(実は、意外なところに、真犯人がいる。) ──
国会事故調の報告は「東電が全員撤退を決定した形跡は見あたらない」と結論づけた。
( → 朝日社説 2012-06-12 )
しかし実際には、(総員 700人のうち)10人だけを残して、ほぼ全面撤退することを考慮したと、東電自身が告白した。
東京電力の顧問武藤栄は、完全撤退など考えた事がなかった議論も出なかったと電気新聞が報道。意見の食い違いが生まれている。しかしながら、社長 清水正孝は、最悪の場合は10人の作業員だけを残留させる想定もあった事を、事故調査委員会で認めた。語るに落ちたり、ということですね。自分で自分の悪事を告白している。「全面撤退ではない」と東電が主張していたのは、「たったの10人だけを残す」という意味だ。で、そのことをもって、「全面撤退ではない」と言いつくろっていただけだ。たとえると、全財産を失った金持ちが、10円だけ手元に残していることを理由に、「全財産を失ったわけじゃない」と強弁するようなものだ。呆れる。
その後、委員長に記者からは、「10人では、全面撤退と変わらないのでは?」との質問があったが、事故調査委員会の結論として 野村修也委員は、「吉田所長が最悪の事態を想定した漠然とした人数が10人」だとし、「東京電力に全面撤退の形跡無し」と、東京電力側の主張を全面的に認める発表をした。
( → Wikipedia )
そのポイントは? 原発停止の作業は何もしないで、単なる監視要員(もしくは人柱となる犠牲要員)を10人だけ残しておいただけだ、ということだ。これでは何もできないのだから、作業量を見る限りは全面撤退と等価なのだが、それでも「全面撤退ではない」と言い張る。肝心の「原発停止」という作業をまったくやらない(そのための作業員をすべて引き上げる)くせに、「全面撤退じゃない」と言い張る。
詭弁も極まれり。
で、その詭弁を使って、「10人いるから東電は正しい」と主張して、「菅直人は駄目だ」と責任追及するのが、国会事故調だ。
記者からは、「10人では、全面撤退と変わらないのでは?」と指摘されたのに、その言葉も理解できないまま、「菅直人が悪い」と非難するだけだ。
これほどの馬鹿をさらしておくとは、国会事故調は恥を知れ。世界に馬鹿をさらすなんて、みっともない。とんだ茶番? いや、茶番どころじゃないね。悪事の隠蔽に近い。時代劇の悪代官。
──
もっとひどいのもある。事故調の聴取における、東電会長の証言だ。
勝俣氏は、菅前首相が事故翌日に同原発を視察したことについて、「(当時の)吉田昌郎所長らが対応したが、所長は事故の復旧に全力を尽くすのが一番大事だった」と述べ、首相視察が事故処理の妨げになったとの認識を示した。首相を非難しているが、そのとき、勝俣自身は、どこにいたか? 中国にいたのだ。
( → 読売新聞 2012年5月14日 )
→ 発生当日、東電会長ら不在 翌日帰社、対策本部も社長なしで
自分は中国にいて何もしなかったくせに、現場で原発を止めようとした菅直人を批判するなんて。あまりにもの厚顔無恥に、口あんぐりである。
《 オマケ 》
なお、このことをマスコミは批判すればいいのだが、批判できないようだ。というのは、次の事実があったからだ。
→ 勝俣会長、中国旅行の際にマスコミ関係者の一部旅費を負担したことを認める
マスコミは東電に買収されていたようだ。それでマスコミも隠蔽に加担しているのかな。報道ではなく、隠蔽が使命?
( ※ ま、朝日だけは、事故調を批判しているので、けっこうまともだが。
[ 参考資料 ]
朝日新聞の記事を一部転載する。
《 最悪時は残留10人と「認識」 国会事故調で東電前社長 》(1)「一部撤退が大前提」と証言している。このことから、菅直人が「絶対に撤退するな」と叱咤したことは、まさしく意味があることになる。それもわからない国会事故調は、日本語が理解できないのだろうか?
