2012年04月29日

◆ 太陽光発電業者を倒産させよ

 太陽光発電で国民の金をぼったくるような業者(ソフトバンクなど)を懲らしめる方法は、ないだろうか? ある。その方法を示そう。 ──

 太陽光発電の買い取り価格は 42円になるようだ。これは国民の金をぼったくる高価格である。このような価格でボロ儲けする悪徳業者を懲らしめる方法はないだろうか?
 一見、「ない」と思える。理由はこうだ。
 「いくら価格が高すぎるとしても、いったん固定価格で20年という契約を結んだなら、その契約を取り消せない」
 つまり、契約を結んだら、取り消せない、というわけだ。これが常識だろう。
 しかしながら、常識は素人考えでもある。法律のプロならば、もっとうまい方法を考えるだろう。
 そこで、私がいろいろと考えたすえ、うまい方法を見つけた。以下で説明しよう。

 ──

 まず、42円に決まった事情は、こうだ。
 買い取り価格は、建設費や維持費用に適正な利潤を乗せて設定した。特に、法律で「施行後3年間は利潤に特に配慮する」との規定があることから、初年度は高めの価格にした。
( → ロイター

 委員長案での買取価格は、太陽光発電で見ても、20年・42円(消費税含む価格)とやや高めに見える。このことについては、「価格は一貫してヒアリングを通した費用を積算し、IRRで事業リスクを発電ごとに個別で見る考え方で決定し、諸外国との比較を行っている。高くもなく低くもなく、施行後3年間は例外的に利潤を高める、という意図を反映した価格」(植田委員長)とした。
( → 環境ビジネス
 ──

 ここで問題なのは、「ヒアリング」だ。それはどのようなものであったか? 公開されてはいないが、業者の言っている話は、次のサイトからわかる。(ソフトバンクが自分で語っている。)
  → 孫正義のプレゼン

 これを見ればわかるように、根拠となる価格をゴマ化している
 つまり、現実には大幅に価格は下落しているのに、あえて高価格だった2009年のデータを持ち出して、「高価格が適正です」と語っているのだ。

 その意味は、こうだ。
 「真実に反する虚偽の価格を『適正価格』と示すことで、価格をつり上げている」


 これは要するに詐欺である。そして、詐欺による契約は、一般に「無効」とされる。
 正確に言えば、「契約の時点に遡って無効」ということはないが、「詐欺だと気づいたあとで取り消すことができる」となる。
  → 詐欺による契約は無効?

 たとえば、政府は今では「42円が適正だ」と思っているが、「だまされた! 本当はそうじゃなかった」と気づけば、気づいた時点で、以後の契約を取り消すことができる。
 この件は「錯誤無効」という用語で検索してもいい。

 ──

 私の予想するストーリーは、次の通り。
  ・ 買い取り価格は 42円に決まった! 
  ・ ソフトバンクなどが大量に太陽光発電所を建設する。
  ・ ただしコストは、実際には 22円ぐらい。
  ・ 差し引きして 20円ぐらいの巨額の利益を得る。20年間も! ウハウハだ。
  ・ 莫大な利益を配当金などに回す。また、法人所得税も払う。
  ・ その後、上記により、契約を取り消される。
  ・ 契約自体が取り消しなので、以後はもう買ってもらえない。
  ・ 仕方なく、決めた値段よりも大幅に安く売る。火力並みの 10円で。
  ・ コストは 27円だから、10円で売れば、大幅な赤字だ。
  ・ 「配当金を返してもらいたい。法人税も返してもらいたい」と言うが、無効。
  ・ 大幅赤字で倒産。

 こうして悪党は、倒産の憂き目に遭う。
 「しめしめ。契約したから、ボロ儲けだ」
 と思っているのだろうが、「悪魔の契約」ならぬ「詐欺師の契約」は、取り消すとができるのだ。

 教訓。

 悪党は「これでボロ儲け」と思うだろうが、最終的には「正義は勝つ」なのだ。



正義の味方




 [ 付記 ]
 孫正義も、愚かなことをしたものだ。欲張らずに 33円ぐらいにしておけば、まだしも「適正な利潤」と見なされたかもしれないのに、欲張って 42円にしたから、「暴利を取る不適正な高価格」というのはバレバレになってしまった。そのことは翌年の決算によって明々白々となるはずだ。そして、最終的には、業者はすべてを失うことになる。……スペインと同様に。
 欲張り婆さんはひどい目に遭った、という舌切り雀みたいな話だ。
 


 ※ 以下は細かい法律論なので、読まなくてもよい。
 [ 補足 ]
 法的には、「契約を結んだ相手」(一般事業者)が、政府を直接だましたわけではないので、「契約は有効」と主張することは可能だ。
 しかし制度そのものが錯誤の上に基づいているのだから、制度そのものを取り消すことは可能だろう。「公序良俗に反する」という理屈でもいい。
 特に、国会で立法化して、「先の法律は取り消します」という法律を作ってしまえば、裁判所は抵抗できないだろう。しょせんは民法などの契約は、取り消しが可能だからだ。特に、「正義のため」であれば。
( ※ 「法律は過去に遡及できない」という原理は、別に憲法で決まっているわけではないから、可能である。スペインではそうやって、過去に遡って、取り消してしまった。そのせいで、倒産業者が続出だ。日本でも、そうすればいい。)



 【 関連項目 】

  → ソフトバンクは倒産するか?
  → ドイツの太陽光発電 2

 スペインの業者の倒産などの話題。
posted by 管理人 at 17:06| Comment(4) |  太陽光発電・風力 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
本当に孫さんみたいな方にはさっさと日本の
市場から撤退して欲しいです。ソフトバンクだけ
なら、別に問題は無かったのですが、
太陽光発電の影響で日本の電力価格自体が
上がると、

家庭の電力価格が上がると需要減につながり、
企業の電力価格が上がると失業につながるため
止めて欲しいです。

影響がかなり出てからしか、
管理人さんの仰るシナリオにはならない気がする
ため、それまでが心配です。
Posted by S.I at 2012年04月30日 00:20
池田信夫の話がある。本項と似た話。
  → http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51786188.html

 ドイツの買い取り価格がずっと低い、という数値も出ている。具体的な数値が興味深い。
 政府でも、わかっている人はわかっている、ということかな。資料を作成する官僚はちゃんとわかっているが、上の方の人は資料も読まずに、インチキなプレゼンだけを聞いて、あっさりだまされた、ということかも。
Posted by 管理人 at 2012年04月30日 00:30
ドイツでは毎年買い取り価格が下がり6年で
買取価格が半減してるので日本でも同じような経緯をたどるとすると2018年に21円程度?

それまでに導入量規模がどうなるかで負担費用は決まりそうですね。導入量が多くなればなるほど
耐えられずに早く買い取り価格が下がっていくんでしょうが

家庭用導入コストもだいぶ下がりましたね。
この間CIS系の見積もり取りましたが4Kwシステム160万でした。補助金を入れるとkwあたり30万後半といったところ
Posted by たちばな at 2012年04月30日 11:16
>たちばな様

日本では買い取り価格を20年年間保障し、
維持しないと導入資金を回収できない、
という理由で買い取り価格を維持させようという
のが事業者側の意見の大勢です。

どうなるかはわかりませんが、
これが通ると、世界では安くなる中で、
日本だけはかなりの高額を支払い続けることに
なるかもしれません。
Posted by S.I at 2012年05月01日 13:51
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