2012年07月20日

◆ レジ袋有料化よりも……

 レジ袋有料化は、省資源のためには、無意味である。どうせなら意味のある省資源をするべきだ。 ──

 レジ袋有料化は、省資源のためには、無意味である。「頭隠して尻隠さず」みたいなもの。その理由は二つ。
  ・ かわりに大型のゴミ袋を使うことになる。
  ・ そもそも絶対量が微量である


 後者の「微量である」という点については、下記で述べた。
  → レジ袋の有料化 (主要な点)
 つまり、レジ袋の使用量は、枚数で言うと「280億枚」になるが、量で言うと、石油消費量全体の 0.15% でしかない。
 レジ袋は、やたらと目立つので、これを減らすと石油消費量を大幅に減らせるように思えるが、実はただの誤差程度の量にしかならないのだ。

 ではどうするべきか?  0.15% のかわりに、残りの 99.85% において節約すればいい。たとえば、自動車の使用量をちょっと控えめにするとか、エコ運転を心がけるとか。
 自動車のエコ運転は大切だ。街中を見ていると、自動車はやたらと急加速や急減速をしており、ガソリンを浪費している。赤信号の前では空走していればいいのに、直前までアクセルを踏んで、信号の直前でブレーキをかける自動車が多い。まったく、ひどい運転が多すぎる。
  
 自動車を運転しない主婦だって、「テレビを見ない」というふうにするだけで、レジ袋何枚分もの資源を節約できる。

 自動車もテレビも見ない主婦だって、食品の購入で多大なエネルギーを浪費している。
 たとえば、ミネラルウォーターだ。こんなものは、ただの水なんだから、いちいち買うのをやめるべきだ。なのに、ただの水を買うから、莫大なエネルギーが浪費される。この件は、前にも述べた。
 ミネラルウォーターは、ただの水だ。たいていは、山の湧き水だ。原価はゼロだ。それがどうして、(税抜きの)ガソリン価格よりも、もっと高くなるのか?
 運搬コストや容器コストがかかるからだ。そして、運搬コストや容器コストがかかるということは、すなわち、石油を浪費しているということだ。そして、その額は、1瓶あたり、数十円にもなる。
( → ミネラルウォーターを買うな
 ミネラルウォーターは、そのコストのほとんどは運搬費だ。運搬のエネルギーが莫大にかかっている。ここで莫大にエネルギーを浪費しているんだから、レジ袋の1枚分よりもずっと石油を食っている。
 「レジ袋を使わないのでエコなんです」と言いながら、ミネラルウォーターを買っているんじゃ、資源節約どころじゃない。ものすごい無駄だ。こっちで「金と資源の浪費」をやめるべきだ。
( ※ ミネラルウォーターのかわりに、水出し麦茶でも飲めばいい。コストは激安だ。)

 また、過剰包装という問題もある。肉や魚にやたらと無駄なトレイが付いていることもある。
 菓子類にやたらと個別包装が付いていることもある。普通の菓子類は、いちいち個別包装をする必要はないはずだ。たとえば、せんべいなら、ひとつひとつを個別に分けず、全体を三つぐらいの小袋に分ければいい。それで湿気対策は済む。個別包装なんて、袋を破るのも面倒だし、資源も無駄だ。コストも上がる。馬鹿げている。こういう無駄をなくす努力をした方がいい。

 ──

 なお、もっと決定的に省資源をする方法がある。それは、次のことだ。
 「牛乳の紙パックをやめる」


 人々は牛乳を買うたびに紙パックの紙を浪費している。そのせいで地球の樹木が伐採されてしまう。環境破壊だ。それをやめるべきだ。
 では、どうすればいいか? 紙のかわりに、ペットボトルを使えばいい。
 ではなぜ、紙でなくペットボトルを使わないのか? その答は、ここにある。
 → 何で牛乳のペットボトルってないんですか?
 → ペットボトルの牛乳なぜないの?
 つまり、コストが倍もかかるからだ。
 
