以下は、記事の引用。
《 海水と淡水の浸透圧差で発電 協和機電工業、長崎大、東京工業大が共同開発 》──
協和機電工業(長崎市、坂井秀之社長)、長崎大、東京工業大は9日、福岡市内のホテルで、共同開発中の海水と淡水を使った浸透圧発電について説明した。同市内に設置した実証プラントで研究を進めており、3年後の商業発電化を目指す。
浸透圧発電は浸透膜を使い、海水と淡水の浸透圧差でタービンを回して発電する仕組み。
海水淡水化センターから排出される濃縮海水と、下水を有効活用しようと開発に着手した。濃縮海水は通常の海水に比べて塩分濃度が2倍近くあり、タービンを回すエネルギーも大きい。濃縮海水と下水を利用した発電システムは世界初という。
淡水化センターから排出される1日3万トンの濃縮海水のうち500トンと下水処理水500トンを使い検証中。
商業発電には、採算面から1日2万トン以上の濃縮海水が必要。
通常の海水を使う浸透圧発電の研究にも着手しており、海水と淡水を供給できる河口なら発電プラントが設置可能。
発電コストは1キロワット時 18.2円で太陽光発電の40円より安く、風力発電並み。
( → 長崎新聞 )
※ 本項は、紹介のみ。
※ 私の見解としては、冒頭に述べたとおり。つまり、こうだ。
「太陽光発電だけ にとらわれる必要はない。他にも有望なものはある」
※ ただし、よく考えると、濃縮海水が必要などの条件がある。
発電できるエネルギーの総量は、かなり限定的だ。
【 関連サイト 】
ノルウェーの企業も、同様のことをやっている。そちらの方が先行している。
→ 世界初の浸透膜発電所、ノルウェーで稼動開始
→ ノルウェー「スタットクラフト社」と浸透膜発電の共同技術開発
半透膜を通過する淡水によって希釈されて高圧になった海水の勢いを利用するようです。
日本は海に囲まれていて、淡水も豊富なので悪くない技術だと思います。浸透圧の実験だと海水と淡水では結構な高低差を得られるので、位置エネルギーも利用できそうな気がします。
カーボンナノチューブに温水を通すだけで発電できる仕組みを考案中とか。
実用化出来れば温泉水とか排水される温水を常時流すだけで発電可能とか夢は広がりますね〜。
ただ、カーボンナノチューブ自体が実用化に至ってないのがなんとも・・・
「東工大などのグループの試算によると、1キロワット時の発電コストは9〜26円で太陽光の同40円を下回り、風力の同14〜24円に匹敵する。」
→ http://j.mp/oEHaik 日本経済新聞