菅直人の退陣後に、浜岡原発が再稼働すると、いつか爆発が起こるだろう。そのときのための対処法を示す。それは「人工降雨」だ。これによって、放射性物質を一箇所に落下させればいい。 ──
朝日新聞・朝刊 2011-08-11 に、原発特集があった。そこには、興味深い話があった。次の趣旨。
現在、各地に放射性物質が蓄積している。それは、15日に2号機の爆発があったときの放射性物質が大部分だ。この時期にちょうど、風が陸から海側へと吹いていたが、他の日はそうではなかった。仮に、2号機の爆発が 15日以外であったなら、放射性物質の拡散は大幅に減っていただろう。
2号機の爆発のあとで、放射性物質は上空に昇り、一団の塊となっていた。これをプルーム(放射雲)と呼ぶ。これが 15日に陸からの風に吹かれて、各地を漂った。そして、ちょうどそのとき雨や雪が降ったので、上空の放射性物質が地上に落下した。放射性物質の被害が意外にも多かったのは、天候がちょうど運悪くそうなる天候だったからだ。
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この話は、ためになる。ここから、教訓を得ることができる。
将来、菅直人がいなくなったあとで、浜岡原発が再稼働するだろう。そして地震が襲うと、いつか爆発が起こるだろう。そのときのために、対処法がある。それは「人工降雨」によって、放射性物質を一箇所に落下させることだ。
たとえば、「浜岡原発で爆発がありました」となったら、すぐさま、近く(静岡空港)に待機させておいた飛行機を飛ばして、浜岡の上空で人工降雨を起こす。飛行機が到達したころには、空気が上空に達している。そこで人工降雨を起こせばいい。すると、放射性物質は浜岡という狭い領域に集中的に落下する。このことで、首都圏全体が壊滅することを防げる。
ただし、注意。風が陸から海側へとながれることが確定していれば、そのまま何もしなくてもいいだろう。放射性物質はすべて太平洋に流れていくことになる。
とはいえ、風というのは女心のようなもので、変わりやすいものだ。「♪ 風の中の 羽根のように いつも変わる 女心」。つまり、風というものは変わりやすい。いったん海側に出た放射性物質が、風に押し戻されて、また陸に戻ってくることがある。
というわけで、風向きがはっきりとしないときには、念のために、早めに人工降雨を起こす方がいいだろう。ただ、2時間ぐらいは海側への風が吹くことがはっきりしているのであれば、その2時間のうちに、太平洋上で人工降雨を起こしてもいい。
ともあれ、菅直人が辞めた以上、浜岡の再稼働が現実的に視野に入ってきた。ならば、そのときのための対策を練っておくことが必要だ。
[ 付記 ]
「浜岡を停止する」という方針を強硬に取った菅直人は、退陣させられてしまった。原発推進派の勢力は、それほどにも強い。(泉の波立ち 2011-08-11 で述べたとおり。東電の政界・マスコミ買収工作が結実した。)
次の首相が誰になるとしても、菅直人のような強い指導力は発揮できまい。となると、浜岡原発の再稼働は、不可避だと思える。関東の人々は、そのときのための対処が必要だ。なぜなら「浜岡原発の再稼働」つまり「菅直人の退陣」は、日本人自身が選んだ道だからだ。
ついでだが、次期首相は、野田佳彦が最有力らしい。しかし、「その人、野田聖子の旦那さん?」と思う人がいるぐらい、影の薄い人だ。 (^^);
こんなに影の薄い人は、菅直人とは正反対だ。たぶん、他人の言いなりになるだろう。「断固として浜岡原発を止める」という菅直人みたいなことは、期待薄だ。
菅直人の価値は、菅直人が去ったあとで、初めてわかる。
原発の危険さは、原発事故が起こったあとで、初めてわかる。
2011年08月11日
過去ログ
ちょっと違和感あります。
仮に現状で浜岡が止まっていても
炉心に核燃料は入ったままですし、
現状で巨大地震や津波があり
電源喪失となれば
福島1〜3号機と同じ状況になります。
さらに核燃料を使用済み燃料プール
に移した後でも、4号機と同じです。
(圧力容器や格納容器がない分、こっちのほうが危ない)
そして菅総理も「停止は津波対策が出来るまで」
と言っていたわけで、
何年か後に防波堤強化が出来れば再稼働する予定です。
今、菅総理が退陣しようがしまいが、
将来的な再稼動は規定路線です。
(そもそも防波堤の完成は数年後で
菅総理の任期後でしょうし)
防波堤増設は別に停止しなくても出来る話ですし、
浜岡の危険性は防波堤だけの問題ではないでしょう。
廃炉にするのではなく、一時的に止めたという
事象だけで菅総理を褒め、辞めさせられるのは
推進派の陰謀だとかいうのはどうかとおもいますが。
意味不明です。
一時的に止めただけでも反発がひどいのに、廃炉にすれば反発がなくなると思っているのですか? そうじゃないでしょ? いきなり廃炉を打ち出せば、もっと反発がひどくなるから、仕方なく、一時停止を即刻決めただけです。廃炉にするには、即刻の総理決断ではできず、長い時間をかけた決議が必要です。
菅直人の言動を見れば、明らかに脱原発であり、本心では浜岡の廃炉をしたがっていたのは明白です。しかし独断では決められないから、とりあえずは一時停止にしただけでしょう。
あなたの主張は何ですか? どうすればいいと?
・ 民主主義を踏みにじって、人の意見を聞かず、総理の独断で即刻、廃炉を決める。
・ 民主主義に従って廃炉を決める。そのために、一時停止せず、当分の間、稼働させる。
・ 廃炉をしないで、三年後に再稼働する。
なお、このうちの三番目を菅直人の方針だと見なしていますが、違いますよ。菅直人の方針は、「当面は一時停止」ですが、「その後に時間をかけて、廃炉への道筋を付ける」というものでしょう。彼の「脱原発」の言動を見れば、そうとしか思えません。ただし彼を辞めさせる勢力が強いので、「三年後のことを言えば鬼が笑う」となります。
一時停止を決めただけでもあれだけ反発を食った首相のあとで、「廃止をする首相が現れる」と思うのは、見当違いも甚だしい。次の首相が「廃止」を決めると思っているのでしたら、飛んだ見当違いだというしかないですね。たぶん「三年後に再稼働」でしょう。でもって、「それは前政権の方針を受け継ぐ」というふうに言うのでしょう。そしてあなたのような人は、それをまともに信じるのでしょう。……だまされやすい人ですね。腹黒い政治家の言葉をまともに信じると、だまされ続けますよ。
たとえば、菅さんに代わって新しい方が総理大臣になったら、どういうことを国民にアッピールするのか。日本の政府は何をするのか。
大連立は手段であって、その目的はまた別であります。その話なしでは、国民は政治にはあまり興味はありません。
問題を解決する能力はない。だが、事態を台無しにする力だけは持っている。
これを実力者の世界というか、親分の腹芸か、それとも政党の内紛のようなものか。
意思がなくて、恣意 (私意・我儘・身勝手) がある。
哲学 (あるべき世界の内容) がなくて、陰謀 (たくらみ) がある。
スッキリがなくて、モヤモヤがある。
白日の下ではなくて、朧月夜か。
かくして、日本人の世の中は難しくなっている。
http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812