2011年12月16日

◆ 放射線の分布地図(12月)

 放射線の分布の地図が公開された。12月11日現在のデータ。現在値と積算値の双方がある。 ──
 
 出典はこちら。
  → 目次ページ(文部科学省)
  → 該当ファイル(PDF)

 これは PDF データなので、見やすいように、画像だけを抜き出した。次の二つだ。
  (クリックすると拡大。)

 ──

 《 放射線の現在値 》(12月11日)


放射線の現在値 (12月11日)



 《 放射線の積算値 》(3月11日〜12月11日)


放射線の積算値 (3月11日〜12月11日)

 


 [ 付記 ]
 この数値を見て、「大変だあ」と騒ぐことのないように。
 年 10mSv 以下の地域では、影響は実質的に皆無だと言ってもいい。年 10〜20mSv の地域も、大人については皆無だと考えていい。子供については、ごく微量の影響はあるかもしれないが、煙草の副流煙や自動車の排ガスに比べて、特にひどいわけでもない。年 20mSv 以上だと、ようやく「影響があるかも」という段階になるが、その領域はすでに人がいないはずだ。だから、結局、何ら心配しなくていいのである。
 
 それより問題なのは、「放射線は大変だあ」と騒いで心配することだ。これによるストレスの影響は非常に大きい。放射線に換算して、100mSv 〜 500mSv ぐらいの悪影響がある。チェルノブイリでも、放射線自体による影響は少なかったが、心配性による影響(心配してストレスになって酒をたくさん飲んだことの影響)は非常に甚大だった。放射線による死者をはるかに上回る(何十倍もの?)死者が、心配性によって生じた。
 この件は、前にも述べたとおり。
  → 放射線より心配性が危険

 早川由紀夫や武田邦彦のように、「放射線は大変だあ!」と騒ぎ立てる人がいるが、彼らが騒げば騒ぐほど、心配性になる人が増えて、そのせいで体調を崩す人が出てくる。胃腸がおかしくなったり、夜に眠れなくなったり、風邪を引きやすくなったりする。
 特にこれからはインフルエンザが流行する時期だ。
  → インフルエンザ:流行シーズン入り 患者5447人
 こういう時期に、「放射線は怖い」なんて思って心配症になっていると、免疫力の低下でインフルエンザに感染して、死亡することは多くなるだろう。この冬、放射線によって死ぬ人は一人もいないだろうが、放射線の心配をしたせいで死んでしまう人は何人も出るだろう。
 その意味で、早川由起夫や武田邦彦のように、「放射線は大変だあ!」と騒ぎ立てる人は、放射線よりもはるかに危険な毒物なのである。悪魔のような人物であり、間接的に人殺しをする結果になる。
 このような悪魔たちの言葉を信じてはいけない。悪魔たちの言葉を信じれば、命を奪われる。
 
 実を言えば、放射線があると、病原菌やウイルスが殺されるおかげで、人はかえって健康になる。いや、健康になるというよりは、病気を避けられる。その意味で、放射線のある福島は、滅菌地帯のようなものだ。地域全体を塩素で消毒しているようなものだ。塩素や放射線は、人体には有害だが、人体に有害である以上に、ウイルスや病原菌にとって有害である。それゆえ、塩素や放射線がある地域では、死の危険が減るのだ。
 そう思って、のほほんとしていれば、福島の人々は関東で風邪を引いている人々よりも、かえって健康の点では有利になる。一方、悪魔たちの言葉を信じていれば、放射線よりも心配性のせいで命を奪われる。
 放射線を心配するべき地域は、年 20mSv 以上の地域だけだ。つまり、政府が居住禁止にした地域だけだ。それ以外の地域では、「放射線が消毒してくれる」と思って、のほほんとして過ごしていればいいのだ。それが一番、長生きのコツだ。

 [ オマケ ]
 ついでだが、高齢者の場合は、20mSv 以上であっても、自宅に住む方が長生きできるはずだ。なぜなら、一般に、高齢者が自宅から離れると、死亡率が急激に高くなるからだ。(これもストレスが主な原因だ。都会でも、引っ越しただけで、高齢者の死亡率は急増する。)
 70歳以上の高齢者であれば、年 20〜50mSv の地域にある自宅に住む方が、むしろ長生きできるだろう。この件は、前にも述べた。下記項目の [ 付記 ] で示したとおり。
  → http://openblog.meblog.biz/article/7114233.html



