原発再稼働について賛否両論があるが、どうするべきか? 私の考えはすでにあちこちで述べたが、まとめて記す。 ──
私の考えは、次の通り。場合分けする。
(1) 絶対に停止
絶対に停止するべきものは、浜岡だ。防潮堤を建設しているが、意味がない。怖いのは、津波じゃなくて、振動だ。地盤がすごく弱いし、耐震設計もできていない。だから非常に危険度が高い。おまけに、東京の西にあり、被害の程度は莫大だ。あらゆる意味でリスクは最大である。下手をすれば、プルトニウムが東京を襲い、莫大な被害が生じる。
→ 浜岡原発:地盤の危険性 (コメント欄も)
(2) ぜひ停止
ぜひ停止するべき原発は6つだ。
敦賀、美浜、高浜、島根、玄海 (老朽化が理由)
もんじゅ (不要)
→ 他の危険な原発
柏崎はボーダーラインだ。判定は精査したあとで。
(3) それ以外
上記以外は、次のようにする。
・ 短期的(1〜2年間)には …… 夏だけ動かす
→ 全国の原発を即時停止できる
・ 中長期的には …… 水棺の設備ができたら、稼働させる。
→ 原発再開の条件
→ 「水棺」で検索
ただし、稼働するに当たっては、次の大前提が満たされていることを条件とする。
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個別には、上記に述べたとおりだ。ただし、次の大前提が満たされることが必要だ。
「福島の原発で死者が出なかったのは、菅直人が決断したからである。また、幸運な偶然があったからである。この二つの点が成立しなかったならば、あのとき、4号機が爆発して、プルトニウムが飛散していた可能性が高い」
という事実を、認識すること。
→ 怒鳴った菅首相
→ 4号機、危機一髪 ,4号機、危機一髪 2
つまり、福島で大きな被害が生じなかったのは、「菅直人がいたこと」「幸運な偶然があったこと」という二点があったからだ……という認識があることが必要だ。この必要な認識が欠けているのであれば、認識が甘すぎるがゆえに、あらゆる原発は稼働停止するべきだろう。なぜなら「安全意識がある」という条件が満たされないからだ。
その意味で、池田信夫の見解は、論外である。彼の見解は、
・ 原発はもともと構造的に安全なんだ。だから今回の事故でも死者ゼロだった。
・ 菅直人は事故の収拾を阻害しただけだった。野田の方がよかった。
こんな甘ったれた認識は、安全意識が欠落しているがゆえに、絶対に駄目だ。こんな発想のまま、原発を稼働させれば、ふたたび大事故が起こりかねない。
特に、池田信夫は「浜岡を絶対に稼働させるべきだ」と主張しているが、こんな発想は日本を壊滅させようとする狂人の発想だろう。
( ※ 浜岡がどれほど危険かは、冒頭のあたりに示したリンクの項目に書いてある。)
【 関連項目 】
本項と似た話
→ 原発再開の条件
→ 原発の再開の是非
※ それぞれの項目にもリンクがいっぱいあるから、リンク先の項目を次々と
読んでもいい。
「安全意識」の大切さについては、下記で述べた。
→ ドイツの脱原発路線
ついでにこっちも。
→ ユッケと原発
2012年04月15日
過去ログ
上記に関して、しっかり記述いただきありがとうございます。とても勉強になりました。
確かに浜岡はやめた方がいい気がします。
他の(2)のものに関してもそうですね。
ただ、燃料価格を考えると、(3)はもう少し動かしてもいい気がします。1000年に一度とは行かないまでもかなり事故が少ないことを考えると、危険性が低い場所に関しては、もう少し動かしても良いかと思います。
夏以外は止めても実害が少ないし、コストが1年間だけ上がる程度だから、我慢の範囲です。
水棺を作るには1カ月しかかからないだろうから、現実には、たいして違いはないと思います。