
過去ログ
似ているけれど、根本的な違いがありますよ。
それは、「先に与える」のではなくて、「延期したら与える」という、事後的な供与です。
また、与えるジャガイモは、たったの1週間分だけです。しかも、時間がたてば腐る。
軽水炉供与は、腐らないものだし、1週間分でもない。
人がせっかく「ジャガイモ」という案を出しているのに、ジャガイモと軽水炉の区別も付かないようでは、困ります。何のためにわざわざジャガイモにしたと思っているんだか。
そもそも、軽水炉は軍事目的の利用が可能ですが、ジャガイモは人間が食べるしかないでしょ。ジャガイモをいくら与えても、ミサイルにはなりません。人の数が増えるわけでもない。単に餓死者が出なくなるだけ。
( ※ 軍人の食料になるか? ならない。軍人はもともと配給を優先的に受けているので、餓死はしない。餓死するのは庶民だけ。)
現状:ジャガイモを 事後的に供与する。
改定:軽水炉を 事前に供与する。
現状に対して、改定の案を出す、……と考えたら、そのバカバカしさに気づくでしょう。「軽水炉? そんなことをしたら軍事利用される! オマケに約束を反故にされる!」というふうに。
そう考えれば、ジャガイモの案の良さが理解できるはずです。
http://homepage3.nifty.com/kanjizai/nkr_kaku.htm
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kaku/kedo/index.html
軽水炉は今後40年間も作動する。軽水炉を与えたならば、40年間の開発停止が条件となる。その「事後」ではないことは明らか。
ジャガイモならば、1週間の停止の「事後」に、ジャガイモを1週間分だ。常に事後。軽水炉は、そうではなく、40年も使える軽水炉を先渡してしまった。
ミサイル発射と同時に軽水炉を返却してもらうなら、話は別だけどね。そういう契約ならばOK。
逆に言えば、そうでないのは、間抜け。私の案は、そんな間抜けじゃない。
──
ただし、黒鉛炉を廃止した「事後」だというのならば、話はわかる。その場合には、黒鉛炉の廃止という果実を得たのだから、悪くはない。それはそれで問題ない。
それはジャガイモとは全然別の話。
 ̄ ̄
> 国に納めた農作物の多くは軍に回って市場に出ず、穀倉地帯とされる南西部・黄海道(ファンヘド)で大量の餓死者を生むという悲惨な結果となった。
→ http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20121215-OYT1T00871.htm