2011年11月26日

◆ スマートハウスの愚

 スマートグリッドないしスマートシティと同様で、スマートハウスというものもある。しかしこれもやはり、愚劣である。 ──

 スマートグリッドないしスマートシティと同様の概念を、一軒の家に適用しよう、とするものが、スマートハウスだ。要するに、太陽光発電と蓄電池を併設したハウスだ。
 これを販売しよう、という方針を取る会社が出ている。ざっと見て、太陽光発電に 300万円蓄電池に 300万円、合計 600万円。
 
  → スマートハウスの実現相次ぐ
  → 省エネ住宅 競争激化
  → 積水ハウス、東京モーターショーにスマートハウスを出展
  → ヤマダ電機、スマートハウス事業を本格化
  → トヨタホーム、スマートハウス「since asuie」を発売
  → 経産省、スマートハウス普及加速へ検討会で規格標準化

 ──

 これを見て、喜ぶ人が多いようだ。
  ・ クリーンなエネルギーが実現するよ!
  ・ 太陽光発電は素晴らしい! 
  ・ 蓄電池があるから太陽光発電の弱点が解消する!


 いろいろと喜んでいるようだ。
 しかし、コストが高いのが、致命的に悪い。合計 600万円もかかるのでは、およそ採算が合わない。そこで例によって「国の補助金をもらおう」という発想が出るが、これは泥棒も同然だ。つまり、「エコ主義」というのは、「国の金を数百万円も盗む泥棒」と同様である。

 で、その盗んだ金で、まともなことをするなら、まだいい。ところが、現実には、その盗んだ金を、ただの無駄につぶしてしまう。「採算に乗りそうもない事業の赤字の穴埋め」という形で。
 普通の泥棒は、他人の金を盗んで、自分が贅沢をする。美食を楽しんだり、酒を飲んだり、女遊びをしたり。
 ところが、エコ主義者は、他人の金を盗んだあと、その金をすべて(無駄遣いという形で)捨ててしまう。自分では利益を得ないから、自分が盗んだことに気づかない。そして、善なることをしているつもりで、せっせと国民の金をすり減らしていく。

 こういう連中は、どうしようもない馬鹿だが、自分が利益を得ていないという点では、悪人ではない。
 悪人は、こういうバカを利用して、金儲けする(自分が利益を得る)連中だ。それは誰か? 上記のリンクで示した各社だ。
  ・ 馬鹿が国の金を盗むのを推奨する。
  ・ 馬鹿にスマートハウスを売りつけて、馬鹿の盗んだ国の金を横取りする。

 こういう形で、盗人の金を横取りして、自分たちが金儲けする。しかも、「私たちはエコに協力しているので、私たちは善人です」というフリをする。

 まったく、ひどいものだ。だまされないように、注意しよう。さもないと、こいつらが国の金を減らして、国を滅ぼす。
 その代表的な例が、スペインやドイツだ。かの国では、太陽光発電の事業者が国の金をたっぷりとかすめ取った。そのせいかどうかは知らないが、最近では、これらの国は傾きつつある。
 馬鹿なことをやっている国は滅びていく、ということかもしれない。日本がその二の舞にならないことを望む。

( ※ 私のことを「悪口を言うことだけが趣味のトンデモ野郎」と思っている人が多いらしくて、ときどき批判が来る。しかし私は、自分では一文の得にもならないことのために、労力を費やして、国を救おうとしているのだ。勘違いしないでほしい。……私は別に、孫正義みたいに、「私は坂本龍馬みたいです」とは言わないが、少なくとも、「悪口を言うことだけが趣味のトンデモ野郎」とは呼ばないでほしい。 (^^); )
  


 【 関連項目 】
 
 スマートグリッド,スマートシティ,スマートハウスが駄目な理由は、蓄電池が高コストすぎるからだ。
 その代案としては、「太陽光発電の電力の不安定さを解決するための、はるかに低コストな方法」というのがある。具体的には、「火力発電」と「スマート家電」だ。これらについては、下記項目で述べた。
  → 太陽光に蓄電池は不要
  → スマート家電 > 蓄電池

 そういうわけで、次の三つは、いずれも同様である。
  → スマートグリッドの愚
  → スマートシティの愚
  → スマートハウスの愚  (本項)

( ※ スマートグリッド,スマートシティ,スマートハウスの三者で、どこが違うかというと、もちろん規模が違う。ただ、最も大きな差は、担当する会社だ。スマートシティは建設会社がやることが多く、スマートハウスは家電会社や住宅会社がやることが多い。規模の差が理由ではあるが。)
( ※ ま、金儲けのためとあれば猫も杓子も、……という感じで、詐欺師みたいな会社が押し寄せてくるわけだ。国民の富は、盗まれる危機に瀕している。……これというのも、孫正義が先鞭をつけたせいか。)
posted by 管理人 at 13:23 | Comment(1) | エネルギー・環境1 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
だいたいスマートを自称するものがホントにそうだった試しがないですな。

ベンツの「スマート」はさっぱり売れず。
「スマートボール」はすぐパチンコに駆逐され。
アップルは自らの携帯をただ「iPhone」とだけ名乗った。

やはり自分の製品や社名を「スマート」とか「グッド」とかいって褒めちゃいけない。そのセンス自体がスマートの対極ですよね。

あ、あと「地上の楽園」なんてのも(後略)
Posted by 深海 誠 at 2011年11月27日 21:44
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