( ※ 本項の実際の掲載日は 2012-04-03 です。)
東京湾の津波の被害が予想された。
→ 大津波で首都圏はこうなる!築地、豊洲、船橋は水没
築地、豊洲、船橋が水没するとのことだが、これらの地点では、地下鉄はどうなっているか? Google のストリートビューで見ると、次のようにわかる。
・ 船橋駅は、高架なので、大丈夫。
・ 豊洲駅 http://g.co/maps/dtq69 と、築地市場駅 http://g.co/maps/tprmu は、
地下駅であり、入口の高さは地表と同じである。ゆえに水が流れ込む。

ストリートビューの画像(豊洲駅・築地市場駅)
豊洲駅は有楽町線で、築地市場駅は大江戸線だ。これらの地下経路に水が流れ込むので、これらの路線は水没する。さらに、これらの路線とつながっている路線も水没する。ちょっと調べるとわかるが、これらの路線とつながっている路線を見ると、東京の地下鉄の全線だ。だから、東京の地下鉄の全線は、有楽町線と大江戸線から流れ込んだ水で水没する。東横線の一部も同様だろう。
──
ただし……
よく考えると、「水没」といっても、たいしたことはない。地下鉄の入口の階段から流れ込む水の量は、たかが知れている。津波が来ている時間だって、たかが知れている。たぶん1時間ぐらいで津波の水は引いてしまうだろう。
あれこれ考えると、東京の地下鉄は水没するにしても、トンネルの天井まで水が来ることはないだろう。たぶん「床上浸水」みたいな感じで、「線路のある路面から 30センチ」みたいな「水深 30センチ」のような水没になるだろう。電車は全線ストップするだろうが、水死者(溺死者)は出ないと思う。死者が出るとしたら、感電死か、転倒死などだろう。となると、「あわてないで避難すること」が一番の対策かも。
ただ、それ以前に、地下鉄の入口部に「防水扉」を付けることが大切だろう。また、駅ととトンネルとの間に防水扉を付けることも、だ。これらの件については、前に述べた。
→ 東京に津波が来たら?
1年前にこれを書いてから、もう1年がたったのに、いまだに地下鉄の水没対策はなされていない。困ったことだ。
[ 付記1 ]
前に書いたときは、「水没して、溺死者多数」という危険を危惧したが、今回の調査によると、あまり大きな津波は来ないようだ。だから「水深30センチの水没」ぐらいで済みそうだ、という予見が成り立つ。
[ 付記2 ]
なお、ディズニーランド周辺の下町地区だと、津波被害が大きくて大変だろう……と思ったのだが、これらの地域では、路線はすべて高架になっている。地下鉄は地下でなく空中を走っているようだ。板橋のあたりの地下鉄もそうだ。
これらの地域は、昔から台風などの浸水被害がひどいので、最初から高架になっているらしい。津波対策ではなかったのだが、それが功を奏しているわけだ。
[ 付記3 ]
ついでだが、本当をいえば、このような津波が起こったときに一番怖いのは、津波による水没じゃない。浜松の原発の暴走だ。
首都圏に津波が起こるときには、東海沖で大地震が起こる。そのとき、津波が来るがそれで浜松の原発は、たぶん大丈夫なのだろう。(中電の対策を額面通りに受け止めれば。)
しかし、その前に、原子炉の細管の破断が起こる。耐震設計は 1000ガル程度だが、現実には 4000ガル以上になる。当然、細管は破断するし、原子炉は暴走の危険がある。
福島では、細管の破断はなくて、津波の被害だけがあった。しかし浜岡でもそうである保証はない。「津波対策しておけば大丈夫」とは言えない。
そして、浜岡が暴走すれば、首都圏は壊滅するだろう。福島のときには、放射性物質の大半は太平洋に逃げていったが、浜岡の場合には逆に首都圏直撃となる。
とすれば、「地震対策は津波対策」なんて思っているようだと、浜岡原発で日本は壊滅しかねない。……何しろ、もはや菅直人は首相じゃないのだ。この次には、日本壊滅しかない。
【 関連サイト 】
→ 津波浸水予測図 神奈川県津波浸水予測図 : 神奈川県
※ 神奈川県の浸水予想。かなり詳細な地図である。PDF で、かなり重たい。
どこがどの地図なのか、見つけにくいので、かなり時間を食う。