2012年09月09日

◆ 狂気の節電(白熱電球の禁止)

 白熱電球の販売停止が進んでいるそうだ。しかしこれは、「電気が余っているときに節電をする」というものであり、狂気的だ。 ──
  
 白熱電球の販売停止が進んでいるそうだ。朝日新聞声欄(2012-09-07)によると、次の趣旨がある。
  ・ 大型電器店では白熱電球を売っていない。
  ・ 6月に政府がメーカーに生産中止を要請。
  ・ 3カ月したら在庫もなくなったらしい。
  ・ しかし調光型の白熱電灯器具では、LEDは使用不能。
   調光機能だけでなく、全機能が使えない。
  ・ トイレの電球などを LED に変えても節電効果は微小。
  ・ 困るばかりだから、こんな中止措置は不適切だ。

 まことにごもっとも。私も前に述べたことだが。
  → 白熱電球を販売停止へ
  → 白熱電球の廃止

 ※ 調光型の照明器具に使えない、ということは、上記の投書で
   初めて確認したが。

 ──

 ここで重要なことを指摘する。
 「白熱電球を使うのは夜間だが、夜間は電力不足にはならない」

 具体的に示そう。下の図は、節電が必要となった昨年(2011年)の夏の、電力使用量が最大になった日のグラフ(東電)だ。

touden0818.gif

 これを見ればわかるように、午後6時以降はピークを脱している。「十分に下がった」というほどではないのだが、このときに白熱電球による電力消費がいくらか増えたり減ったりしたところで、大勢には影響を与えないレベルだ。
 で、ここで「白熱電球の廃止」があると、午後6時以降の電力消費が1〜2%ぐらい減るかもしれないが、そんなことは、してもしなくても、何の影響もない。なぜなら、電力の危機が起こるのは、ピーク時である「午前11時から午後5時まで」だからだ。

 結論。

 ピーク時に節電をすれば効果があるが、ピーク時以外に節電をしても効果がない。
……そう言える。
 だから、白熱電球廃止でいくら節電をしても、それは節電としては何の役にも立っていないのだ。

( ※ いくらかは省エネ効果[石油節約効果]があるが、そんなことは自動車のガソリン消費に比べて九牛の一毛だ。まったく無視できるレベル。)



 [ 付記1 ]
 「白熱電球廃止で節電を」というのは、まったく無意味な節電運動だ。その無意味さは、次の運動に似ている。
  ・ エコキャップでワクチンと省エネ
  ・ レジ袋で省エネ
  ・ 福島の微量放射線で癌になる

 いずれも、無視できるレベルの微量なものを、巨大な山のように錯覚している。はっきり言えば「妄想」だ。そして、妄想を信じて見当違いの行動をする人々は、「狂気的」と言える。
 というわけで、今の日本の節電運動は、狂気の運動なのだ。

 [ 付記2 ]
 白熱電球だけじゃない。電車の蛍光灯を間引くのもそうだ。そのせいで、暗くて、本や新聞を読みにくい。
 「スマホやケータイの明るい画面を見るからいいや」と思っている人も多いのだろうが、本や新聞を読む人だっているんですけどね。で、読もうとすると、あまりにも暗くて目が疲れるから、読めなくなるが。
 馬鹿にしている話。莫大な通勤・通学者の目を悪くさせるというデメリットに気づかないのだろうか? 医学関係者は警鐘を鳴らしてもらいたいものだが。
posted by 管理人 at 21:58| Comment(8) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あとで思い出したが、百円ショップでは白熱電球を売っている。輸入品の販売禁止にはなっていないらしい。あるいは在庫ががあるせいか。
 ダイソーとセリアで在庫確認。ローソン100は未調査。
Posted by 管理人 at 2012年09月09日 19:18
ホームセンターはまだ白熱灯の在庫がありそうです。
LEDランプは白熱灯よりも生産が易しいので、海外のLEDランプが安値攻勢でシェアを伸ばし、海外に金が流れるのでしょう。
(大量生産された素子の組立と硝子細工の真空処理)
次はランプ内水銀と古い安定器のPCB廃止の名目で蛍光灯を廃絶するのでしょうが、やはり海外へ金が流れそうです。
Posted by 京都の人 at 2012年09月10日 05:55
病院も、医局や廊下の蛍光灯を間引きしてます。

日本人は精神論が好きなんです。

戦地で兵隊さんが苦労しとるのに、銃後のお前たちが贅沢をしていいのかとかいうやつです。

内地で質素倹約したらかって、戦略物資が増えることはないし、ダンスホールを禁止しても、その分、人が余計に働くはずがないのですが。
Posted by 井上晃宏 at 2012年09月10日 18:23
調光型の白熱電灯器具では、LEDは使用不能。
⇒調光型照明器具対応のLEDなら使用可能です。
Posted by y-suzuki at 2012年09月17日 11:30
> 調光型照明器具対応のLEDなら使用可能です。

 面倒だから省略しましたが、そういう製品は一部にあるけれど、専用品であり、とても高額です。買う人はほとんどいません。

 最新版の価格は1万円です。
  → http://eco.nikkeibp.co.jp/article/news/20120914/114680/

 やや安価な現行商品もありますが、利用した人によると、調光機能が貧弱で、チラつきがひどくて、実用にならないそうです。ほとんど詐欺商品。
 → http://j.mp/RWmwI3


 白熱電球なら2個 105円です。
Posted by 管理人 at 2012年09月17日 12:14
はじめまして、

>>ここで重要なことを指摘する。
>> 「白熱電球を使うのは夜間だが、夜間は電力不足にはならない」

上記が重要かどうかは、節電の目的によると思います。節電の目的は大きく2つで
@電力不足回避の為の節電
A燃料節約の為の節電(いわゆるエコ)
のどちらかだと思いますが、
@ではなくAなのではないでしょうか?
だとすればピークであろうが無かろうが
節電する事に意味があるという解釈が可能です。
そもそも、去年の3月のように稼動している発電所が不足して停電するような状況じゃないですから、ピーク電力削減自体する必要ないですしね。

それはそうと私が学生時代、超高効率、寿命半永久の研究をしている研究室がありました。
松下や日立、NECなどの協力を得ていて
各社商品化及び量産化可能な状態でした。
しかし、各社販売しないのです・・・・
(実は細々と販売しましたが、わざと寿命を有限にしてあり、なおかつ積極的には売らないという方針だと会社から聞きました)
それはなぜかというと白熱球や蛍光灯の
売れ筋消耗品の市場を侵食してしまうからです。
つまりメーカーはより良い物を出せる状態にあっても、意図して売らない(が、他社が出した時に負けない為に研究は続ける)
という事をしています。
それを辞めさせる為にこのようなルールを作る事は世界の為に必要ではないでしょうか?
Posted by 元電力系学生(現弱電系メーカー勤務) at 2012年09月28日 16:46
これは瞬間的な電力の話と、電力を積算した電力量の話をごちゃ混ぜにして、あえて混乱を狙った論説ですね
Posted by DSS at 2012年10月21日 11:18
ごちゃ混ぜにしているのは、あなたの頭でしょう。
 実は、どっちでもありません。きちんと読みましょう。
Posted by 管理人 at 2012年10月21日 12:43
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