2012年12月06日

◆ 車イスの前輪

 車イスの前輪が小さいせいで、いろいろと問題が生じている。この問題を解決するために、車イスの前輪を大きくするといい。特に、屋外用のは。 ──
 
 車イスの前輪が小さいせいで、いろいろと問題が生じている。特に重要なのは、次の事故だ。
  → 車いす男性、踏切で電車にひかれ死亡 東京・西武池袋線
 
 朝日新聞・投書欄(声欄)2012-12-05 によると、車イスの前輪が線路の間に引っかかって、抜け出せなくなっていたように見えた、と報道されているそうだ。
 さもありなん。そうでなければ、現場を離れないはずがない。
 また、当初者によると、自分もまた同様の経験があったそうだ。車イスの前輪は小さいので、線路の間に引っかかりやすいそうだ。

 実際、このような事故は、多発している。検索すれば、たくさん見つかる。
  → 「線路 車イス 事故」 - Google 検索

 だったら、「前輪を大きくすればいいのでは?」というのが普通の発想だ。当初者もそう提案している。
 その効果は、どうか? 前輪の前に「第5の車輪」を取り付けた例がある。前輪よりもかなり大きいものだ。これを取り付けると、かなり効果があるそうだ。わだちに嵌まることもないし、段差を乗り越えることもできる。
  → 特殊市販品

 とはいえ、これは特注品なので、かなり高価らしい。たぶん車イス本体よりも高価だろう。この特注品は数万円になるはずだ。一方、普通の車イスは1万5000円ぐらいだ。
  → 普通の車イス (Amazon 一覧)

 ただ、車イスの前輪が小さいことには、理由がある。小さい方が、取り回しがいいのだ。特に、屋内では、廊下を曲がるときなどには、車輪が小さい方が、小回りが利いて、便利だ。室内で方向転換をするときも、同様だ。
 一方、屋外では、それほど小回りをすることはない。一方、段差はある。

 だから、対策としては、
 「屋内用と屋外用とを、別にする」

 というのがいい。次のように。
  ・ 屋内用では、前輪は小さい。
  ・ 屋外用では、前輪は大きい。

 このように区別すれば、問題はなくなるはずだ。価格にしても、1万5000円ぐらいだから、たいしたことはない。(福祉で補助金を出せば、さらに安くなる。)

 ただし、現実には、それはできない。上のような発想がないからだ。ネットで「車イス」の販売を見ても、すべては同種である。「屋外用に前輪の大きな車イス」というものは売っていない。だから当初者は、困って、提案しているわけだ。
 それゆえ、本項では、「屋内用と屋外用途を区別せよ」という提案をしている。その提案は有効であるはずだ。

 まずはこの区別を社会で広く共有するべきだ。そして、新たに「屋外用の車イス」というのを開発して、それを安価で購入できるようにするといいだろう。そうすれば、冒頭の当初者の望みは実現する。

 ──

 さらにもう一つ。
 先の Google 検索を見ればわかるように、事故に遭うのは電動車イスが多い。
 これは理由がある。屋外に出る人は、電動車イスを使うことが多いからだ。屋外を進むならば、手で漕いで進むのでは疲れてしまうので、電動車イスを使うわけだ。
 ところが、電動車イスもまた、屋内用を前提としているので、車輪はたいてい小さい。後輪は大きめであることもあるが、前輪はたいてい小さい。たいてい小さいというより、必ず小さい。前輪が大きいものはない。
 しかし、先に述べたように、屋外用は大きな車輪であるべきなのだ。わだちに嵌まらないためにも、段差を乗り越えるためにも。
 ゆえに、電動車イスについては、「必ず車輪を大きめにする」というふうにするべきだ。というのも、電動車イスの主用途は、屋外用であるからだ。(屋内でも電動車イスを使う必要があるほどの重症者ならば、一人では屋外には出られないはずだ。)

 ──

 結論。

 手動の車イスについては、次の二種類を用意するべきだ。
  ・ 屋内用では、前輪は小さい。
  ・ 屋外用では、前輪は大きい。

 現状では、屋内用ばかりなので、新たに屋外用を開発するべきだ。また、人々は、この両者を区別して、双方を購入するべきだ。
 電動車イスについては、基本的に、屋外用専用として、前輪を大きめにするべきだ。

( ※ 現状では、そうなっていない。だから事故が多発する。)
 


 [ 付記 ]
 笹子トンネルで死んだ人のことばかりが大騒ぎになっているが、線路で死んだ人もいるんですよ。こっちにも目を向けてくださいね。
 あなただって、年を取ったら、車イスになるかもしれない。そしてあなたが線路を渡ったときに、車イスが動かなくなる。「困った。動かない。どうしよう!」……そこへ電車が押し寄せる。 ゴォー ……恐怖のシーン。
    


 【 追記 】
 ただ、よく考えると、車輪の幅だけが問題なのかも。狭い溝に嵌まってしまったのだとすると、車輪の口径を大きくしただけでは駄目かもね。幅を何とかしないと。
 しかし、幅を大きくすればいいというものでもない。今度は大きな幅に嵌まってしまうかもしれない。
 事故の原因について、よく調査した方がよさそうだ。
 溝に嵌まったのだとしたら、嵌まらないように、何らかのストッパーみたいなものが必要かも。それは、車輪に付けるものではなくて、最低地上高を低くするような形となりそうだ。

