2012年09月24日

◆ Apple の崩壊(ジョブズ後)

 ジョブズがいなくなったあとで、アップルは崩壊しつつあるようだ。そのことは、新しい地図アプリの不具合がひどいことからわかる。 ──
 
 iPhone や iPad に使われる iOS6 では、地図アプリがアップル独自のものに変更されたが、これがひどい出来だ。
  → ITmedia ニュース
  → ケータイ Watch
  → スラッシュドット

 米アップルは「地図の改善に全力で取り組む」と語っているが、問題が発覚してから、3カ月たってもほとんど変わっていない。
  → 米アップル「地図の改善に全力で取り組む」
 
 この問題は、地図そのものにあるのか? いや、地図そのものは定評のある優れたものだ。ということは、地図をデータ化する段階で何らかの致命的な問題が生じて、しかもそれを放置したことが問題であるようだ。とすると、改善のためには、相当の時間がかかると予想される。
  → ずさんなエンジニアリングが原因

 こうなると、元通りに Google Map (またはマピオン)を使うしかないようだ。
  → ライフハッカー
  → 代わりに使える、無料の地図アプリ・サービス
  → マピオンの地図とiOS6の地図を比べてみました
 
 ──

 以上はネット上の情報だ。
 以下では、私の見解を示そう。
 
 上の最後に示したように、問題があるなら従来通りに Google Map を使えばいい。それだけのことだ。なのになぜ、ダメダメな地図アプリを導入したのか? ……こう考えると、問題の本質がわかる。こうだ。
 「技術が未熟だったことが問題なのではなく、未熟な技術をチェック&ストップできないまま実装してしまったこと」


 これを換言すれば、こうなる。
 「製品の全体を統御するリーダーが存在しないこと」


 これの本質を言えば、こうなる。
 「ジョブズがいなくなったあとで、ジョブズのかわりとなるリーダーが出現しないこと」


 ここから予想されることは、こうだ。
 「アップルは製品開発のリーダーをなくしたあとで、製品開発が暴走する。このあとアップルはどんどん崩壊していく」


 ──

 アップルの地図が駄目アプリであったのを見て、人々はこう思うだろう。
 「それでもそのうち問題は修繕されるだろう。アップル製品は元のように素晴らしい商品であり続けるだろう」


 しかし事態は逆に進みつつあるとも予想できる。
 「今回の問題は、崩壊の序章にすぎない。このあと次々と問題が出てきて、アップルの全体は崩壊していく」

 必ずそうなるとは言えないが、そうなる可能性はかなり大きい。

 換言すれば、こうだ。
 「アップルはジョブズのかわりとなる人物を見つけられないまま、脳をなくした巨人のように、制御能力をなくして暴走していく」


 ──

 これと似たことは、楽天の電子ブックリーダー kobo にも当てはまる。この件は、私も前に述べた。
  → 楽天 kobo Touch の不具合
 関連情報は、上記項目のリンクを参照。
 その後、ネット上では、さまざまな記事が出た。
  → 「細かいことで騒いでいるのは少数派ですよ」 楽天社長

 その後、ネットでは次の記事も出た。
  → kobo(楽天)を批判しないのはお金をもらっているからなんです?
  → その はてなブックマーク コメント

 「楽天の製品はどうしようもなくひどい」

 という見解に対して、
 「そんなのは当然だから、いちいち言及するまでもない」

 というのが、はてなブックマークユーザー。完全に見放している。

 ま、楽天というのは、「社内で英語公用語化」なんていうのを実施しているから、社内で日本の疎通がうまく行かなくなっても、当然だろう。しかしまあ、あまりにもひどすぎる。

 ただ、眼目は、楽天ではない。アップルだ。アップルもまた、楽天のようになるかもしれない。……その可能性を指摘するのが、本項だ。
 なるほど、現状を見れば、アップルと楽天は月とスッポンだ。とはいえ、アップルは崩壊への序曲を鳴らしたのだ。とすれば、将来のアップルが、今の楽天のようになるとしても、何ら不思議ではないのだ。



 [ 付記 ]
 思えば、私が「シャープは倒産する」と語ったとき、シャープの株価は絶頂期だった。太陽光発電や液晶が有望で、工場を大々的に建設して、急成長しそうだった。しかしその後、工場は遊休して、シャープは倒産寸前になってしまった。たったの4年程度で、シャープは天国から地獄に落ちたのだ。
 思えば、カルタゴが滅亡するのにも、たったの3年しかからなかった。
 アップルが今はどれほど「わが世の春」を謳歌して、「望月の欠けたることもなし」と思うとしても、栄枯盛衰は世の常なのである。

    祇園精舎の鐘の声
    諸行無常の響きあり
    沙羅双樹の花の色
    盛者必衰の理をあらわす
    おごれる人も久しからず
    ただ春の世の夢のごとし
    たけき者も遂には滅びぬ
    偏に風の前の塵に同じ  
                 (平家物語)



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posted by 管理人 at 21:00 | Comment(12) | コンピュータ_03 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
地図の件はひどすぎるのは事実ですが、管理人さんの読みはどうでしょうね?