 ところが、である。ドイツでは、ペットボトルの牛乳が普及している。
  → ドイツでペットボトルのデジポット♪
  → 空き瓶回収機 (記事は英文。写真はドイツ。)
 ここでは、使い捨てでなく、デポジット制だから、繰り返し何度も使うことで、「省資源」と「低コスト」をともに実現している。
 価格はどのくらいかというと、1リットル 50〜100円ぐらいだ。( → 出典
 どうせ省資源を言うなら、レジ袋の削減なんかよりは、牛乳の紙パックの廃止を狙う方がいい。デポジット制の採用で。

 ──

 また、別の方法もある。それは、「生ゴミの削減」だ。生ゴミには水分があるので、燃焼にエネルギーが必要となる。だから、その無駄をなくすために、生ゴミを減らせばいい。どうやって? 生ゴミの堆肥化をする「コンポスト」を使えばいい。「レジ袋の削減」なんかに熱中するくらいなら、「コンポストの普及」に熱中する方がいい。

        
 
家庭用生ごみ処理器   生ゴミ処理機 20   生ゴミ処理 容器 18L

  
 ──

 さらに言えば、西友のようなスーパーは、食品の廃棄という無駄をなくすべきだ。次の記事のように。
  → 食品廃棄量が半減! 西友
 記事によると、西友は、売れ残りの食品を社員に50〜80%割り引きして販売したことで、食品廃棄量が半減したそうだ。
 それをもって自慢しているようだが、馬鹿げている。半減したということは、残りの半分はいまだに廃棄しているのだ!
 だったら、無料販売でもいいから、従業員に与えるべきだろう。そうすれば、食品廃棄量がゼロになる。また、従業員の福利厚生になるから、その分、ボーナスを少し引き下げても、文句は言われまい。
( ※ 食品プレゼントが 10万円分[無償供与]で、ボーナス引き下げが1万円なら、差し引きして9万円の得だから、大歓迎だろう。企業側としても、廃棄コストがゼロになり、おまけに人件費も引き下げになるなら、得をする。)
 
 なお、食品廃棄物のロスは、非常に多い。
 国連の推計によると、世界の食糧の半分以上が捨てられているという。「規格に合わない」「賞味期限が近い」などの理由から、まだ食べられるものでも廃棄されているのだ。
( → NHK 7月19日
 ここにおける無駄を削減する方が、はるかに省資源になる。なぜなら、食品の生産のためには、莫大なエネルギーや資源が投入されているからだ。それは石油使用量だけでも、全体の 0.15% をはるかに上回る量だ。そっちに着目する方が、よほど大切だ。特に、西友は。
( ※ 西友は、自分自身で莫大な浪費をしているくせに、客に向かって「省資源をしろ」と多大な手間を強要している。「ふざけるな! 他人に言うより、自分でやれ!」と怒鳴りたくなる人も多いだろう。)
  
 ──

 以上では、無駄をなくす方法を、いろいろと述べた。こういうふうに無駄をなくすことでエコを推進するのが、正しい方策だ。
 一方、前項で述べたように、「レジ袋削減のために多大な労働コストをかける」i.e.「従業員と客との会話の無駄時間をかける」というのは、方向が狂っている。たとえ資源の無駄は減っても、従業員や客の時間が多大に奪われてしまう。愚の骨頂。
 
 ──

 結論。

 「レジ袋有料化」と「エコキャップ」は、どちらも同様である。
 「エコのため」という名目で、まったく効果のないことのために、莫大な労力を費やすことになる。「自分はエコをやっている」という自己満足のために、時間と手間を莫大に無駄にしている。「無駄をなくすため」という名目で、逆に、莫大な無駄を発生させている。

 「エコ」という言葉に踊らされて、馬鹿な行動に邁進する、狂気の大衆行動。ハーメルンの笛吹きに踊らされるようなものだ。
 目を開け。人々が「巨大な効果」と信じているものは、0.15% をはるかに下回る量にすぎないのだ。真実を見よ。
 