 [ 余談 ]
 早川由紀夫は、大学から訓告処分を受けたのに、またもや物議をかもす発言をした。
 「今年の福島のコメを全部食うと、だいたい2人くらいが死ぬ」
    → http://togetter.com/li/227633

 あきれたものだ。
 早速、コメント欄で多くの人々から、たたかれている。
  
 彼の理屈は、次の理屈と同じ。
 「醤油を大量に丸呑みすると、人は死ぬ。同じ量の醤油を1万人が少しずつ分けて摂取すると、一人分の摂取量は1万分の1だが、死ぬ確率も1万分の1だから、醤油を使った人はやはり(1万人のうちで)1人死ぬ。1億人のうちでは1万人が死ぬ」
 こんな屁理屈を言うのは、頭のネジが狂っているとしか思えない。気違いですね。
 こういう気違いの言うことを、真に受けると、人々は心配性で、かえって寿命を縮める。注意しましょう。

 教訓。

 狂気は伝染する。放射線よりもウイルスよりも怖いのは、狂気の伝染である。こいつは致命的になることもある。
  
( ※ 狂気 or 馬鹿の例としては、次の話が秀逸だ。 → Wikipedia 「 DHMO 」



 【 関連項目 】

 (1) 過去のデータ地図

  
 過去の放射線分布地図
  → 放射線の分布地図(9月)
  → 放射線の分布地図(4月) 

 土壌の汚染については、次の地図がある。(9月)
  → 放射線の分布地図(群馬・栃木の土壌)

 
 (2) 年 10mSv 以下については無視していい、という件


  → 微量放射線の影響
  → 放射線による死亡率
  → 放射線より心配性が危険
  → 放射線よりも奇形魚が怖い
  → 放射線の基準は 100mSv ?
 
  
 (3) なぜ微量だと無視していいか、という件


  → 西日本の放射能汚染

 この世には、微量な危険物は多様にあるので、放射線だけに着目しても無意味だ、ということ。
 比喩的に言うと、雑音のなかでは、誰かの特定の小声はまぎれてしまう、というようなもの。その小声が消滅するわけではないが、他の雑音があまりにも多いので、特定の小声だけに着目しても意味がない、ということ。(ノイズ効果)
 もうちょっと明確に言うと、寿命を 1日縮める毒物が千種類ある。その千種類を毎日否応なく食べている。(たとえば、塩とか、砂糖とか、酒とか、油脂とか、パンとか。これらの寿命短縮効果は、1日どころか もっと大幅にある。さらにまた、カドミウムとか、有機水銀とか、砒素とかもある。)……で、こういう毒物を千種類も摂取しているのに、特定の1種類(セシウム)だけに着目しても、何の意味もない、ということ。どうせ騒ぐなら、食塩や肉類の摂取を減らす方が、ずっと効果がある。前にも述べたとおり。
  → 放射能よりも危険な有毒物
  
 さらに言えば、意外なことに、糖質もひどく有害らしい。
  → 放射能よりも糖質が危険?  (次項)

 ( ※ 理由は、メタボになること。飽食病とも言うが。)
posted by 管理人 at 19:24 | Comment(4) |  放射線・原発 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
> 実を言えば、放射線があると、病原菌やウイルスが殺されるおかげで、人はかえって健康になる

www3.nhk.or.jp/news/html/20111217/t10014712881000.html

最も「 消毒 」の効いてるはずの場所でこれだから、あんまり説得力無いですよ。
食品の殺菌とかとは条件が違うんですから、「 放射線、殺菌 」というだけで一緒にするのは単純すぎる。

チェルノブイリでそういうデータや実例がある、とか言うなら、それを一緒に載せた上でそういう事書くんだったら別ですけど。

それとも、まさか実例に基づいたデータもなく、それでも「 放射線が通常値だったら、もっと被害は大きかったはず」とでもおっしゃるんですかねえ。
Posted by うーん、、、、 at 2011年12月17日 18:49
ノロウイルスによる中毒を完全になくすんだったら、放射線は現状みたいに 10mSv では全然足りなくて、1000mSv ぐらいは必要でしょう。
 消毒効果が少しだけあるということと、病原菌を完全に壊滅させることとは、全然別のことです。
 疫学的に言うなら、「このくらいの条件下ではこの程度の割合で増える」というふうになりますが、せいぜい数%程度の差があればいい、というぐらい。病原菌を完全に壊滅させることとは、全然別のことです。

> まさか実例に基づいたデータもなく、

 まさか実例が必要だというんじゃないでしょうね? 生体実験をするつもりですか? 何人ぐらい死なせる実験をやるつもり? 
 医学論文を書くわけでもなく、たかがブログで個人的に見解を述べるために、生体実験をする狂人はいませんよ。早川何とかじゃあるまいし。
Posted by 管理人 at 2011年12月17日 20:14
> 生体実験をするつもりですか? 何人ぐらい死なせる実験をやるつもり?
 
