ゴミを減量するには、どうすればいいか? 「ゴミを増やすと税金を負けてあげる」というゴミ促進税制を廃止するといい。 ──
別項で述べたように、食品廃棄物という無駄が大量に生じている。
→ 食品廃棄の無駄
どうしてこれほど大量の無駄が生じるのか? それは、税制が「廃棄物を出せば出すほど、税金が減る」という形で、廃棄物への補助金が出されるからだ。
・ 廃棄物を出さない …… 補助金なし
・ 廃棄物を出す …… 補助金あり
こういう形で、無駄を促進しているから、無駄がどんどん出るわけだ。
ごくおおざっぱな推定で、廃棄物が数兆円分になるとしたら、そのための補助金が数千億円も支出されているとみていいだろう。
──
では、それは、どういう仕組みか? 特別な税制があるのか? いや、特別な税制はない。ただし、次の税制がある。
損金処理:
売上げがゼロだと、赤字になり、法人税免除
たとえば、原価 100円のラーメンを廃棄すると、売上げがゼロで、コストが 100円だから、100円の赤字だ。そこで、その赤字の分、法人税の課税を免除する。(利益が減ったと見なして、100円に対する法人税 40円を免除する。原価 100円のラーメンを廃棄するたびに、法人税 40円が減免される。)
このことは、一見、妥当である。次の理由があるからだ。
「100円の損失が発生しているのだから、その分、100円の利益減少と見なして、課税対象と外すのは当然だ」
しかし、よく考えると、これはおかしい。両者を別々に考えると、次のようになるからだ。
・ 黒字分 …… 100円の利益はまさしく発生している
・ 赤字分 …… 勝手に廃棄することで生じている
では、どうするのが妥当か? 私の判断では、次のようにするべきだ。
・ 黒字分 …… 100円の利益についてはそのまま課税
・ 赤字分 …… 原価の半額だけ損金処理を認める
どうしてかというと、次のことがほぼ成立するからだ。
「値引き販売すれば、原価の半額で売れたはずだから」
たとえば、100円のラーメンは、廃棄する代わりに、原価 40円の半額に当たる 20円で売れたはずだ。なのに、20円で売らなかったとしたら、それは、売らなかった方が悪い。ゆえに、(原価の半分に当たる)20円については損金対象と認めるが、(残りの半分に当たる) 20円については損金対象と認めない。この分については課税する。
──
こうなると、企業はもはや廃棄処分にはしたくない。廃棄したとしても、20円で売ったのと同じだと見なされて、課税されてしまうからだ。今までは、廃棄するほど(補助金をもらえて)得だったが、これからは、廃棄するほど(売掛金がないのに課税されて)損するからだ。
というわけで、「損金処理を半額だけ認める」という制度の導入によって、食品廃棄は大幅に減少する。こうして国全体の無駄はなくなる。
──
なお、これによって、食品産業以外の一般の産業は困るか? いや、困らない。なぜなら、すでに「廃棄処分の代わりに値引き販売」というのをやっているからだ。
たとえば、自動車であれ、家電製品であれ、型落ちの古い商品は、値引き販売している。2割引ぐらいの安値販売をしている。決して「廃棄処分にして、売掛金ゼロ」なんてことはしない。
つまり、無駄な廃棄処分をしているのは、食品業界に限られる。だから、食品業界に限って、この問題が生じているのであり、その無駄をなくすことができるわけだ。
[ 付記1 ]
次の提案がある。
「コンビニの弁当廃棄については、賞味期限切れ直前に店舗で冷凍して、生活保護者の多い地区の食堂で解凍して即食事に提供すれば良いと思います」
→ 食品廃棄の無駄 (コメント欄)
これは良い案だ。こういう場合には、損金処理を全額認めればいい。ただし「生活保護者」よりは、児童福祉施設などに配布するNPOが好ましい。生活保護者にはもともと食費の分の金が渡されているので、食事を与える必要がないからだ。一方、児童福祉施設の場合には、浮いた金が学費などに回るので、まともな効果がある。
※ 児童福祉施設では、「生きるための金」はあっても、「学ぶための金」はない。ひどいね。
[ 付記2 ]
この措置には、例外がある。それは、著作物だ。書籍や DVD などの著作物は、売れない商品は廃棄する。
これはまあ、仕方ない。著作物に限った例外として、例外処理をすればいい。
2012年10月19日
過去ログ

→廃棄物
の誤りを見つけましたのでお知らせします。
「黒字」→「利益」
に書き直しておきました。
あと、「黒字分」と「赤字分」の相殺した額が、最終的な額(それが真の黒字または赤字)となります。
まだ言葉遣いが変かもしれないけれど、もともと普通の会計とは違う概念で考えているので、ご容赦。