2012年01月31日

◆ ヒッグス場と相対論

 ヒッグス粒子のなすヒッグス場は、一種のエーテルのように思える。とすれば、これは、エーテルを否定した相対論と矛盾しないか? ──

 ヒッグス粒子のなすヒッグス場は、一種のエーテルのように思える。たくさんのヒッグス粒子が存在して、それが一種の「糊」のようになって物質の運動を阻害するのであれば、そのような場は、エーテルのように思えるからだ。そして、エーテルのようなものが存在するとすれば、相対論と矛盾することになる。

 この問題について、以前、次のように述べた。
 「ヒッグス粒子は、物質の加速度運動を阻害するが、物質の等速直線運動を阻害しない」

 ( → 前出項目
 
 このことで、「エーテル」が存在するということは否定される。

 ──

 しかしながら、「エーテルのようなもの」は、まだ考えられるだろう。次のように。
 「地球上から見たとき、あちこちにヒッグス粒子が観測されるとしよう。それらのヒッグス粒子は、全体としては、静止しているように見えるだろう。一方、光速の 99%で宇宙の反対側に向かって飛ぶロケットがあったとする。このロケット上からも、あちこちにヒッグス粒子が観測されるだろう。それらのヒッグス粒子は、全体として、どう見えるか? 静止しているように見えるか? それとも、光速の 99%で後退していくように見えるか? いずれの場合でも、それらのヒッグス粒子の全体は、エーテルのようなものだと見なせるが、その全体はどのような運動をしているのか?」

 これについて、次のような解説があった。
 正確には「ヒッグス場はゼロでない真空期待値を持つ」です。
 いわゆる「粒子」は、この真空期待値を除いた部分が対応します。真空期待値は粒子のように一つ二つと数えられるものでなく、もっと「べったり」したものです。(こういう比喩も誤解を生むかも。)それゆえ、真空期待値に対して「静止系」のようなものを考えることはできません。
 ヒッグス場はスカラー場で、その真空期待値はスカラー(実数)なので、これは相対論的に不変です。
( → 知恵袋

 これはなかなか良い解説だが、答としては不十分だ。というのは、ここでは、「真空期待値」を示しているが、それは「ヒッグス粒子の発生位置の確率」であって、「(発生した後の)ヒッグス粒子の位置」を示しているわけではないからだ。
 なるほど、真空中におけるヒッグス粒子の発生確率は、相対論的には不変だろう。しかし、発生したヒッグス粒子そのものは、相対論的に不変ではない。なぜなら、ヒッグス粒子は光子ではないからだ。(相対論的に不変な粒子は光子だけだ。)

 ──

 そこで、私なりに答えれば、次のようになる。
 「ヒッグス粒子の寿命は非常に短い(既知の事実)。それゆえ、何らかの影響(つまり力)を周囲に及ぼすことができない。実質的には存在しないのも同然だ。存在しないのも同然であるから、エーテルとしての効果をもたない」

 具体的に言おう。普通、太陽系の惑星などを考えて、位置を考えることはできる。それというのも、惑星は重力を及ぼすので、重力を及ぼすものとしての位置が重要になるからだ。しかしながら、ヒッグス粒子はあまりにも寿命が短いので、周囲に重力を及ぼすことすらできない。誕生したかと思うと、すぐさま崩壊して、電磁波だけを残す。そしてまたすぐ別のところで発生する。……こういうことを繰り返すと、あちこちで「瞬間的に誕生しては消える」ということをやたらと繰り返してばかりいるから、「特定の一点において重力を発生する」というような効果はない。

 イメージ的に言うと、忍者の「分身の術」みたいなものだ。特定の一箇所に留まっていれば、「位置」という概念をあつ。しかし、あちこちで瞬間的に現れては消えてしまうのでは、もはや「位置」という概念をもたない。「あちこちに漠然と稀薄に存在する」というふうにしか思えない。そして、その稀薄な存在の仕方が、相対論的に不変であるように見えても、特に不思議ではあるまい。

 ──

 以上のことの本質は、次のことだ。
 「ヒッグス粒子は寿命が非常に短いので、粒子として留まっていることはできず、すぐさま崩壊してエネルギー(電磁波)になってしまう。その後、エネルギー(電磁波)が別のところで固まって、別のヒッグス粒子になる。これを瞬間的に繰り返す。」

 以上の発想は、「暗黒物質と暗黒エネルギー」というところで述べた発想と、同様だ。そちらも参考にして欲しい。

( ※ なお、本項で述べたことは、私なりの仮説だ。それが正しいという保証はまったくない。あくまで仮説の一つというふうに理解してほしい。)



 【 関連項目 】

  → 暗黒物質と暗黒エネルギー
  → ヒッグス粒子
posted by 管理人 at 20:33| Comment(0) | 物理・天文 | 更新情報をチェックする
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