夏にはエアコン(クーラー)を使う、というのが普通だ。しかし、エアコンは電気を食う。エコではない。また、「冷えすぎて体に良くない」という面もある。特に、夜間の就寝時には、「冷えすぎる」という難点が生じやすい。
たとえ自動温度調節ができても、冷えすぎた感じが残る。かといって、温度を高めに設定すると、蒸し暑くて眠れない。そこでたいていは、「寝る直前だけ温度を冷やす」というふうにするのだが、それもあまり快適ではない。
ここで、天気の現実を見る。たとえば、東京の場合は、これだ。
→ 千代田区の天気予報
別に千代田区でなくてもいいし、どこでもいいのだが、どこであっても、次のことに気づく。
「夜になると、湿度が90%〜99%ぐらいで、ものすごく高くなる」
つまり、温度でなく湿度が問題だ。晴れていようがいまいが、夏の間はずっと、夜になると湿度がものすごく高くなる。これが蒸し暑さの正体だ。
また、今年と昨年の湿度を比べてもいい。
→ 東京の気象(2012年7月)
これで、(リンク先の)「前年」の数値と比較すると、次のことがわかる。
「今年の7月は、前年同月に比べて、湿度がずっと高い」
これが、今年の7月が蒸し暑かったことの理由だ。温度よりも湿度のせいで暑苦しかったのだ。
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以上をまとめると、次のようになる。
「日本の夏は、蒸し暑い。気温が高いというより、湿度が目高い。特に夜間は、湿度が 100%近くになって、すごく蒸し暑い。こういう状況では、温度を下げるよりは、湿度を下げる方がいい」
ところが、「湿度を下げる機械」というものは、どこにでもあるものではない。普通はエアコンの除湿機能を使うのだろうが、この場合は、「湿度を下げる」のではなくて、次のことをする。
「冷房と除湿」プラス「暖房」
つまり、冷房して除湿をしながら、同時に暖房をする。その性で、気温は下がらずに、除湿機能が生じる。しかし、冷房と暖房を同時にやるのだから、電気代は、冷房のときよりもかえって高くなる。その一方で、室内の気温は下がらないから、不快度は増す。……一言でいえば、「愚の骨頂」。
だから、エアコンの除湿機能を使うくらいなら、単に「弱風の冷房」だけをやった方がずっといい。……しかしそれはそれで、「夜間には冷えすぎる」という難点と、「電気を食う」という難点が生じる。
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以上の問題を一挙に解決する方法がある。それは、専用の「除湿器」を使うことだ。
ここで言う専用の「除湿器」とは、「温度を下げることで除湿する」というエアコンタイプではなく、「コンプレッサーを使って除湿する(水分だけを取る)」というタイプだ。
→Amazon.co.jp: 除湿機: コンプレッサー方式(一覧)
特に、次の商品の評判が高いようだ。(価格が安い割に性能が十分。)
コロナ(CORONA) 除湿機
利用者の体験談もある。
僕は今まで除湿機というものの存在価値をあまり認めていなくて「部屋についているクーラーのドライで十分じゃないか?」「そもそも冷房で冷えてればいいでしょ」みたいに思っていたのですね。というふうに、いいことずくめのように思えるが、一つ疑問が浮かぶ。
しかし、部屋に湿度計をおいたのですが、見たら70%とかなっているわけです。じゃあ、除湿機を買ったら快適になるのかな?と思って思い切って買ってみたのですが、これが奇跡のように快適。
夏は大好きなのですが、夏の夜は寝苦しくて、毎日汗びっしょりになってたのですが、これのおかげでとても快適に過ごせています。
( → 今年買って本当によかったものまとめ(2012年上半期編) )
「コンプレッサー式ならば、除湿はできても、熱が発生するのでは?」
確かに、そうであるようだ。気温はいくらか上昇する。Amazonのレビューにそういう体験談がある。
→ コロナ(CORONA) 除湿機
とはいえ、夜に使うのならば、夜は気温が下がるので、あまり問題ではない。次のようにするといいだろう。
「夕方以降はずっと除湿器を付けっぱなしにして、除湿する。寝る前には、エアコンをつけて室温を下げる」
これで特に問題はないはずだ。
特に、これからは9月なので、夜間の室温はあまり上がらないはずだ。それよりは、湿度が問題だ。
また、来年の6月ごろも、夜間は温度よりも湿度が問題となるはずだ。
7月や8月は、夜間の気温も高いので、エアコンの併用が必要かもしれないが、6月や9月ならば、除湿器だけで済むことも多いだろう。
「夜間に寝苦しい」というのは、けっこうつらいものだが、除湿器を使うと、大幅に状況は改善する。しかもコストはかなり低い。機械の値段も、電気代も、あまりかからない。
除湿器こそ、現代の省エネ時代には、最も素晴らしい機械かもしれない。
( ※ 昼間だって除湿器だけで住む、ということもありそうだ。特に暑さへの耐性が強い人[あまりエアコンを使わない人]であれば。……湿度さえ避けられれば、気温の熱さにはけっこう耐えられるものだ。)
[ 付記 ]
ついでだが、次のことも成立する。
「エアコンではずっと強風にしていると、なかなか涼しくならない。しかし弱風にすると、涼しくなる」
これも同様の理屈だ。強風にすると、室温は下がるのだが、熱交換機の温度が高めになるので、湿度を下げることができない。一方、弱風にすると、室温はなかなか下がらないが、熱交換機の温度が低めになるので、(冷たい金属に触れた空気のせいで)湿度がどんどん下がる。
ここでも、「涼しさのためには湿度を下げることが大事」ということが成立する。
