2012年10月02日

◆ 100円ショップの傘

 100円ショップの傘を買ったが、とても品質がいいので、驚いた。円高のせいだが、今はとても生活がしやすくなっている。 ──
 
 台風の日に出掛けたが、折りたたみ傘を持っているだけだったので、強風で傘がおちょこになりそうだった。強風のときには傘を少しすぼめる方がよく、そのためには折りたたみ傘は適していないので、ビニール傘を買おうと思って、100円ショップのセリアに行った。そこで見たら、店頭に普通の傘が置いてある。これが 100円だとは信じられない作りだったが、本当に 100円だった。(税別:5円)
 傘を差してみたら、ちゃんとした作りだ。1000円以上の普通の傘に比べると、チャチと言えなくもないが、実用性はちゃんとあるし、台風の強風の中でも普通に差すことができた。立派に実用になる。感心した。

 ──

 それにしても、これが 100円とはね。それというのも、円高のおかげで、途上国の安い商品が買えるからだが、昔ならば、傘は 2000円を出さないと買えなかったものだ。隔世の感がある。
 それで思い出すと、カラーテレビも VTR も当時は 20万円だった。わが家でもこのくらいの値段で買っている。それに比べて、今では激安である。
 ということは、今の若い人々は、本当に楽な生活をすることができる、ということだ。人間そのものは昔も今も同様だが、日本という国が当時の中進国状態から、現在の先進国状態になったおかげで、円が大幅に高くなり、結果的に物価水準が劇的に下がっている。食品類はそれほど変わっていないようだが、電器製品や工業雑貨は劇的に価格低下が起こっている。

 日本がこれほどにも暮らしやすくなったのは、現代では高齢者となった人々が、非常に苦労して日本を発展させてきたからだ。そういうことのなかった国では、今も昔も同じような生活水準にある。(たとえばアフリカ諸国。いまだにコーヒー豆なんかを作っている国がそうだ。)
 このような素晴らしい日本をたったの半世紀で構築してくれた高齢者に、若い人々はもっと感謝するべきでしょうね。

 ……と、そういう感慨を持ったのだった。台風の来た日に。

 人は 100円ショップの傘を見てさえ、何らかの経済学的な歴史に思いを馳せることができる。



 【 関連項目 】

  → 老若格差という虚構 2 (社会遺産)
   ※ 本項の結論部を、社会科学的に説明する。
posted by 管理人 at 19:18 | Comment(0) | 一般(雑学)1 | 更新情報をチェックする
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