東京電力福島第一原発事故を検証する国会事故調査委員会は8日、東電の清水正孝前社長を参考人招致した。東電が首相官邸に原発作業員の撤退を申し出た問題で、清水氏は「一部撤退が大前提」と証言。最悪の場合に10人の作業員しか残らない想定があったことも明らかになった。
■全面撤退の意思、改めて否定
清水氏は昨年3月14〜15日未明にかけて、当時の海江田万里経済産業相や枝野幸男官房長官らに電話で撤退を伝えたとされる。清水氏はこの日、「海江田氏らに一部というワードを言ったかはっきりしないが、一部を残すという大前提で『撤退』ではなく『退避』と伝えた」と説明。一方、委員から「最悪の場合(残るの)は10人くらいと認識されていたか」と問われると、「認識していた」とした。当時は700人程度の作業員がいたという。
枝野氏は電話で全面撤退の申し出を受けたと証言したが、清水氏は「どうも電話した記憶がよみがえってこない」と答えた。
なお、「一部撤退」の「一部」とは、1割ぐらいだと解釈するのが普通だろうが、東電の解釈では6〜9割ぐらいなのだろう。 (^^);
(2) 「記憶がよみがえってこない」なんて、都合のいいときだけ、健忘症になっている。電話したという事実は、複数の証言で裏付けられているのに、健忘症になる。
ま、さすがに虚偽の内容を証言することはできなかった、ということだろう。隠蔽はできても、虚偽は語れず。それゆえ、健忘症のフリをしているわけだ。
で、その演技にだまされているのが、国会事故調だ。犯罪者の証言だけを正しいと思うのだから、あまりにも非倫理的。菅直人をいじめるためであれば、事実さえも歪めてしまえ、というわけ。腐っているね。
( ※ なぜ腐っている? 自民党の関係者だから当然かもしれない。だって、原発事故の真犯人は、自民党だものね。真犯人が、自らの犯罪性を暴露されないために、無実の他人を犯人に仕立て上げようとする。……それが国会事故調の報告の真相。)
【 関連サイト 】
事故調における証言(清水社長)については、次のサイトに詳しい。
→ 日経
→ NHK
(その転載)
【 関連項目 】
→ 怒鳴った菅首相
→ 菅直人の決断(原発)
※ 菅直人が決断したとき、東電は撤退の意向を示していた、ということは、官邸の多くの関係者の一致した証言で明らかになっている。(枝野・海江田を含む。)
※ 1番目のページには、次の記述がある。
「第一原発では当時、1、3号機が水素爆発を起こし、
2号機も空だき状態の危機が続いていた。」
※ とすると、3機で 10人なら、1機は3人。たったの
3人で、暴走原発を止める作業をできるわけがない。
【 追記 】
東電社長には、質問の仕方を変えた方が良さそうだ。次のように。
「全員避難させるつもりはなかったのか? 高い放射線を浴びた作業員を死なせるつもりだったのか? 死ぬことになってもいいと思っていたのか?」
そう問えば、社長は答えがたくなって、黙ってしまうだろう。東電社長としては、「社員を死なせても仕方ない」とは、答えられないからだ。
「日本を守るためには、一部の人が死ぬことになっても仕方ない」
という覚悟を据えたのは、菅直人だけだった。そういうふうに「死の犠牲」を考えて、全責任を自分で負う覚悟があったのは、首相だけだった。
だから、ここでは、首相の決断が絶対に必要だった。東電だけに任せることはできなかった。
なぜなら、東電には、決断できない選択肢しかなかったからだ。
・ 作業員を死なせても仕方ない
・ 作業員を守るが、日本の破滅を招く
そのどちらも選択できない。合法的に、というのならば、前者は違法なので、後者を取るしかない。
だからここでは、首相の決断は、どうしても必要だった。そして菅直人は、首相として、なすべきことをなした。
これが本質だろう。
そして、そのあとで、東電が責任逃れをするために、矛盾した言動で嘘をつく。その馬鹿げた嘘を信じる一部の人々が、「正直な東電が正しい。ゆえに菅直人が間違っている」と思い込むわけだ。「悪魔の言葉は正しい。ゆえに天使は悪だ」と思うなんて、どれほど間抜けなんでしょうね。詐欺師に引っかかるタイプ。
【 参考 】
本項の続編があります。