ジョブスがGoogleを全力で叩き潰してやると力説して、Googleのサービスに依存しないもしくは敵に回してサービスがiPhoneでいっさい受けられなくなっても独立してやっていけるだけの物を用意するつもりで生前から計画を進めていた物が、Googleの意地悪が思ったより速く進んできて、まず地図が利用できなくなったから切り替えるしかなかった。その時期が思ったより速く、前倒しするにしてもこの完成度程度の物しか搭載できなかったということでしょう。

たしかにジョブスの目が光っていれば、こんなひどい出来の物が搭載されて世に出ることはなかったと思いますが、かつてのMS対Appleの図式がGoogleに対して同じように起こり始めた序章でしょう。Googleが提供していた以前のマップも、iPhone版とAndroid版ではわざと差を付け、技術的にはできるはずなのに、あえてiPhone版をショボい作りのまま放置してましたしね。

管理人さんの指摘のジョブスがいないからこんなのになったという考え方もありますが、ジョブスがまだ生きていても、地図に関してはこうなったと思いますよ。日本の電子地図はゼンリンに握られてしまって、それをGoogleに持って行かれたことが最大の敗因だと思います。
Posted by きみたか at 2012年09月25日 03:14
僕も,地図の不具合に関してはAppleの崩壊のはじまりという気がしないでもないです。
ただ,iPhone3Gの発売のときも,いまから考えればそうとうダメダメな出来でしたし,MacOSXへ移行したときも,ユーザーは不便を甘受するしかなかった。

でもそのあとに急激にソフトウェアを改善していくのがこれまでのAppleだったと思います。
地図の不具合に関してはAppleのファンとしてはこれまでのような改善のパターンを期待したいところです。
ですが,もしこれが改善されないとなると,先生のおっしゃるようなリーダー不在による開発の暴走という状態に向かっているサインなのかもしれません。
Posted by youkazu7777 at 2012年09月25日 04:14
まぁ盛者必衰は世の常ですが、今回の地図に関しては私は上の方の意見に近いですね。AppleとしてはいつまでもGoogleに依存してお下がりの地図に甘んずるより、力のある今のうちに独自に作り始めようということかと。それはそれで理解できます。

初めて作った地図なんだから出来が悪いのは仕方ない。改善を期待していいかなと。少なくとも、

・地図作りが初めてなので、地図が悪いOS(iOS)
・OS作りが初めてなので、OSが悪いOS(Android)

のどちらを取るかといえば、私は前者を使います(^^);
Posted by 深海 誠 at 2012年09月25日 06:23
Posted by 管理人 at 2012年09月25日 06:58
開発というのは2種類の方針があります。

a. ある程度の物に仕上げてから、市場で揉みながら完成度を上げる(スピード重視、リソース小)
b. 発売前までに自社判断として完成度を上げてから、市場の反応により作り込む(品質重視、リソース大)

今回は、aの施策を採ったんでしょう。
アップルは intel Mac など数年に渡る完成度を上げる作業を経てから発売することが多かっただけに、少し残念です。
Posted by vinebeat at 2012年09月25日 07:21
関連情報 いずれも重要。

 http://j.mp/SsJdDO
 http://j.mp/SjbTxO
 http://j.mp/QuDLyv
 http://j.mp/RSxG0Q

 ──

 「アップルは未熟なまま製品を出した」
 という見解が多いようですが、それは別に問題ではない。
 未熟な製品を、完成された製品(Google Map)から置き換えることで、iPhone 全体の信頼性をなくしてしまった、という点が問題。置き換えずに追加するだけにすれば、問題がなかったのに。
 シェアでアンドロイドに負けてしまった現時点では、大きすぎるミス。
Posted by 管理人 at 2012年09月25日 12:00
置き換えずに追加することができなくなった、またはApple側から決別する事にしたと言うことなんじゃないでしょうか?

今回Googleはマップに関してはアドバンテージを持っていますが、Appleに対してこの切り札となるマップアプリのiPhone版を出してやってもいいんだぜ?と立場を有利になるようにちらつかせている感がありますが、Appleは意地を張って新規に一から作った出来の悪いソフトを載せてでもその方針に対して決別する意志を示しているように見えます。利用者のことを全く考えていないというところがだいぶ問題ではありますが。

OSXが登場したときのダメさ加減に通じる物がありますが、何年かしたらこの意地を張りとおす方針は良かったのではないかと評価されると思います。Appleの地図の質が向上したら、Googleも胡座をかいてられなくなって切磋琢磨してもっと良い物になるでしょうし。

問題は、どれぐらいの短期間でAppleがまともに使い物になる地図にアップデートできるかでしょうね。管理人さんの追加情報はAppleの真剣さを裏打ちする物だと思います。
Posted by きみたか at 2012年09月25日 14:18
iPhone5 の地図問題を解決する方法。
  → http://www.appps.jp/archives/1980203.html
Posted by 管理人 at 2012年09月25日 22:36
Posted by 管理人 at 2012年09月29日 06:07
こんな見方もあるんですな。なるほど。
https://twitter.com/yebisuya4096/status/251726855378448384
Posted by 深海 誠 at 2012年09月29日 06:59
参考記事

 ジョブズ抜きのアップルはダメ? 新品iPhone5の35%に傷!
 → http://www.tax-hoken.com/news_ake9TErYq6.html?right
Posted by 管理人 at 2012年09月29日 21:16
Phone 5でGoogleマップのフルスクリーンWebアプリのアイコンを簡単かつ自由に設定する方法
 http://d.hatena.ne.jp/moto_maka/20121001/1349035100

  ※ プログラムをいじれる程度のスキルが必要。初心者向けじゃない。
Posted by 管理人 at 2012年10月02日 07:15
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