 【 追加情報 】
 「電動車イスには、前輪の大きなものがある」
 という情報が寄せられた。そこで、調べてみた。詳しくは、コメント欄 「at 2012年12月08日」 を参照。



 【 関連商品 】

踏切事故で終わる映画


posted by 管理人 at 18:59| Comment(10) | 安全・事故 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大きくしなくても、球形状の車輪にすれば溝にはまり込まないのではないでしょうか
Posted by qtaro at 2012年12月06日 22:13
それは名案……と思ったけど、別の難点がある。室内で小回りが利かない。

 円盤形の車輪だと、横方向には抵抗力が働くので、 動きたい方向に車輪が傾く。たとえば、左に行きたいときには
   | |  が  \ \  になる。

 球形だと、抵抗力が働かないので、車輪がいつまでも同じままとなり、前輪の方向を変えることができない。ゆえに、小回りが利かない。
Posted by 管理人 at 2012年12月06日 22:24
qtaro 氏のコメントを受けて、本文の最後に 【 追記 】 を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2012年12月06日 22:30
セグウェイに椅子を載せた形状にすれば前輪がなくなります
Posted by KM at 2012年12月07日 11:31
最近、小さな孫と外出することがでてきましたが、幼児用のバギーについても同じことを感じます。(前輪も後輪も小さいとよく溝にはまる)
おしゃれなバギーなどでは、大きな車輪のものもあり、バギーの場合は選択しが提供されてるといえるかもしれませんが。
Posted by くんちゃん at 2012年12月07日 17:21
ふと思ったのですが、二つの円錐の底面を合わせたような形の車輪にしたらどうでしょう。( <> こんな形)
Posted by ぐずら at 2012年12月07日 20:32
「  <> こんな形」

 けっこうよさそうですね。
 ただ、あまり偏平だと抵抗が増えそうなので、上下に細長くして、

   ▲
   ▼

 みたいな形になりそうです。
 しかしそれだと、やはり、溝にはまり込んでしまう危険がちょっと出る。あちらが立てば、こちらが立たず。
 普通の車輪の両脇にストッパーみたいなのを付けて、落っこちないようにする、という案もあるが、それもやはり、少しは溝には嵌まりそうだ。
 
 万事OKというのはなさそうだが、いずれにしても、現状の車輪よりはいいでしょう。少なくとも改善になっています。
 どれがいいかは、メーカーが実験で決めると良さそうですね。
 あとはメーカーに決めてもらいたい。基本概念は本項のコメント欄で結構出た。

 さすがにセグウェイというのはコストがかかりすぎるが。
Posted by 管理人 at 2012年12月07日 22:33
前輪の大きい屋外用電動車椅子は「電動車椅子」の画像検索で出てきます。
ドイツ製のアドベンチャー、スズキのTM−30Cなど、色々あります。
非電動車椅子とベビーカー。小型車輪の理由は収納時省スペースと軽量化です。
車椅子はあまり縁がありませんでしたので、実例紹介できませんが、ベビーカーは母親が子供を片手で抱きかかえ、もう片手で折畳んだベビーカーを持って階段を昇ったりする時に
コンパクトにならないと・・・です。
Posted by 京都の人 at 2012年12月08日 01:17
情報ありがとうございました。調べてみました。
 あることはあるが、次のいずれかのようです。
  (1) コンセプトモデルであり、発売されていない。
  (2) 量産品でないカスタムモデルで、超高価。

 以下、列挙。

  (1) コンセプトモデルであり、発売されていない。
 → http://www.suzuki.co.jp/release/c/c040521.htm
 → http://www.suzuki.co.jp/release/c/2008/0919/index.html

  (2) 量産品でないカスタムモデルで、超高価。
 → http://www.kishieng.co.jp/seihin_lifty.html
 → http://www.alber.jp/product/e_wc/index.html
 → http://blog.livedoor.jp/mediaterrace/archives/8271151.html

 やはり、室内用と兼用であるため、屋外用という概念のモデルは、ほとんどないようです。あることはあるが、カスタムモデル。つまり、需要がないから、作らない。
 購入者が「屋内用と屋外用を別にする」という発想をしてくれるのが一番いいんだが。たとえば、次のように。
  ・ 屋内用は手動。
  ・ 屋外用は電動。
 これなら、屋外用は前輪が大きいタイプが増える。
Posted by 管理人 at 2012年12月08日 07:25
車イスの前輪が線路に嵌まってしまった理由は、前輪が容易に横向き(左右向き)になってしまうことかもしれない。
 もし前輪が前方だけを向いていれば、線路の溝にたいして垂直だから、嵌まるはずがない。しかし前輪が左右向きになると、線路の溝に嵌まってしまう。

 とすれば、事故を起こさないための最大の方法は、「前輪の首振り防止機構」のようなものかもしれない。

 ただ、それはそれとして、やはり車輪は大きめの方が安全だ。小さいと、容易に首振りが起こりやすい。小回りが利くということが、逆効果になっている。
Posted by 管理人 at 2012年12月17日 22:11
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