司法ではやたらと、「これこれの原則」という原則主義に陥って、「個別の場合ごとに対処する」という柔軟性がない。硬直している。そのせいで、いろいろと問題が生じることが多い。
離婚夫婦の子供の親権についても、同様のことが生じている。
読売・朝刊 2012-10-22 に記事があったので、簡単に紹介しよう。
離婚夫婦の子供が、父親と平和に暮らしていた。ところが、親権のある母親が裁判所に訴えて、親権の強制執行しようとした。裁判所の執行官が、子供を「拉致」しようとした。子供は必死に逃げたそうだ。
男児は今も怯えている。「裁判所の人がいつ来るかわからないから、防犯ブザーを買おうと思う」つまり、「誘拐犯」から身を守るために、子供なりに必死になって対策を考えようとしているわけだ。可哀想に。
前項までの2項目では、「国民が警察から身を守りたがる」(冤罪の被害から)という話があった。
そのために、「警察から身を守るためのフリーソフト」というのも、実際に開発された。
→ 遠隔操作ウイルスによる冤罪の防止のためのソフト
これに似ている。上記の子供は、裁判所によって人権を蹂躙されるのを防ぐために、「冤罪防止ソフト」ならぬ「防犯ブザー」を買って、拉致を免れようとしているわけだ。
その一方で、実の父親が子供を(合意の上で)連れ去ると、「誘拐罪」が適用されて、父親は懲役三年ぐらいになったりする。(読売・朝刊 2012-10-23。他にも実例多数。)
こういう例では、たいていは「月にいっぺんぐらいは父親が会う権利があるのに、母親が強引に子供を連れ去って、父親が子供と会えなくなる」というふうになっている。
つまり、母親が子供を(本人の許可なく)勝手に連れ去るのも許されるし、裁判所の執行官が子供を(本人の許可なく)勝手に連れ去るのも許されるのだが、父親が子供を(本人の許可を得て)同行してもらうと懲役刑になるのだ。
ひどい国。 (^^);
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以上の話を聞いて、反発する人もいるだろう。
「子供は母親と一緒に暮らすのがいいに決まっている」
というふうに。
しかし、そうではない。次の話がある。二人姉妹の姉による告白。( 2ch の記事。実話らしい。)
離婚原因は母親の浮気。度重なるホスト通いが貢ぎ行為に発展、自分の金がなくなり、マイホーム予算に手を出す、父にバレる、離婚…という流れ。当時私が中1で妹は小5。こういう理由で、姉妹は母親に引き取られた。最初はそれで良かった。ところが、浮気癖のある母親に男ができた。その男は、母親と暮らすようになったあげく、姉妹に手を出した。あげく、レイプ。小5だった妹の方は、母親の同居相手によって性的経験を経たあげく、人格が変わってしまった。つまり、ビッチになってしまった。
親権が母に渡った理由は、
・子供がまだ幼く女児である
・子供の健やかな成長には母親が必要
・養育費は父からの支払いで賄える
→ 妹が徐々に変わっていった話
このような結果をもたらしたのは、「たとえ離婚の原因を作った浮気妻であっても、母親であれば子供の親権を持てる」という裁判所の決定にあった。
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ここまで見ると、問題の根源がどこにあるか、はっきりとする。
それは、「親権は基本的に母親に」という、日本独特の原則だ。
それよりは、個別に事情を斟酌する方がいい。特に、子供の意思を尊重する方がいい。子供が「浮気して家庭を壊した母親なんかと暮らしたくない」と思ったら、ちゃんとその意思を尊重するべきだ。
さらに言えば、いったん親権が決まったあとでも、自由に親権を移せる方がいい。上記の例では、母親から父親に親権が移れるようにする方がいい。そのためにも、「他方の親と会う権利」を子供に認めるべきだ。そして、その権利が果たされなくなったら、その時点で、現時点の親の親権を奪うべきだ。
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以上のことは、急激な転換なので、法曹関係者の合意を得がたく思えるかもしれない。「また南堂が極論を出しているな」と思って、「トンデモだ!」と騒ぎ立てる人もいるかもしれない。