→ 国会事故調の報告を評価する ( 2012-07-06 )
我々は長い時間をかけてズル賢く失点の無いように振る舞うほど立身出世できるようなシステムを構築してしまったのですね。
言葉な巧みな悪人や帳簿至上主義者、文言解釈に長けた人物がのさばり、思いや考えを巧く表現できない人物の言い間違えや勇み足や揚げ足を取る事で憂さを晴らす世知辛い世の中にはなりました。
以下、引用。
──
週刊朝日は、『福島原発の真実最高幹部の独白』(朝日新聞出版)でおなじみの福島第一原発(フクイチ)最高幹部に話を聞いた。清水氏の発言を聞いていた最高幹部は、強く握った拳が震えていた。
廃炉をためらっていないって、そんなウソを言っていいのか。これを見てくださいよ。ここですよ
そう言った最高幹部は、ファイルから数枚のペーパーを取り出した。指さした先には、こう書いてあった。
「海水・廃炉、損失大、回避が最善」「(海水の)注水、判断苦し 現場はまったナシ。時間ない」
これは、本店(東電本社)の幹部が書いた事故当時のメモで、私にコピーをくれた。そのとき、この幹部は私にこう言いました。
「海水を入れると廃炉になるので、トップが海水注入の決断を渋っていた。必死で闘う現場と本店の温度差を感じた」
→ http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120612-00000005-sasahi-soci
ところが、事故調の報告( http://j.mp/LqzKFp )には、この点が決定的に欠落している。
事故調の目的は、事件の解明ではなくて、事件の政治利用であるようだ。ここにも魑魅魍魎( http://j.mp/ME6DOl )が。
その最悪のシナリオのケースとして、最低限の人数を残して他は撤退というものも検討したとして、何か悪いのでしょうか?
管理人さんは「想定した」と「決定した」との意味の違いを混同しされていませんか?
何が問題になっているか、以下で示します。引用。
──
菅氏は、首相辞任前、「週刊朝日」8月19日号の単独インタビューで、
「その日の未明に、私のもとに『東電が原発事故の現場から撤退したいと言っている』という報告が来ました。私は『何が撤退だ』と思いました」
「そして、いますぐ政府と情報を一元化する部署を東電に作らなければならないと判断して、本社に乗り込み、『撤退なんかあり得ない!』と語気を強めて言ったんです。周りに200人ぐらいはいたでしょうか」
といらだちを表明。首相辞任後の9月5日には、朝日新聞や中日新聞のインタビューで、(1)3月15日午前3時頃、海江田万里経済産業相(当時)から、東電が撤退の意向を示していることを伝えられたこと(2)清水氏を官邸に呼んで話を聞いたが、撤退するのかしないのかはっきりしなかったこと、などを明かした。
→ http://www.j-cast.com/2011/09/08106733.html?p=all
──
「東電が現場からの全面撤退を考え、国に伝えた」との報道に関するものだ。
東電は、「そうした事実はありません」とし、国に伝えた内容とは「作業に直接関係のない一部の社員を一時的に退避させることについて、いずれ必要となるため検討したい」というものだった、と主張している。
「東電の全面撤退」問題は、以前からくすぶり続けている案件だ。
→ http://www.j-cast.com/2011/09/14107301.html?p=all
──
要するに、「くすぶり続けている案件」とは、「最低限の人数を残して他は撤退というものも検討した」ことの是非ではありません.では何が問題となっているか? 本項の本文を読めばわかるはずです。テーマがどんなことであるかを、きちんと読み取ってください。何かの是非ではありません。何かの真偽です。
普通、想定外の話を聞いたら、再確認する。
想定内で有っても、危機的状況に向かう可能性が有れば、再度、自分の言葉で聞き直すでしょ?
そういった基本的な確認を怠った事を問題だと言っている。
事実、東電社長に確認したら「そんなことは考えていない」と説明を受けたんでしょ?
なのに、なぜ東電に乗り込む必要が有るのか?
