2011年09月27日

◆ iPS 細胞の話題

 iPS 細胞の話題をいくつか示す。 ──
   
 ニュースなどを列挙しよう。(後半は新しくない情報だが。)
 (1) ヒトの神経細胞をマウスに移植
《 慶大など、iPS由来の神経幹細胞移植で脊髄損傷マウスの運動能力回復 》
 慶応義塾大学の岡野栄之教授や京都大学の山中伸弥教授らの研究チームは、ヒトのiPS細胞(万能細胞)から神経細胞の元になる神経幹細胞を作った後、脊髄損傷マウスに移植し、同マウスの運動能力を回復させることに成功した。さらにiPS細胞の移植では移植細胞の腫瘍化が問題になるが、マウスに移植して4カ月後に腫瘍が作られていないことを確認した。iPS細胞を使った脊髄損傷の治療法の実現が期待できる。
 脊髄損傷は、損傷部より下の体の部位が動かせなくなる中枢神経系の損傷。脊髄損傷を起こしたマウスに、ヒトiPS細胞由来の細胞を移植し、治療効果を示した例は初めてという。

 (2) 神経と免疫
 《 名古屋大学医学部 》
 神経系は永く免疫学的特権部位とよばれ、免疫系の監視から免れる特異な部位と考えられてきた。しかしながら、神経系もある種の条件下では免疫学的特権部位でなくなり、自己免疫機序による疾患群が存在する。これらの特殊な状況下での神経系における免疫反応、病態発現機序、治療法の開発を研究する学問が神経免疫学である。

 (3) iPS細胞なのに拒絶反応
 《 iPS細胞なのに拒絶反応 再生医療応用に課題 》
 さまざまな臓器の細胞にすることができ再生医療の切り札と期待されるiPS細胞(人工多能性幹細胞)の応用に新たな課題が見つかった。従来は患者の細胞から作れば、移植で戻しても免疫拒絶反応は起きないと見られていたが、拒絶反応を起こす可能性があることが米カリフォルニア大研究チームによるマウスの実験でわかった。
 研究チームは、マウスの胎児の線維芽細胞から作ったiPS細胞を、まったく同じ遺伝情報になるよう操作したマウスの背中に皮下注射した。遺伝情報が同じなら体が「異物」とみなして免疫拒絶反応を起こすことはないはずだ。ところが、実験では移植した複数のマウスで拒絶反応が起きたという。
 iPS細胞の分析では免疫反応に関係する遺伝子が作製の過程で活性化された可能性があるという。

 (4) iPS介さず神経幹細胞に
 《 iPS介さず神経幹細胞に 米研究所、マウスで成功 》
 マウスの皮膚から神経細胞のもとになる神経幹細胞を、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を介さずに作ることに、米グラッドストーン研究所などが成功した。iPS細胞を使わないため、がんになるリスクを減らせる可能性がある。神経幹細胞は増やしやすく、複数の種類の神経細胞を作り出せるので、幅広い応用が期待できるという。
 26日付の米科学アカデミー紀要に発表する。
 成功したのは、米グラッドストーン研究所のシェン・ディン主任研究員ら。京都大の山中伸弥教授がiPS細胞を作るのに使った四つの遺伝子をマウスの皮膚細胞に導入した後、薬剤を使って遺伝子が働く時間が短くなるよう工夫した。神経幹細胞ができる際に必要なたんぱく質を加えて培養したところ、皮膚細胞はiPS細胞にはならず、そのまま神経幹細胞になった。
 ディンさんは「ほしい細胞を作るには、培養の方法や期間などが大きなカギを握っていることが証明できた」としている。
 iPS細胞を介さずに、必要な細胞を直接作る技術は「ダイレクト・リプログラミング」と呼ばれ、世界中で開発競争が活発だ。
 ── 

 以上、報道の紹介のみ。私の見解は、なし。
 
 《 注 》

 出典は、それぞれの標題のリンク。
posted by 管理人 at 19:29| Comment(0) | 科学トピック | 更新情報をチェックする
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