しかし、ここでは、重大な点を指摘しておこう。それは、従来の法律関係者が忘れていたことだ。つまり、こうだ。
「離婚した夫婦は、当初は独身だが、いつまでも独身だとは限らない」
これは当り前のことだが、裁判所はそのことをすっかり忘れている。だから、
「子供は母親が育てて、父親が養育費を払えばいい」
と思っている。
しかし、現実には、そうはならない。どうなるか? 母親には男ができる。男ができれば、娘は男のレイプの対象となる。それが杞憂ではないことは、先の記事で明らかだろう。(実はこういう例はすごく多い。)
とすれば、「母親に親権を」という原則を捨てるだけでなく、逆の原則を取った方がいいだろう。こうだ。
・ 女児 …… 父親に
・ 男児 …… 母親に
女児が母親に引き取られれば、いつかレイプに遭う可能性が高い。一方、女児が父親に引き取られれば、レイプに遭う可能性がほとんどない。とすれば、女児については、母親よりも父親が引き取る方がいいのだ。
昔の日本ならば、「養父が幼女を襲う」というようなことは、考えられなかった。しかし今の日本は、そうではない。昔の常識は今では通用しないのだ。少女の発育がすごく良くなっている。また、「ロリコン」の男がすごく多い。
→ まいんちゃんこと福原遥に大量のロリコンが群がる
→ まいんちゃんが彼氏を作って絶望するロリコンたち
今や、萌えオタクや、ロリコンが、ものすごく増えている。こういう時代では、養父によるレイプを防ぐためには、女児を引き取るのは父親であるべきなのだ。
今の裁判所は、そういう時代の変化を理解していない。そのせいで、先の例のように、母親の同居相手からレイプされる女児の被害が続発するのだ。
【 関連サイト 】
上記の話を読んで、「まさかあ」と思う人は、次のリンクを見るといい。
→ 「養父 レイプ」 - Google 検索
※ 「警察は掲示板の悪戯書きを摘発するべきだ」
なんて必死に主張する人もいるが、何が大事であるかを
理解していないんじゃないの?
「悪戯書きを摘発するくらいなら駐車違反を摘発せよ」
というのが私の見解だ。
しかしもっと警察を必要としている弱者は、別にいる。
こういったこともあり、家庭内性暴力の原因を現代のロリコンに求めるというのはちょっと違うのかなと思います。
※
このエントリと方向がズレますが、そもそも子供を授かっておきながら離婚する夫婦が多いことについて理解に苦しみます。少なくとも「前の世代から後の世代に命をつなぐこと」を目的に生きている私とは人生観が大きく違う人たちなのでしょうが。
24時間対応の必要も迫られることもある育児を、片親だけでこなすのは母子ともに危なっかしく、自分の子供が立派に育ってほしいという目的への大きな障害となると思います。
周りにいる親権を取られた父親も見ているとハリがなく、不規則で、不摂生な生活をしている人が多く、30代なのに老人のように茫洋としている人もみます。いろいろな夫婦がいると思うのですが、しかし離婚なんて誰も幸せにできていないと思うんですよね…リアルでは言えない不満です。すいません。
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24日のシリーズ記事は、下記に写真がある。
→ http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/25/183644544839c589ec6a63768997e123.jpg
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27日の記事には、「養子の養育が難しい」という別の話題も書いてある。この件は、本サイトでも言及した。下記のコメント欄。at 2011年11月06日 22:33
→ http://openblog.meblog.biz/article/2194225.html#comment
子供の意思に添って監護権を取るしかなさそうです。
公正証書を巻ければ良いのですが無理そうなら、
その点についてだけでも先に契約書(協議書)を作成しておくことが肝要かと。
これで誘拐にも該当しませんし。