東電やかんから・カンと同じ臭がする・・・
──
事故発生から5日目、東電が現場にいた職員・技師たちを総員撤退させることを決定し、それを首相が押しとどめる場面。この間の経緯について、東電側は「全員を避難させるとは言っていない」としているが、現場にいたある人物は、当時の吉田昌郎所長が現場職員全員を集め、「みんな家に帰ってくれ」と語ったことを証言している。
→ http://sankei.jp.msn.com/wired/news/120307/wir12030711240000-n2.htm
( 魚拓は: http://j.mp/LbckaC )
──
冷却プールへの海水の注入の任にあたった東京消防庁の隊員たちの深夜の作業風景といった貴重な映像も登場する。建物に近づくにつれ、けたたましく鳴り続けるガイガーカウンターのアラーム音と隊員たちが叫ぶ、「100ミリシーベルト!」の声が入り乱れる様子はとりわけ生々しい。隊員のなかには、いまもって、その晩自分がどこに行っていたかを家族に明かしていない者もいる、とナレーションは伝えている。
番組最後で、菅は10日目以降をもって事態は徐々に回復していったと語るが、そこに至るまでの10日間が、薄氷を踏むような想像以上に危険な日々だったことを、この番組は改めて浮き彫りにする。東電と菅政府が、事態の深刻さを正直に国民と世界に伝えてこなかったことについて番組は多くを語っていないが、それについていまさら付け加えることもないだろう。欧米のメディアなども、先の報告書を受けて「政府と東電の対応こそが、真の災害だった」という認識を改めて確認しているが、ただ、それでも、状況によっては、もっと悪い事態も起こりえたのだ。
→ http://sankei.jp.msn.com/wired/news/120307/wir12030711240000-n3.htm
( 魚拓は: http://j.mp/LMTlSk )
タイムスタンプは 下記 ↓
菅の言い分が正しいとの前提を置けば仰る事はその通りと思いますが、危機においてリーダーが果たすべき役割は、
◎興奮している現場を落ち着かせ
◎正確な事態を把握・共有して
◎それに対して打つべきオプションとその利点・リスクを検討し
◎最適と思われるオプションを選びとり
◎それを関係者で共有し、確実に実行させる
事でしょう。
自分自身が一番興奮して、事後になってもこのような見解の齟齬が埋まらないようなリーダーシップしか発揮できなかった狭量なトップを褒め上げるのは、いつもの冷厳な管理人さんではないように思いますが。
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/2723430/
・ 本来の担当部門である保安院と安全委が機能マヒ状態だった。
・ 本来の担当者である東電は安全策に抵抗した。(海水注入も拒否した。)
・ このまま放置すれば日本壊滅の危機にあった。
こういう緊急事態に何をするべきか、という問題です。
ちなみに、菅直人以外であれば(たとえば野田であれば)、保安院と安全委に任せるか、東電に任せるか、いずれかでしょう。そのいずれでも、三番目のシナリオになっていたはずです。つまり日本壊滅。
喧々さんは気づいていないようですが、4号機は危機一髪だったのです。(別項参照。)
もうちょっとでプルトニウムが大飛散して、日本壊滅になっていたところなのです。そうならなかったのは、菅直人がいたからです。
集団の全員が,足がすくんで動けなくなっているときには、傑出したリーダーが活を入れて、目覚めさせる必要があります。そうしないと、集団が壊滅する危機では、危機回避ができなくなります。
> 見解の齟齬
嘘つき東電のことがを信じるから、そういう認識が出るだけです。犯罪者の(保身を目的とした)嘘を嘘と見抜かないとね。
だいたい、「全面撤退なんていったこともない」とずっと言い張っていたくせに、1年以上たった今になって、こう言っている。
> 「海江田氏らに一部というワードを言ったかはっきりしないが、一部を残すという大前提で『撤退』ではなく『退避』と伝えた」と説明。一方、委員から「最悪の場合(残るの)は10人くらいと認識されていたか」と問われると、「認識していた」とした。
