2011年09月20日

◆ CIGS太陽電池

 シリコン型の太陽電池ではなく、無機薄膜型の太陽電池もある。CIS太陽電池または CIGS太陽電池と言われるものだ。その最新情報。 ──
 
 基本的なことは、以前、次の項目に記した。
  → CIS太陽電池
 
 最近では CIGS太陽電池と言われることが多いようだ。ホンダが開発中だという記事がある。なかなか興味深い。一読をお勧めする。
  → ホンダ「化合物太陽電池」 変換効率向上で新興国に対抗 (産経)
 
 これを読むと、日本メーカーがとても頑張っているように見える。もともと 昭和シェル石油(= ソーラーフロンティア)が頑張っていたが、ホンダも頑張っている、という論調だ。
 
 ──

 しかし、それは甘い。ドイツのメーカーの方が上だ、という情報もある。
  → 量産レベルで変換効率15%に近づくCIGS型太陽電池 (登録が必要)
  → 同内容 (その無断転載)

 また、米 Stion社は、14.1% という高い効率で技術開発が進んでいる。しかも、台湾の会社がそれと提携するという。 
  → Stion Attains 14.1% Efficiency
  → TSMCがCIGS系太陽電池を製造へ、米Stionと

 また、韓国のコングロマリット SKグループが、CIGS型太陽電池のために、40億円(50ミリオン・ドル)を米国で資本投入する、という最新情報もある。
  → Korean giant sinks $50m into Texas CIGS
  → High stakes CIGS: HelioVolt stays in the game with SK
  → SK Group shows interest in HelioVolt

 ──

 以上のように、CIGS型太陽電池では、世界各国がしのぎを競っている。冒頭の産経の記事みたいに、日本企業が一歩進んでいる、という状況にはない。下手をすると、台湾や米国や韓国の企業に先を越されて、日本は太陽電池では後塵を拝することになりかねない。

 なぜ? 孫正義みたいに無知な人物が、「日本は太陽光発電を推進せよ」と旗を振って、シリコン型という時代遅れの太陽電池に熱中しようとするからだ。もし孫正義の方針に乗れば、日本はシャープなどといっしょに、シリコン型の太陽光発電の道をどんどん進むだろう。そして最終的には、CIGS型太陽電池が普及したあとで、時代遅れの恐竜のように、すべては絶滅するのである。


zetumetu.jpg

恐竜絶滅の想像図 ( → 出典はこちら



 冒頭の産経の記事は、「日本は中国より進んでいる」という趣旨だ。しかし、日本も中国も、ともにシリコン型に熱中して、いっしょに絶滅する可能性がある。その一方で、韓国や台湾や米国のメーカーは、CIGS型太陽電池という新世代の太陽電池を作って、世界を制覇することになりそうだ。ちょうど、恐竜の絶滅後に、哺乳類が繁栄したように。

 では、それを避けるには? 
 「太陽光発電を普及させるには、補助金で大量生産をすればいい」
 という孫正義流の金権的な発想を捨てて、
 「太陽光発電を普及させるには、新技術の開発こそ大切だ」
 という技術開発優先に転じることだ。



 【 関連サイト 】

  → ホンダが挑むCIGS太陽電池【4】

     (解説記事)
posted by 管理人 at 21:09| Comment(2) |  太陽光発電・風力 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ソーラーフロンティアのCIS系は30cm角で17.2%です。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110909/198082/?ST=PV
TSMCの量産のニュースは2010年のもののようです。今はどうなのでしょうか?太陽電池のニュースで1年前ものは、あてにはなりません。
Posted by PV3TARO at 2011年09月20日 23:18
TSMC の CIGS は、下記の通り。

 → TSMC Solar ramping CIGS photovoltaic module production

  http://guntherportfolio.com/2011/09/tsmc-solar-ramping-cigs-photovoltaic-module-production/
Posted by 管理人 at 2011年09月20日 23:25
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