レジ袋有料化という馬鹿げた試みがなされているが、そんなふうにゼロ同然の効果を狙うのでなく、圧倒的な効果を狙う方法がある。それは、自動車に、エコメーター(エコドライブモニター)を付けることだ。
エコメーターとは、次の表示をするものだ。
「ドライブ中に、現在の燃料消費率を、リアルタイムで表示する。特に、燃料消費率が高いときには、警告ランプを点灯する」
このように、単に情報を表示するだけであり、実際の制御は何もしない。実際の制御は、ドライバー自身がする。
ドライバーは、エコメーターの表示を見て、少しでも燃料消費率を下げようとする。つまり、燃費を向上させようとする。
たとえば、次のような表示が現れる。
10.3 km/L
これを見て、「燃費が悪いな」と思ったドライバーは、アクセルを緩める。すると、次のようにリアルタイムで数値が変わる。
12.7 km/L
ドライバーはこのような数字の上昇を見て、「やった! ポイントをゲット!」と思って、ゲーム感覚で楽しめる。
しかもここでは、ポイントは現金に換算されて、戻ってくる。なぜか? 燃費がよくなると、ガソリン代が浮くからだ。
たとえば、ドライブを終えたあとで、次の表示が出る。
本日の走行距離 24.0 km
平均燃費 12.0 km/L
燃料消費量 2.0 L
これを見て、「燃費が2割向上したから、燃料消費が 0.4 L 節約されたな。おかげで浮いたガソリン代は 70円だな」というふうに計算できたりする。
というわけで、日本中のドライバーが省エネ運転をするようになり、多くの自動車が2割ぐらいの省エネを実現することになる。
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エコメーターは、ハイブリッド車のプリウスにも搭載されている。

出典:トヨタ
そして、プリウスが省燃費であることのかなりの部分は、エコメーターが搭載されていることによる。確かにハイブリッドの効果も大きいのだが、エコメーターを見ることで省エネ運転するようになるので、そのことの効果もかなり大きいのだ。省エネ効果の全体のうち、2割前後は、エコメーターの効果であるらしい。
これと同等の効果は、ハイブリッドでなく、普通のガソリン車やディーゼル車でも成立する。
とすれば、日本中の自動車がエコメーターを搭載するようになれば、日本中で莫大な省エネ効果が生じるわけだ。その効果は、レジ袋有料化なんかよりも、圧倒的に大きい。
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結論は出た。あとは、参考となる情報を、以下で紹介しよう。
→ トヨタ、新型「プリウス」に搭載のエコドライブサポート機能を開発
→ 新型プリウスの「エコドライブモニター」
→ ホンダのインサイト
以上は、プリウスやインサイトに最初から搭載されているエコメーターだ。
一方、既存の車種に、後付けで搭載するタイプもある。
→ エコドライブモニターでガソリン代を節約
これは、機能は簡単なものだが、どの車にも付けることができる。しかも、コストは格安だ。(楽天では 7800円。)
※ この価格は、中古の軽自動車では、元が取れないかも。
新車や普通車ならば、元が取れそうだ。
[ 付記 ]
2割程度の燃費向上、というのは、普通の人の場合だ。実例は、記事を参照。自動車の記事を書くような人でさえ、2割程度の向上がある。
運転の下手な女性ドライバーや高齢者なら、3割程度は向上しそうだ。
もともと省エネ運転を心がけている人でも、1割ぐらいは向上しそうだ。
うちのも簡易でリアルタイムではあるけど付いてます。
でも金にうるさいうちのカミさんでも、燃費が悪い運転を改善する気は無いようです。自分が下手なのを認めたくないらしい。