嘘つきの言葉にだまされるのも、いい加減にした方がいいでしょう。
しかし所謂『東電が福1から撤退したいと申し出た』とされる件についてのご意見には当初から首を傾げておりました。
さて国会事故調が「菅直人前首相とお仲間達が東電撤退論を捏造」という線で集約されるという報道に接して、小生は当然ながら管理人さんから一言あるであろうと思っておりました。
小生の想定よりかなりタイムラグがありましたが、いよいよこうして投下されたわけです。
一読し、正直ガッカリしました。
あまりに予想通りの論理展開であったからです。
畢竟人は己の政治的好悪から離れ難いものなのだと、典型例を見た思いです。
いずれにしても菅前総理を擁護するための引用ソースの主たるものが、朝日新聞と週刊朝日というのは、田貫湖から富士山を眺めて富士山全体を語っているようなもだと思います。
朝日の記事がわかりやすいから朝日にしただけです。同種の内容は複数のニュースから得て確認しています。そもそも、事故調の報告が元のソースですから、この情報はネットにたくさんあふれています。
単一のソースと言えるのは、産経の米国報道ぐらいです。週刊朝日の情報(廃炉懸念)は、他にも見つかります。たとえば下記。
→ http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032001000434.html
なお、東電の弁明は、下記。
→ http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/interim/images/111202_10-j.pdf
どちらが正しいかは不明。ただ、この件は、コメント欄の扱いであり、本文とは直接の関係がない。
──
> 「菅直人前首相とお仲間達が東電撤退論を捏造」
このソースが東電だ、というのが、すごい皮肉ですね。嘘つき(しかも自己矛盾している)を信頼するなんて、あまりにも馬鹿げている、というのが、本項の趣旨。
民間事故調も、国会事故調も、東電の撤退主張説は否定しています。
やはりトップがパニックに陥っていた官邸の空気が、東電が全面撤退と誤認したというのが、現段階では一番確からしいと思います。
そうでないという確かな新証言が出てくれば、それを認めるのにやぶさかではありませんが、現段階では管理人さんが飛ばし過ぎの印象は変わりませんね。
当り前でしょ。当事者なんだから。彼ら以外の誰が言ったとしても、それは憶測に過ぎず、根拠ゼロ。
> トップがパニックに陥っていた
よくまあ、嘘つき東電の言葉をそれほど信頼できますね。
しかも東電は、頭がボケている。
> 枝野氏は電話で全面撤退の申し出を受けたと証言したが、清水氏は「どうも電話した記憶がよみがえってこない」と答えた。
日本政府の中枢をなす人々を間抜け扱いして、ボケ老人の言葉を信頼するなんて。
百歩譲って、誤認があったとしても、誤認させるような伝達をした東電がイカレているに決まっているでしょう。
さらに言えば、東電が全面撤退を申し出ていようがいまいが、「全面撤退するな」と活を入れたことに、何も問題はない。
喧々さんは何が言いたいのですか? 「菅直人は間違っていた」ということで、「逆に、全面撤退をしろ、と言うべきだった」と言いたいのですか?
それとも、「東電は正しかった。東電は素晴らしい正義の味方だった。東電のおかげで日本は救われた」と言いたいのですか?
そうじゃないでしょ。喧々さんが言いたいのは、ただ、「おれは菅直人が大嫌いだ。民主党も大嫌いだ。だから敵の敵である東電の味方をする.たとえそいつが極悪人だとしても」ということでしょ?
あの状況で大切なのは、
想定外でも核燃料を冷やし続けないと大変なことになる。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1057521755
そういう意味で、大切なのは海水注入と撤退がありえないことである。
そういう意味でじゃましたのは、誰か?
