太陽光発電について、3年前に予想があった。「3年後にはこうなる」という予想。当たったか、はずれたか? 3年後の現在、その予想の当否を評価しよう。
・ Wikipedia の予想 … 2012年頃には系統電力よりも安価になる。
・ 小飼弾の予想 …… Wikipedia は正しい。はずれようがないと思える。
・ 私の予想 ………… Wikipedia は嘘。そんなに下がるはずがない。
どれが正しいかは、現在となっては明らかだろう。つまり、「世界的には2012年頃には系統電力よりも安価になる(グリッドパリティに到達する)と見られている」という Wikipedia の記述は、完全にハズレ。そう予想した私の予想が、当たり。
現在、グリッドパリティに到達しているのは、アメリカの砂漠など、特別に条件のいい地域だけだ。世界のほとんどの地域では、グリッドパリティに到達していない。
日本では「1kWh あたり 42円」という買い取り価格になるらしい。
[ 付記1 ]
Wikipedia が楽観的な予想を書いたのは、Wikipedia の勇み足ではない。その1年前の 2008年2月の時点で、シャープはこう語っていた。
「2010年に太陽電池の発電コストを現在の半分、1kWh当たり23円に下げるめどがたった」
→ 前出項目 (最後のあたり)
→ その出典
[ 付記2 ]
次の情報もある。
ドイツでは、巨額の財政負担や電気料金値上げによる補助が行われてきたにもかかわらず、太陽光発電は利用率が低く、有効でないという批判が起きている。クリーンエネルギー助成の約60%が太陽光発電向けに使われているのに、全発電における比率はわずか3%に過ぎない。助成金がはるかに少ないバイオマスや風力発電の方が太陽光よりずっと比率が高いのである。
( → 太陽光買取42円は高過ぎる )