原発についての各党の主張を比べてみる。すると、どの党にも「安全性」という概念が欠落していることに気づく。 ──
原発をどうするか? 衆院選の各党の政策を比べると、次に二種類しかない、と気づく。
・ 原発反対
・ 原発維持
前者は「危険だから原発をやめる」というもの。
後者は「コスト高は困るから原発を維持する」というもの。
どの党がどの政策かは、いちいち比べない。いずれにせよ、上記のいずれかだ。
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すると、そこには「安全性」という概念が欠落している、と気づく。「安全性」という概念があれば、次の結論が出るはずだ。
「原発の安全性を高めて、原発を稼働させる」
これが私の主張だ。しかし、この主張を取る党は、一つもない。あるのは、「危険性」と「コスト」という概念だけだ。
・ 「原発は危険だ! 怖い! だから、やめよう!」
・ 「原発は安いよ。高いのは困る。だから、やめない」
いずれにせよ、「安全性」という概念が欠落している。その概念を欠いたまま、不適切な選択肢のなかで二者択一をしている。
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日本では「安全性」という概念が欠落しているのだ。
そして、そういう体質だからこそ、トンネル事故が起こったり、エレベーター事故を繰り返したり、車イスの死亡者が出たりする。
私としては「安全」というカテゴリを設けて、何度も安全性について言及してきたが、人々はなかなか耳を傾けない。
本サイトでは、原発は「安全・災害」というカテゴリに入っていたのだが、そのうち独立して、「放射線・原発」というカテゴリができてしまった。しかも、そのカテゴリの項目数(159)は、今では「安全・災害」の項目数(111)を上回ってしまった。
安全性の議論が不足していると、事故の議論の方が増えてしまうのだ。 (^^);
何だか、笑い話みたいだが、笑い話になっていない。困ったことだ。泣き笑いか。
2012年12月07日
過去ログ
「ゼロリスク」など無い以上、多くの人がそれなりに納得できる論拠が必要でしょうが、ネット利用も解禁されず、候補者名連呼するしかない選挙戦じゃあ、どうしようもありません。
何にせよ、安全対策を考えないで「安いから……」というのでは某国と変わりませんね。