 [ 付記1 ]
 「レジ袋の削減で省資源」というのは、「ペットボトルのキャップでワクチン」というのに似ている。ムードばかりがあって、実効性がない。
 ちなみに、イオンでは、「ペットボトルのキャップでワクチン」という運動を推進することで、莫大な石油を無駄にしている。(キャップで得られる石油の量より、キャップを運搬するのにかかる石油の量が、圧倒的に多い。)
 どうせなら、「ペットボトルのキャップでワクチン」という運動をやめよう、と叫ぶ方がいい。そうすれば、世の中の石油の浪費が少なくなる。

 [ 付記2 ]
 本項は、資源の面から述べた。
 一方、環境面から、「レジ袋は有害だ」という指摘がある。ウミガメがクラゲと間違えてレジ袋を呑み込んでしまう、という話。
 それはそれで問題だろうが、レジ袋だけが問題であるわけではない。以下、引用。
 胃の中からプラスチック製品が見つかったとの最初の報告例は1968年。見つかる割合はそれ以降10年ごとに13%、23%、40%と急増し、68年から2007年までの平均でも37%だった。
 レジ袋のほか風船、たばこやお菓子の包装、釣り糸などが多く、袋のような大きなプラスチック製品が消化管に詰まっていた例が12件確認されている。
( → 共同通信
 プラスチック製品全般を規制するといいようだ。そのためには、光や微生物で分解するプラスチックを、広く一般的に使うのが最も効果的だろう。
  → Wikipedia
 
 ただ、それとは別に、透明のレジ袋を禁止して、すべて白色にするといい。そうすれば、透明のレジ袋をクラゲと間違うこともなくなる。
( ※ 透明でないとゴミの採集に不便だ、という見解もあるが、昔のゴミ袋は真っ黒だったんだし、いちいち中身を検分する必要はないだろう。無意味な分別なんかしなければいいのだ。)

 [ 付記3 ]
 どうしてもレジ袋の削減に熱中したいのであれば、レジ袋になるブラジャーでも使えばいい。下記だ。

bra.jpg
 
レジ袋になるブラ

 いざというときには、これを使うことにすれば、レジ袋削減に役立てることができるだろう。若い女性は、是非使ってほしいものだ。買物のたびに、ブラをはずして、レジ袋にすればいい。そして、そのあとの胸は……というのは内緒。
 
 ※ ブラにだまされるな。それに隠された真実を見よ。 (^^);

 ※ このブラジャーについては、下記項目でも論じた。
   → 環境ブラ
   


 【 関連項目 】
 
  → 西友がレジ袋有料化
  → 西友のレジ袋有料化の評判

  → 正しい資源節約の方法
    ※ 本項と同趣旨。

 ──

  → レジ袋有料化 (サイト内検索)
posted by 管理人 at 14:46| Comment(8) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
確かに、エコについてレジ袋有料化自体はほとんど意味をなさないかもしれません。しかし、これは啓発活動の一環であり、より多くの人に環境問題について「身をもって」考えさせるには良い方法だと思います。管理人さんは「狂った宗教」とおっしゃいますが、実際、様々な代案を出されていますし、人々が環境について考え行動するきっかけとなれば効果はあるのだと思います。この宗教は何だか胡散臭いからみんなで別の方策を探そう。そういう動きにでもなれば大成功でしょう。
Posted by ちいず at 2012年07月21日 08:54
現状は環境保護というとてつもなく大きな目標のため、啓蒙活動自体が目的になっているような気がします。本来は、啓蒙活動の先にある「今日するのはちょっと無理だけど、近い将来に実現できるかもしれない」大きなビジョンが示され多くの人と共有されてこそ、啓蒙活動として意味をなすと思います。そう言った意味で、管理人様が示されてある内容は、様々な方向性でビジョンを示されていると感じます。
Posted by vinebeat at 2012年07月21日 09:27
> この宗教は何だか胡散臭いからみんなで別の方策を探そう。そういう動きにでもなれば大成功でしょう。

