2011年07月16日

◆ アホウドリ(亜鳳鳥)

 アホウドリの名前を、沖の太夫(おきのたゆう)に変えよう、という見解がある。
 しかしどうせなら、「亜鳳鳥」という名前の方がいい。 ──

 アルバトロス albatros の和名は「アホウドリ」(信天翁・阿房鳥)だが、これが「阿呆鳥」のように聞こえるので、別名に変えよう、という見解がある。特に、「沖の太夫にしよう」と。
  → アホウドリという名をオキノタユウに変えよう
 
 ──

 しかし、私は賛成できない。

 (1)
 言葉には長い伝統というものがあるのだから、「差別的だから」というような理由で、歴史的な名前を勝手に変えるべきではない。そんな方針では、やたらとあちこちの名称を変更することになるので、日本の言語文化を破壊することにもなる。(たとえば、古い文学作品などの価値が少しぐらいは損なわれてしまう。)

 (2)
 そもそも、学名と一般名を区別するべきだ。学名というのは、カタカナで書かれるが、学名を一般名として使う必要はない。「学名こそが正式名称だ」と思っている人々が多いが、学名は学界の内輪の用語であるにすぎない。世間が学名に従う必要はない。
 実際、欧米だって、学名のラテン語を使うことはほとんどない。たとえば桜は、学名では Prunus cerasus だが、その学名を使うことはめったにない。(英語ならば cherry blossom だし、ドイツ語ならば Kirschblüte だ。)
 なのに日本では、「桜」または「さくら」ではなく「サクラ」とカタカナで書くべきだ、と思い込んでいる人が多い。(特にマスコミ系ではそうだ。)しかしそれは、学名と一般名を混同した発想だ。
 一般名では、学名を使う必要はない。一般名と学名とは別のものである。

 以上のことを原理として認識した上で、以下のように考えたい。

 ──

 私としては、「アホウドリ」という学名を変える必要はさらさらない、と思う。なるほど、その言葉を「差別的だ」(蔑称だ)というのは、いくらかは妥当かもしれない。が、だとしたら、学名を変えるのではなく、差別感情(侮蔑感情)の方を変えればいい。

 では、どうやって? 名案がある。学名はそのままに、一般名の漢字だけを変えればいいのだ。次のように。
    阿房鳥 → 亜鳳鳥

 これなら文句はあるまい。
 
 なお、鳳(ホウ)というのは、「おおとり」とも読み、二つの意味がある。
  ・ 鶴、鷲、コウノトリのような大きな鳥。
  ・ 中国の想像上の大きな鳥。鵬と同様。

 したがって、「亜鳳鳥」ならば、「鳳に似た(準じた)鳥」という意味であり、とてもカッコいい名前だ。
 
 というわけで、アホウドリは、学名はそのままに、文字だけを「亜鳳鳥」にすることを提唱したい。「沖の太夫」なんていう間抜けな名前より、ずっとカッコいいじゃないですか。  (^^)v

( ※ 難点を言えば、音読みと訓読みが混じっている重箱読みだ。だが、ま、そのくらいは勘弁してほしい。もともと、阿房鳥だって同様だった。)
( ※ なお、「阿房」と「阿呆」は、同義・別字。)
  


 [ 余談 ]
 アルバトロスは、ゴルフでも用いられる用語。ニュースでちょっと話題になっている。
posted by 管理人 at 09:12| Comment(0) | 生物・進化 | 更新情報をチェックする
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