2011年09月10日

◆ 量子化とは?

 量子論における「量子化」という操作は、何を意味するか? ──
 
 量子力学では、「量子化」という手法で、運動量(など)を演算子に置き換える、という操作をなす。( → 本項末のリンクを参照。)
 
 このことは、便宜的なご都合主義に思えるので、数学畑の人には「非厳密だ」というふうに納得しにくく思えるだろう。
 ただ、超球理論を理解すれば、その意味もわかる。

 「量子化をする」というのは、「対象を(複素数の)調和振動子として扱う」(超球として扱う)という意味なのだ。だから、その操作をする時点において、「問題を量子に限定する」という条件を付けていることになる。それだけのことだ。
 「量子化をする」(置き換えをする)という方法は、数学一般には成立しない。その方法があらゆる分野に当てはまるわけでもない。……ただし、ミクロの分野における量子力学に関しては、その方法が適用可能なのだ。なぜなら、その方法を取るというのは、「対象が超球である」という条件を加えることと、等価であるからだ。

 このような「置き換え」(量子化)というのは、直感的には理解しがたく感じられるかもしれない。しかしそれは、「運動量」を考えるときに、「粒子の運動量」として考えているからだ。
 なるほど、「粒子の運動量」を考えるときには、上のような置き換えは不自然だ。しかしながら、「波の運動量」を考えるときには、上のような置き換えは自然だとわかる。どうしてか? それは初歩的に説明ができるので、下記ページを見てほしい。
  → 波の運動量の計算
 これは、ここでは「複素数の波」から、自然にシュレーディンガー方程式が導き出される。要するに、「複素数の波」という概念を取ることと、「量子化」(古典力学の粒子説を置き換えること)とは、ほぼ等価なのである。
 つまり、「量子化」という概念は、「古典力学から量子論へ」という移行を示すのだが、そこでは、「実数から複素数へ」という移行だけでなく、「粒子から波へ」という移行も含まれているのだ。むしろ、「粒子から波へ」という移行の方が本質的なことなのだ。

 「量子化をする」(置き換えをする)という方法は、ただの技巧ではない。そこには、「粒子から波へ」という発想の転換が含まれている。
 ただし、数式はそれを含意していても、人々の頭はそれを認識できないことが多い。つまり、いつまでたっても粒子説にしがみつく人々が多い。彼らは、数式では「複素数の波」にもとづく数式を取るのに、発想はいつまでたっても「粒子説」のままなのだ。そのせいで、コペンハーゲン解釈のような考え方をしたあげく、「重ね合わせ」とか「観測による決定」とかの、奇妙奇天烈な物理哲学を導入する。(ほとんどオカルト的な科学観とも言えるが。)
 だからこそ、超球理論のモデルは有効となる。それは人々に、「古典的なモデルを捨てて、数式に基づいたモデルを取れ」と教えるからだ。それはまた、「真実を知れ」ということでもある。
 
 ※ 「粒子から波へ」と述べたが、正確には、「粒子から場へ」である。
   量子は、単なる波ではない。
      粒子 → 波 → 粒子
   という変換の過程を取る。その波をもたらすのが「場」だ。



 【 関連サイト 】
 「量子化」などの用語については、 Wikipedia に説明がある。
   → 正準交換関係正準量子化

 下記サイトにも、初歩的な解説がある。
   → 正準量子化古典力学との対応
 
 本文中で紹介したサイトもある。
   → 波の運動量の計算
posted by 管理人 at 14:27| Comment(0) | 物理・天文 | 更新情報をチェックする
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