 そうなればいいんでしょうけど、現実にはそうなっていないんですよね。
 それどころか、西友のレジで喧嘩やトラブルが起こっている。迷惑を受けている客がたくさんいる。(前項参照。)

 いくら立派な目的があっても、間違った行動をして、他人に迷惑をいっぱいかけるようなことは、するべきではありません。
 それはエコキャップ運動と同様です。
 「目的が崇高であれば、間違った行動をしても許される」
 なんてのは、狂信者の論理です。テロリストに似ていますね。そう言えば、エコキャップ運動も、レジ袋有料化も、一種の社会的なテロ活動ですね。
 「崇高な目的のためのテロ活動」なんてものは、私は認めません。また、それを認めようとする社会の狂気も、指摘したい。
Posted by 管理人 at 2012年07月21日 09:34
エコ運動なんて実質的に偽善行為なんです。
結局最後の一滴まで使い切ることは同じで、その期間を1日だか数日だかを先延ばしにしているに過ぎない。
エコバックなんて、逆に石油を大量消費してしまい、枯渇までの期間を短縮してしまったかも。
石油資源の節約って、誰の利益なんでしょう?
産油国の繁栄を長引かせるだけではないですか?
消費国に関しては、枯渇の日を数日先延ばしにするだけ。
日本は火力発電所なんかで石油を燃やしている場合でなく、脱石油の社会を急がないと、とんでもない日が来ますよ。
Posted by waku at 2012年07月21日 13:18
> 日本は火力発電所なんかで石油を燃やしている場合でなく、脱石油の社会を急がないと、とんでもない日が来ますよ。

 シェールガスと石炭と原子力を合わせると、あと百年以上は大丈夫です。
 特に急がなくても、太陽光発電はあと 20年ぐらいで実用化します。藻類によるバイオエタノールも実用化しているでしょう。
 エネルギーの心配をするなら、20年後に心配すれば十分に間に合う。たぶん 20年後には問題はすっかり解決しているでしょう。今のうちに騒ぐ必要はない。それは杞憂。
 
 今から40年ぐらい前には、「石油エネルギーが2000年には枯渇するから、原子力発電を普及しなくては」という声が大多数だった。その結果が福島だ。

 未来のことを正しく見通せずに、やたらと焦ってばかりいると、将来に大厄災をもたらす。焦らずにじっくり考えましょう。
Posted by 管理人 at 2012年07月21日 13:30
最後のセンテンスは、ただの皮肉なんで、話を展開するには、適切ではなかったかも。

>その結果が福島だ。
これは、違うでしょ。
福島第2、女川など日本人の知恵の入ったプラントは、最悪の事態を逃れた。
アメリカに欠陥品を押しつけられたと言うのが真実だと思います。
Posted by waku at 2012年07月21日 13:56
西友のレジ袋有料化を見て、素直に「じゃあ、エコバッグを買おう」とツイートしている人がけっこういる。

 エコバッグについては、こっちを見るといい。
  → http://openblog.meblog.biz/article/3175319.html
Posted by 管理人 at 2012年07月21日 22:23
某菌なんかもそうなんですが、実際の効果を見ない活動というのは、小学校あたりの「エコ活動」とその周りの団体、社会によって形成されているような気がします。

90年代あたりの「エコ」が取り込まれた教育では、例えば普段捨てているもの(ペットボトルや牛乳パックなど)で何かを作る、といったような、環境問題は小学生の頭で理解できないがとりあえず大ざっぱな概念だけでも遊んで理解してもらおう、的なものだった、そんな記憶があります。そのため、当然実効性がありませんでした。

その実効性のない遊びが、そのうちやはり実効性をもたないながらも、特定の利害や思想を持つ人たちとくっつき、すげ替えられた、その結果が現状なのではないでしょうか。
ちなみに近所のスーパーでは、レジ袋のせいで地球が泣いている、といったような小学生が描いたポスターが貼ってあります。
そういえば、「原子力でエコ」みたいな絵を描かせるのもありましたね。
Posted by 黄色ケーキ at 2012年07月21日 23:34
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