2011年09月27日

◆ 公的データのバックアップ

 震災対策のため、戸籍などの公的データをバックアップするシステムを、新たに整備するという。
 「何を今さら」と呆れるほかはない。 ──
 
 戸籍などの公的データをバックアップするシステムを、新たに整備するという。
  《 戸籍データ、遠隔地バックアップへ…震災教訓に 》
 法務省は27日、東日本大震災で宮城、岩手両県の4市町で戸籍の正本が消失したことを受け、遠隔地の特定の法務局で市区町村の副本データをバックアップする新しい全国ネットワークシステムを来年度から構築する方針を決めた。大災害に見舞われた際、自治体の戸籍データが完全に消失する事態を防ぐ狙いがある。
 現在、出生や死亡を含む身分関係を公に証明する戸籍は、市区町村の窓口で受け付けてそれぞれの自治体で独自に管理されている。法務省・法務局と市区町村の間でネットはつながっておらず、市区町村は戸籍法に基づき、副本を磁気テープに記録して年1回、近くの法務局に送っている。
 だが、今回の震災では庁舎が津波で壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町、同女川町、岩手県陸前高田市、同大槌町で、戸籍データが消失。このうち、南三陸町の副本を管理していた仙台法務局気仙沼支局も水没し、一時は、戸籍の完全消失が懸念された。
 その後、支局の副本データが残っていることが確認されたが、年度末にまとめて送付することになっていたため、ほぼ1年分のデータが消失。支局に残っていた今年1月下旬までの紙の記録をもとに、手作業で復元作業を行ったものの、完全復元には至らず、相続や婚姻の手続きが遅れるなどの支障が生じていた。
( → 読売新聞 2011年9月27日
 ──
 
 まるで 10年ぐらい前のニュースみたいな話題。
 「磁気テープに記録して年1回、近くの法務局に送っている」
 何ですか、これは。10年どころか 30年前みたいだ。ベータマックスで磁気記録しているのかな? それともカセットテープに磁気記録しているのかな? あんまり古くて、何十年前だか、思い出せない。 (^^);

 ま、それはそれとして、「いまだにまともにバックアップを取っていない」というのには、呆れはてるしかない。どこの会社だって、顧客データは二重・三重にバックアップを取っているはずだ。会社の業務データも同様だ。最近の話題は、クラウド化だ。個人レベルだって、ネット上のストレージ( Dropbox など)を使うのが常態化している。
 なのに、バックアップさえまたともに取っていないとは! 
 しかも、さらに呆れるのは、改善後だ。
 「戸籍については、遠隔地バックアップ」
 ああ! 戸籍だけだとは! (他はバックアップせず。)
 しかも、ここで言うバックアップは、同じく法務省の(地方の)建物でのバックアップだ。頭が固すぎる。何も法務省に置く必要はない。民間のデータセンターを使えばいい。というか、すべての機械をクラウド化すればいい。

 ──
 
 以前、「電子政府」というのが話題になったが、日本の自治体はあまりにも遅れている。およそ半世紀遅れている。何とかならないか? 莫大な復興予算を使いながら、ふたたびすべては、津波に沈没してしまうのか? あるいは、地震のときにガレキの山に埋もれるのか? (その前に火事で焼失しそうだが。)
   


 【 関連サイト 】

  → 自治体クラウド 解説
  → 自治体クラウドポータルサイト
  → NEC の自治体クラウド
  → 富士通 自治体ソリューション
  → IBMクラウド事例 : 北海道 (YouTube )
posted by 管理人 at 19:27 | Comment(2) | コンピュータ_02 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
※ 以下は誤って削除したコメントの復活。

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>「磁気テープに記録して年1回、近くの法務局に送っている」
>何ですか、これは。10年どころか 30年前みたいだ。ベータマックスで磁気記録しているのかな?
>それともカセットテープに磁気記録しているのかな? あんまり古くて、何十年前だか、思い出
>せない。 (^^);

これは、メインフレーム用に1/2インチ(カセットorオープンリール)磁気テープで
送付しているということではないでしょうか。確かに古い方法ではありますが、データの
性質上受け入れる際はバッチ処理になるでしょうし、受け入れ側をオープンシステム(U
NIXorWindowsサーバー)にする必要性が無ければ決して遅れた方法ではない
と思います(メーカー側がきっちり即時サポートの体制をとっていることが前提ですが)。
ここで整理したデータを基データとしてオープンシステム用DBとして展開する流れも考
えられますし、自身もWindowsサーバー使用時に「磁気カセットテープ装置の使用+耐火金
庫」を考えました(IP−VPNや専用回線経由のバックアップだと毎月料金がかかるし、
安い公衆回線だとセキュリティや混雑時の速度低下が不安)。Windowsサーバーや(熟練し
たSEのいない場合の)Unixサーバーの不安定さを考えると、公的機関の枯れた技術を使
う頑固さも業務によっては選択の範疇だと思います。
Posted by 七氏井 at 2011年09月28日 01:49

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 枯れた技術を使うのは私も好きですけど、年にいっぺんしかバックアップしなくて、そのせいで今回は1年分のデータがまるまる失われたとなると、バックアップできていないことになります。
 バックアップのバックアップに使うならいいですけど、日常のバックアップは最低でも毎日やらなくては。業務用ならば。
Posted by 管理人 at 2011年09月28日 12:35
>日常のバックアップは最低でも毎日やらなくては。業務用ならば。
管理人様の趣旨、了解できました。少し前の三菱重工へのサイバー攻撃
の件でも痛切に感じましたが、(経営レベルでの)設計・構想の思想
が貧弱である事が事態を悪化させた大きな要因であると確信していいよ
うな気がします(事後ですが、NHKのBizスポでMcafee社の企業契約セ
クションが紹介されておりました。大手セキュリティー関連会社ではち
ゃんと対応部署があるようです)。
Posted by 七氏井 at 2011年09月28日 20:03

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日本IBM、LTO-5規格準拠のテープドライブ「IBM System Storage TS1050」

http://cloud.watch.impress.co.jp/epw/docs/news/20100414_361141.html

勉強不足でした。金融・公共機関用大規模コンピュータシステムの世界では
バックアップ用磁気テープ記憶装置はバリバリの現役だったようです(汗)
純粋なデータ保管にはハードウェア部分(ヘッド・アーム・制御回路)の障
害を警戒して、ハードディスクは敬遠されるみたいですね。
Posted by 七氏井 at 2011年09月28日 23:10

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 LTO-5規格 というのは、ハードが 350万円で、テープは2TBが6000円ぐらい。HDD並み。
 美点は、高速に入出力ができることと、長期間にわたって安定性があること。
 短所は、そのコスト。互換性のなさも。

 普通の用途には使うことはなく、大量の画像データを処理する映画業界や研究所などで使うらしい。原則として書き換えはしないらしい。
 頻繁に書き換えをする行政・ビジネス分野には向いていないでしょう。

 コスト的には、HDD のバックアップを何カ所も用意する方が、ずっと安上がりです。しかも安全だし、便利。
 自治体ならば、クラウドがいいし、さもなくば、RAID のバックアップをいくつも使う方がいい。

Posted by 管理人 at 2011年09月28日 23:37
Posted by 管理人 at 2012年02月12日 08:20
政府は自治体に「民間クラウド」を使うよう推奨するそうだ。
 本日の朝日新聞・朝刊。紙の新聞のみ。(ネットにはない。)

 関連記事。
  → http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20120209-OYT8T00396.htm


 内容は、本項で推奨したことの通り。
Posted by 管理人 at 2012年02月12日 08:21
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