東京電力のメガソーラー発電所が川崎にある。
→ 浮島太陽光発電所
その太陽光発電の発電量が、ほぼリアルタイムで表示される。過去分もある。今夏の最大発電量だったと思える8月18日のデータは、下記グラフだ。

きれいなサインカーブとも言えるだろう。正午(ごろ)にピークがある。
( ※ 太陽の正中は11時50分頃 → 出典 )
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ともあれ、このグラフでは、おおむね 10時台〜13時台がピークに相当する。10時以前と14時以後には、発電量がかなり減る。
このうち、14時以降が問題だ。というのは、14時以降に電力需要はピーク需要が継続するからだ。

電力需要がピークを脱したのは、20時台からだ。20時まではピークを維持している。
以上から、こうわかる。
「 14時から 20時までは、電力需要がピークを維持している。なのに太陽光発電の発電量は、急激に減少していく。特に17時以降は発電量がゼロに近くなる」
──
この意味で、太陽光発電というものが、いかに当てにならないかわかる。
推進派は次のように述べる。
「太陽光発電は、夏の電力需要のピーク時に発電量が多いので、ピーク電力対策として有効だ」
しかしその説は成立しない。なるほど、正午のころだけなら、それが成立する。だが 14時以降には、もはや太陽光発電は頼りにならなくなる。仮に太陽光発電だけで済ませていたら、14時以降には電力不足で停電騒ぎになる。特に午後5時以降には、発電量がほぼゼロに近くなるので、電力不足でどうしようもなくなる。
──
結論。
太陽光発電は将来的に大幅にコストダウンになる、という主張がある。それが数年間で実現するとは思えないが、仮に十数年後にそれが実現したとしても、時間帯による電力不足という問題が生じる。特に夕方以降には、徹底的な電力不足に陥る。また、雨や曇りの日も同様だ。
[ 付記 ]
昔、次のような言葉があった。
「土方殺すにゃ刃物はいらぬ、雨の三日も降ればよい」
同様のことが、将来には成立するかもしれない。次のように。
「日本経済をつぶすにゃ刃物はいらぬ、雨の1分間も降ればよい」
雨が降るたびに、発電量はゼロに近くなり、日本経済は全面マヒに陥る。
要するに、太陽光発電というのは、それほどにも「お天気任せ」で、当てにならないものなのだ。
その意味で、太陽光発電は、あくまで補完的な役割しか担えない。比喩的に言うなら、生きるための給料は得られず、小遣い稼ぎぐらいにしかならない。
その意味でも「太陽光発電で脱原発」というのは、途方もない夢物語だとわかる。原発は発電量の 30〜40%をまかなっていたが、それほどの量を太陽光発電で代替することはできないからだ。
どうしても「脱原発」をするならば、太陽光発電以外のものに頼るしかない。最有力の候補は火力発電であり、それに続いて、水力・風力・地熱や、バイオマスやゴミ発電などだろう。太陽光は、はるかに下の候補となる。そんなものを夢見るのは、徒夢(あだゆめ)のようなものだ。
植物の木の葉をみて、ソーラーパネルの配置を考えた人がアメリカにいるようです。平面に並べるより20%効率が上がったとか。ソースを失念したので噂話と思って下さい。
調べてみたところ、次のように判明しました。
水平状に敷き詰めるよりは、角度を付けた方が効率がいいようです。特に、夕方や冬季などに効果がある。
→ http://slashdot.jp/hardware/article.pl?sid=11/08/24/0156238
しかしながら、メンテナンスなどのコストが莫大になるので、実用性はほとんどない。
→ http://slashdot.jp/hardware/comments.pl?sid=542494&threshold=-1&commentsort=3&mode=nested
実を言うと、同様の研究は、日本の研究者が数カ月前にすでになしていた。
→ http://www.kit-power-engineering-lab.jp/plantshoot.html
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フィボナッチ数列を使うというアイデアは、私が思うに、葉っぱのように両面を使えるソーラーパネルでは有効かも。
そういうソーラーパネルはすでにある。
→ http://eco.goo.ne.jp/business/keiei/zensen/04.html
鏡を使うと、有効かも。