 > たかがブログで個人的に見解を述べるために、生体実験をする狂人はいませんよ

どこをどう読んだらそんな解釈出来るんでしょう? 
どこに、あなたに生体実験しろなどと書いてあります? 

ーー チェルノブイリでそういうデータや実例がある、とか言うなら、それを一緒に載せた上でそういう事書くんだったら別ですけど。 ーー

こう書いてあるんですがねえ。

今更、改めてあなたに実験なんかやっていただかなくても、残念ながら生体実験は大々的にもう何回も済んでいるわけですよ。それらが実例としてすでにあるわけです。
そういった実例を根拠に書かれたのかどうか疑問に感じるから、ここまでしつこくコメントしているんですよ。

「 原子力災害による消毒効果 」っていう現象が本当に有るんだというならば、チェルノブイリ一件だけではなく、他にも原子力災害は複数件起こっているんだし、1個ぐらいそれについて、個人的見解以上の話やデータが何かしら残ってて良いはずじゃないでしょうか?
でも、私が調べた限りでは、個人的見解・想像レベルの話までしか見当たらないんですよ。
1個も確たる話やデータがないなんておかしくないですか? 有れば知りたいんですよ。

放射線による殺菌については、いくらでも出てきますが、それらは「 原子力災害による消毒効果 」の話ではないですしね。

だから「 原子力災害による消毒効果 」について個人的見解以上の話が存在し、これが根拠だとおっしゃるのであれば、リンクでも貼った上であらためて教えていただきたいです。

もしそういった根拠が無いのなら、無い ( = あなたの想像のみという事 )にしては断定的な書き方が過ぎやしないですかねえ。
Posted by いったい at 2011年12月18日 00:05
> チェルノブイリでそういうデータや実例がある、とか言うなら、
 
 だからね。そんなこと言っていない、という意味ですよ。

> 残念ながら生体実験は大々的にもう何回も済んでいるわけですよ。

 死者が出るような放射線量にはなっていません。その意味では、生体実験はなされていません。「生体実験は大々的にもう何回も済んでいる」と言うなら、死者数を述べてください。もちろん、ゼロですね。だったら、「死者はゼロ、被害はゼロ」と書けばいいでしょ。

> 「 原子力災害による消毒効果 」

 放射線による消毒効果はすでに証明されていますよ。それとも何かな? 原子力際額による放射線は、特殊な放射線であり、消毒効果が皆無だというんですか? そうじゃないでしょ?
 もっとも、定量的になら、「このくらいは有効だ」という論議が可能だ。しかし私は、そういう定量的な論議には踏み込まず、単に「消毒効果がある」という定性的なことを述べているだけだ。勘違いしないでほしいね。
 
> 放射線による殺菌については、いくらでも出てきますが、それらは「 原子力災害による消毒効果 」の話ではないですしね。

 放射線量が微量過ぎて、統計的な測定限界以下になるせいかもね。たとえば、風邪のウイルス削減の効果が10%ぐらいあって、死者数が5%ぐらい減るとしても、それは地域差に埋没してしまうので、統計的には意味を持たないでしょう。
 統計的な有意って知っていますか? 

> もしそういった根拠が無いのなら、無い ( = あなたの想像のみという事 )

 論理があれば馬鹿でもわかる。「1ccの水は1グラムだ」とわかっていたら、東京でも大阪でも同様です。いちいち実証する必要はない。放射線も同様だ。「実験室で放射線には殺菌作用がある」とわかったら、福島の戸外でも放射線には殺菌作用はあるんです。
 こんなこともわからない人がいるというのが、驚きだ。
 しかしまあ、わからない人にもわかるように、「放射線とホメオパシー」という話を新たに書いたので、その項目の最後のところを読んでおいてください。
Posted by 管理人 at 2011年12月18日 00:26
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