この問題について、情報をざっと整理してみる。
・ ユッケの生食で死亡事故が起こった。
・ ユッケよりも危険なレバ刺しも規制することにした。( → 厚労省 )
・ 「各人の責任に任せよ」という反対論が出た。
・ 「放射線で滅菌せよ」という反対論が出た。
・ いずれも却下されて、7月1日から禁止された。
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以上のことを前提とした上で、論点をいくつか示す。
レバ刺しは安全か、と言えば、かなり危険である。「各人の責任に任せよ」と言うことができるほどではない。理由はいくつかある。
第1に、ユッケはもも肉だが、レバ刺しは肝臓(レバー)だ。同じように見えるが、決定的な違いがある。肝臓には胆管が走っており、この胆管にカンピロバクター菌があって、除去できない。病原菌が必ずあるというわけではないのだが、あるときにはウヨウヨいる。つまり、必ず感染するわけではないのだが、いったん感染したら死亡率は高い。
→ レバ刺しロシアンルーレット
→ 食の安全情報blog
第2に、放射線は理想的だが、日本人の放射線アレルギーのせいで、許可される見通しがまったく立っていない。厚労省は積極的に否定している。「危険だという論拠がないから認める」のではなく、「絶対安全だという論拠がないから許可しない」という方針。これはまるで「悪魔の証明」だ。こんなものを要求するところからしておかしいのだが、それが厚労省の立場だ。(ちなみに先進国では許可されている国もいくらかあるようだ。)
第3に、新たな処理方法が見つかった。「胆管を洗浄してから、レバーを冷凍する」というもの。これで「清潔性」と「死滅性」がかなり実現できるので、菌の量は激減したそうだ。(ゼロになったわけではないが。)……というわけで、将来的にはレバ刺しは復活する可能性がある。ただし厚労省は、「きちんと証明されてから」という方針だ。これは何とかなりそうだ。(放射線との二重基準なんだが。 (^^); )
※ 出典は朝日新聞朝刊の地方版だが、入手難。
ネットでは → 転載・要旨
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実は私は前に、レバ刺しについて冗談記事を書いたことがあった。
→ 寿司は加熱殺菌を義務づけよ
ここでは、「各人の責任に任せよ」というふうな趣旨の話があるが、それは妥当ではなかった。実はこのときは、レバ刺しとは何か、漠然と感じているだけで、よくわかっていなかった。しかし、その後、ちゃんと調べると……
レバ刺しって、レバーの刺身なんですね。それも、醤油かなんかをかけて食べる。
→ 写真
げげっ。なんか、気持ち悪い。上記の本人は「おいしい」と言っているが、見た目からして、私は生理的に受けつけないな。しかも、生で食べるんだったら、とても殺菌されているとは言えない。
その点、ユッケならば、ゴマ油とニンニクで殺菌する。完全殺菌ではないが、大幅に殺菌する。しかも、元はレバーではなく、もも肉だ。ずっと安全性が高い。実際、韓国のユッケは、食中毒の事故などちっとも起こっていない。伝統的な食事には、きちんと安全性が担保されているのだ。
ところが、日本のユッケは、韓国のユッケとは、調理法が異なるので、殺菌が不十分であることがある。( → 前出項目 )
また、そもそもレバ刺しは歴史が浅い。伝統的な食品ではないし、検証もされていない。( → 出典 )
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以上のことからして、レバ刺しというものは、規制されて当然だ、と思える。生食は適さない。放射線か、洗浄・冷凍か、どちらかが必要だろう。
( ※ ユッケだって、生食ではない。それなりに殺菌されている。生肉を食うなんて、極地のエスキモーじゃあるまいし、温帯の人間のやることじゃない。)
[ 付記1 ]
ただし、抜け道を探る肉料理店もある。これだ。
→ レバ刺し禁止に対しての焼肉屋の抜け道対抗策
※ 悪い奴がいるものだ。合法ハーブみたい。
[ 付記2 ]
きちんとした安全策として、「代用食品」を取る、という方法もある。
・ “レバ刺しそっくり”のこんにゃく「マンナンレバー」
・ レバ刺しに一番近いのはアボカド?
・ 鶏のレバ刺し
・ 馬刺し
私が食べたことがあるのは、馬刺しだけ。マグロに似て、結構おいしい。生肉にこだわる人は、馬刺しだけ食っていればいいんじゃないの?
でもまあ、寿司のトロでも食っていれば、不満はないはずだが。
というか、食い物は、どうでもいいや。世の中には、食い物よりも、もっと大切なことがいっぱいある。
普通の男にとって一番大切なものは……何でしょう? 仕事か? 金か? 昔からよく言われているのは、これです。
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酒 か 女

生バージンは遠慮しないのだが、未だに経験なしで、もう年だし今後もないと思われ、大いに後悔しております。
「禁止前のレバ刺しが原因か 秋田市で8人食中毒」
→ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012070501001739.html
我々はあの腐りやすい魚が生で食べられるのだから肉もいけるだろうなどと考えてしまいますが、肉は当然魚市場のような管理はされていません。日々当たり前に繰り返されている魚市場の管理はもっと広く知られるべきですね。そうすれば肉なんかそうそう生で食えるものじゃないということが分かるはず。
身の回りに不潔なものが少なくなって注意すべきものが分からなくなってきたのかもしれません。冷蔵庫が普及してずいぶん経ちますが、それでもかつては衛生というものにもう少し注意が払われていたように感じます。
ニュース
「牛レバー殺菌に放射線…厚労省が研究決定」
→ http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120728-OYT1T00445.htm
→ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012072701002275.html
ようやく解禁に向けた動きが出た。
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> 核物質テロのリスク
放射線殺菌の核物質なら、すでにあちこちで使われています。ジャガイモ用。また、研究室にもあちこちにあります。
ただし、テロにはならないでしょう。人を殺す力はない。どうせ規制するなら、花火や包丁でも規制する方がテロ防止の効果がある。
「7歳のアビーちゃん死亡、食中毒の祖父へのキスで感染か 」
→ http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MBRR0M6KLVR701.html