2011年09月18日

◆ バードストライクの防止 2

 「バードストライク」の問題については前項でも言及したが、鳥の視覚についての特性を理解すると、うまい対策ができる。 ──
  
 「バードストライク」の問題については、前項でも言及した。(「風車が高速で動くために鳥には見えなくなる」というモーション・スメア現象の話である。)
  
 一方、それとは別に、鳥の視覚についての特性が明らかになった。鳥は空を飛んでいるとき、前方をろくに見ておらず、下方ばかりを見ている、ということだ。
 《 どうして鳥は目の前にある障害物にぶつかってしまうのか 》
 オフィスビルの窓や送電線、そして風力発電のタービンなど、人工の大きな構造物と鳥はなぜか衝突しやすい傾向があります。
 人間からしてみると、どうして彼らが目の前の物体に気づかないのかなかなか理解できませんが、それはそのはず。こうした鳥の衝突事故とも呼べる物は、彼らの視界の仕組みが人間とは異なることによって起こってしまっているということが、研究により明らかになっています。
 「鳥が巨大な構造物に向かって何度も衝突している様子は、人間からするとおかしな状況に見えます。しかしながら、鳥は人間とは異なる視覚的な世界に住んでいるため、鳥の視点を理解することが必要なのです」と、研究を行ったバーミンガム大学のグレアム・マーティン教授は語ります。
 マーティン教授は「鳥が空を飛ぶ時、眼下を見るために頭を下に向けてる場合、両眼を使ってその方向を見るか、あるいは視野の片側だけを使って見ている可能性が考えられます。これらの動作は種に由来するものですが、どちらにせよ、一時的に進行方向を見ていないことになります」として、まず鳥が常に前方を見ているわけではないという点を示唆しています。
 次に彼は、鳥類の視野が、空間の詳細を読み取ることではなく、移動する物を検知するために最適化されているのではないかという仮定のもと調査を進めました。鳥にとっては、目の前にある物体を正確に見る能力よりも、動く物体を正確に見分けることの方が、狩りをする上で重要となります。
 鳥は前方よりも両サイドや下を見る可能性が高いため、警告のための信号などを1箇所だけに置くのではなく、音や信号を使って警告し、衝突の危険がある物から距離を置かせた方が効率的かもしれません。
 「人間は、何かを評価して理解する際に、自らの視点から見た方法だけを考えがちです。しかし、そうした態度のために、鳥の衝突事故の問題ではかえって解決への道から遠ざかっていました。この研究で概説された証拠は、なぜ特定の種が他の種よりも障害物に衝突しやすいかという理由も説明し、衝突事故の減少をうながすガイドラインの開発を支援することになるでしょう」とマーティン教授はまとめています。
( → GIGAZINE
 要点を示すと、次の二つだ。
  ・ 前よりも下を見ているらしい
  ・ 静止しているものよりは動いているものを見ているらしい

 断定ではなく推測している段階ではあるが、上記の二点が考えられる。

 ──

 このことから、私としては、次のような対策を提案しよう。
  ・ 風車の左右に、動く模型を置く
  ・ 風車の前後には、鳥の死骸をたくさん置く

 詳しくは以下の通り。

 (1) 風車の左右に、動く模型を置く
 風車から少し離れたところに、動く模型を置く。その動きは、ネズミのような小動物の動きを模する。鳥は空を飛びながら、ネズミのように動くものを検知して、そちらに近づく。そして、近づいたときには、それがネズミには似て非なるものだと気づくので、そのまま通り過ぎる。
 なお、これを配置するときには、風車の周辺に同心円状に配置してはいけない。それでは、そこを通り過ぎたあとで、風車にぶつかってしまうかもしれない。では、どこに配置するか? 風車の前後でなく、風車の横だ。

                ::
                ┃            ← 鳥
                ::

 上の図(地図)では、右から左へと、風が流れている。ここは「風の道」である。
 鳥は風車  に近づくが、その横に、小さな動きをするものを見つける。そちらに気を取られて、そちらに進路をずらす。そのせいで、風車にぶつからずに済む。
 その後、小さな動きをするものは、ただの黒いプラスチックだと気づく。すると、「なあんだ」と思ってがっかりして、そのままその上空を通り過ぎる。

 (2) 風車の前後には、鳥の死骸をたくさん置く
 上の図で、鳥が風車に近づいたとき、風車の前後に、鳥の死骸をたくさん置く。すると、鳥はそれを見て、「ぎゃっ。仲間がたくさん死んでいる!」と思って、その場を避けて通る。
 鳥の死骸というのは、もちろんただの模型である。プラスチック製だ。腐ったりはしない。
 ただし、単に鳥が寝ているだけでは、危険性が察知されない。そこで、鳥が腹を掻ききられて血や肉をさらけだしている模型を見せるといいだろう。さらには、そのそばに、猫や犬のような肉食動物もいるといい。それも模型だ。ただし、動く必要がある。ロボットみたいなものですね。
 鳥はそれを見て、「仲間が殺されて、食われている!」と思う。気持ち悪がって、そこには近づかないだろう。
 というわけで、下を見ている鳥は、その場所を避けようとして、進路を変える。そのことで、風車にぶつからずに済む。 
 
 ──

 さらに、鳥の学習能力に期待する方法もある。次のことだ。
 「風車のそばの『風の道』にあたる地域では、地面に何らかの標識を付けておく」

 たとえば、赤と黄色の縞模様のロープを、風の道に沿って張っておく。鳥は上空からそのロープを認識する。そして、こう思う。
 「この変な模様のロープをときどき見るな。そして、このロープの先には、いつも仲間の死骸があるな。このロープは何だか危険な感じだ。気持ち悪い。このロープを見たら、近づかないようにしよう」

 下図(リンク先)では、青いロープが見える。
  → http://g.co/maps/756zr

  ──
 
 以上のように、いろいろと工夫することができる。



 [ 付記 ]
 鳥の衝突だけでなく、コウモリ(bat)の衝突もあるそうだ。
  → 風力発電の犠牲になるコウモリたち

 解決策もある。風が非常に弱まったときには、どうせ発電量もたいしたことはないのだから、いっそのこと、風車を止めてしまえばいいのだ。コウモリが空を飛ぶのは、風が弱まったときだから、これによって衝突事故を激減させることができるだろう。
 ……という、うまいアイデア。ただし残念ながら、私のアイデアではありません。専門家のアイデアです。
  → Scientists Find Successful Way To Reduce Bat Deaths
posted by 管理人 at 09:55| Comment(0) |  太陽光発電・風力 | 更新情報をチェックする
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