2012年09月30日

◆ 米国の太陽発電の事情

 米国の太陽発電は先行きが暗くなっている。朝日新聞がレポートしている。 ──
 
 朝日新聞はこれまで「太陽光発電を推進する」という方針の下で、大々的なキャンペーンをしてきた。ところがこのたび、「米国では先行きが暗い」という真実を報道した。十数年にわたって嘘ばかり書いて洗脳キャンペーンをしてきた新聞だが、どういうわけか、初めて、真実を報道することになった。つまり、「事実報道」という新聞の務めを果たすようになったのだ。まったく不思議なことだ。まるで本当の新聞みたいだ。 (^^);

 記事は有料記事で、一般には読めないが、一部抜粋の形で転載しよう。
( ※ 「太陽熱発電」と「太陽光発電」の区別に注意。)
 《 米の太陽発電に暗雲 激しい値崩れ、メーカー破綻相次ぐ 》
 米国で太陽のエネルギーを利用した発電事業が急失速している。一時は「未来の産業」(オバマ大統領)と脚光を浴びたが、激しい価格競争などで関連メーカーの破綻(はたん)が相次ぐ。
 カリフォルニア州南部に広がるモハベ砂漠。サボテンのような低木しかない土地に、巨大な「鏡」がびっしりと敷き詰められている。米太陽熱発電メーカー、ブライトソース・エナジーの施設だ。
 だが、強い逆風が吹きつけている。今年4月、米株式市場に上場する予定だったが、土壇場で中止に追い込まれた。太陽の熱や光を使った発電は環境に優しい新エネルギーの代表的な存在だが、まだ発電効率が低くコストが高い。
 今年4月には、出力100万キロワットの世界最大級のメガソーラー(大規模太陽光発電所)構想を進めていた太陽光発電大手ソーラー・トラスト・オブ・アメリカが破綻(はたん)した。パネル市場はすでに供給過多になっている。年間需要は昨年、約2千万キロワット分だった。しかし世界の生産能力はすでにその2.5倍に拡大している。 先導するのは中国メーカーだ。欧米で安値攻勢をかけ、パネルの価格は昨年約4割も下落した。米国でもこの2年で約10社が価格競争に敗れ、退場した。
 今月中旬、米議会下院をある法案が通過した。再生可能エネルギーへの政府支援を大幅に絞る内容で、通称を「ノーモア・ソリンドラ(ソリンドラはもうたくさん)法案」という。
 ソリンドラは昨年破綻した米太陽光パネルメーカーのひとつ。やり玉に挙がるのは、09年に米政府から5億3500万ドル(約420億円)の債務保証を受けていたからだ。しかし政府保証分のほとんどは焦げ付き、税金が投入される見通しだ。
( → 朝日新聞 2012-09-30
 ──
  
 以上はまさしく事実であり、嘘ばかりを書いてきた朝日新聞には初めての事実報道だろう。

 なお、朝日がこれまで書いてきたのは、次のことだ。
 「太陽光発電を政府は補助金で支援するべきだ。そうすれば、大量生産の効果が出て、太陽光発電のコストは劇的に下がり、太陽光発電が大幅に普及する」

 これに対して、私は2005年ごろから、次のように批判してきた。
 「太陽光発電はすでに大量生産がなされている。大量生産がなされていないものを大量生産すれば、コストダウンが起こるが、すでに大量生産がなされているものをさらに大量生産しても、コストダウンはほとんど起こらない。結果的に、大量の補助金が無駄になるだけだ。莫大な補助金を支出しても、大幅なコストダウンは起こらず、巨額の赤字が残るだけだ。つまりは、壮大な無駄だ」

 そして、事実は、以前の私の予想通りになったわけだ。それが今にしてはっきりと判明したわけだ。

Solyndra.jpg
破綻したソリンドラのパネル( → 出典



 [ 付記 ]
 それでも「価格はかなり下がったぞ」という主張もあるだろうが、価格が下がった分は、先進国における大量生産の効果ではなく、人件費の安い中国での生産が増えたからだ。
 そして、その分は、日本が補助金を出したかどうかに関係なく起こる、(中国の)価格下落である。それについては、「補助金を出すこと」を支持しない。
 それどころか、逆だ。補助金を出して、シャープみたいな太陽光産業を育てたせいで、中国との価格競争に敗れて、「大量生産用の巨額の設備」ばかりが残った。
 つまりは、「補助金を出すこと」は、「シャープを倒産寸前にさせること」に役立ったぐらいだ。
 逆に言えば、シャープが倒産寸前になったことには、朝日などが「太陽光発電に補助金を」という政策を推進したからだ。仮に、そういうことがなければ、シャープも(太陽光部門で)莫大な赤字を生まずに済んだだろうし、それならば倒産寸前になることもなかっただろう。
( ※ 液晶部門は、まだしも立ち直りが可能だからだ。鴻海に買収されれば、倒産という事態は避けられる。液晶部門はね。……一方、太陽光部門は、お先が真っ暗だ。それは本項でも示したとおり。)
posted by 管理人 at 10:16| Comment(1) |  太陽光発電・風力 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
前にも書いた気がしますが、補助金でなくせいぜい(減価償却費の)所得控除(か税額控除)ぐらいの優遇に留めるべきでしょうね<太陽光発電。
Posted by K at 2012年09月30日 18:32
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