東電が完全否定ではなく、火のない所に煙をたてられたなら怒って東電だから(笑)
決死の作業で、防護服が厳重でも数分で線量計がアラームを鳴らす。交代要員はいくら居ても足りないはずで、逃がすことなど考えるヒマがない。
現場はたとえば自衛隊、消防、警察、など訓練された者なら危険を顧みる前に反射的に躰が動く。・・・本社に座っている人間と現場での下っ端素人だけがそう考える。
管も、東電本社のグチャグチャを制御した結果だけは正当に評価すべき。『声は夫婦喧嘩より小さかった』とかの醜い付言は裁判長役の委員長が咎めるべき。
→ 官邸が混乱を助長…東電が事故報告書で批判
http://news24.jp/nnn/news89038416.html
東電と事故調の見解はまったく同じ。
その意味は? それが真実ということか? いや、両者が同じ穴のムジナだ、ということだ。
比喩的に言うなら、莫大な死者を出したオウムの麻原と同じ見解を出す連中がいるようなものだ。そいつはオウムと同じ穴のムジナ。
こういう連中が国会の名をかたるのだから、ひどいものだ。世も末だね。
原子力安全委員会と原子力安全・保安院は原子力推進の政府機関に所属し、原子力村の一員となって、安全性の監督監視を怠ってきた。その委員の多くは原子力関連企業や団体に名を連ね、そこから寄付を貰っていた。これら機関への委員の兼職は公表することが義務づけられていたにもかかわらず、公表しなかった。また、電力会社が行った各種公聴会などで問題になった「やらせ」にも関わっていたとの報道もあった。電力会社も安全委員会もこの隠蔽、談合・やらせの体質を真摯に謝罪し改める様子は見られない。
http://zero21.blog65.fc2.com/blog-entry-125.html
「東電TV会議 証拠保全申立て」
→ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120629/k10013204711000.html
──
東電が当日のTV会議の情報公開を拒否しているし、「公開するくらいなら廃棄する」とも言っている。そこで、地裁に「証拠保全」の申し立てがあった。
→ 朝日・朝刊 2012/06/30 に詳報あり。
──
以上のことからして、東電のこれまで言っていたことは嘘だとわかる。当り前ですけど。
しかしまあ、「東電は正直だ」「菅直人は嘘つきだ」と思っている人々は、東電の「公開するくらいなら証拠を廃棄してやる」という言い分を、どう思っているんでしょうね。
どうせ細かいことまでは当事者ないとわからないから、どうにでもなる。
この本質的な問題が解決できれば、人類に希望が持てますけど
最大の発明があるとしたら嘘発見器を99.9999%の量子発見確率まで上げれる発明でしょう。
管理人さん発明お願いします。
これを利用して役立てる話を、かつて書いたことがあります。
→ http://nando.seesaa.net/article/158157547.html
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20120705/226995/
以下、転載。
──
東京電力は首相官邸に対し、「福島第一原発にいる約700人のうち、オペレーターとは別に免震棟で事故対応に当たる約70人だけを残し、約630人を福島第二原発に緊急退避させる」意向を伝えた*1。菅元首相が東京電力本店を訪れ、同社幹部を叱咤激励したのは、その後の3月15日午前5時頃のことである*2。
通常、福島第一原発では運転中、停止中にかかわらず、1つの原子炉につき平時の昼間で東電社員約100人、関連会社社員もほぼ同数の約100人が働いている。福島第一原発には原子炉が6つあるから、合計では約1200人に上る。一方、夜間には人がグッと減って、1つの原子炉にオペレーター6人を含む10人程度、6つの原子炉で計60人程度が従事している。つまり、原子炉の運転管理には平時に最低約60人が必要とされている。ただし、緊急事態が発生したら話は別だ。最低人員の10倍の約600人が動員されるのである。
翻って、3月14日から15日未明にかけては、さらに大きな爆発が生じる可能性さえある、まさに緊急事態だった。それなのに必要人員の約1/10に当たる70人しか残さないという東京電力の軽い判断は、実質上の「完全撤退」と何ら変わりない。
──
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20120705/227011/?ref=RL3
後からはどうとでも言えるけれど、人命と国の存亡がかかったジャッジなんてむしろ「普通の状態で冷静に判断」なんて出来るほうが異常だと思う。管理人さんの仰るとおり、全員が躁状態の中で首相は「人命を犠牲にしても国を守ろうとした」んだろうし、社長は「一企業の範囲で従業員の安全を考えた」に過ぎないと思う。
やはり問題は「なぜそこにその程度の安全性で原発を作ってしまったか」にある訳で、その瞬間の当事者の行動や判断をいちいち後から非難するのはアンフェアな気がします。普通は「思考停止」に陥るんじゃないかと思う分、菅さんはかなり勇気のある人だったんじゃないかと思っています。