ここ数日、気温が高くなったのにともなって、電力需要が逼迫していた。そこでこれを見て、「夏には停電になるのでは?」という危機感の意見が新聞などに掲載された。
一方、私は、この数値には疑いをもっていた。ここ数日、電力供給は 4790万kW と表示されていたが、現実にはもっと多いはずだからだ。その理由は、次のページだ。
→ 今年は冷夏? (2011年)
ここに、次の情報がある。
6月各週の電力供給力は、7〜10日で4,350万kW、11〜17日で4,710万kW、18〜24日で4,870万kW、25〜7月1日は4,960万kWこれは東電の発表した数値だ。「18〜24日で4,870万kW」とある。4790万kW よりも多い。とすれば、あえて削っているのだろう、と推察された。
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それとは別に、はっきりとした証拠もある。たとえば、本日は、たったの 4370万kW だ。
→ 電力の使用状況グラフ
ここでは、明らかに、数値を削っていると見なされる。こういうことが、常になされているはずなのだ。東京電力の発表する推知は、常に加工されているのだ。
この件は、前にも指摘した。
供給量は、一カ月前には 4350万kW で、最近では 4500万kW だが、日によっては 4000万kW へと減らしていることもあるので、本当は 4700万kW ぐらいあるはずだ。余力は隠しているのだろう。(まったく、あこぎな東電だ。日によってわざと減らすなんて、けしからん。)( → 05月29日 )東電が情報操作をしている、ということは、私が前から指摘していた。(上記)
5月17日にはすでに 4500万kW を達成している。(その後はあえて減らしている。実際はあるのに。)( → 06月15日 )
そして、そのことが、今回新たに、マスコミで暴露された。
Yahooや東電のホームページ、駅の電子掲示板などで表示されている「電力使用状況グラフ」の使用率数値が、水増しされていることが分かった。要するに、東電が「現在の電力使用状況は 90%です」なんて言っても、本当の数値は、それよりも 5%〜15%も低い。その数値があえて増えるように、勝手に情報操作している。(分母を小さくすることで数値を大きくしている。)
「ピーク時供給力」を、稼働可能な設備のフルの容量ではなく、そのつど東電が恣意的に決めた「供給目安」の数字とすることで分母を減らすのがその手口で、実際より15%も上乗せされている日もあった。
この指摘に対して東電は「確かに『本日のピーク時供給力』というのは分かりにくいですね。それとは別に本当の『最大供給能力』というのがあるのは事実です」と認めたが、「今後7〜8月と需給がひっ迫してくればおのずと本当の上限値に近づきます」と、恣意的な目安に過ぎない数字をピークだと偽り続けている責任など、知らぬ顔だ。
( → MyNewsJapan )
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こんな数値は意味がない。なのに、このデタラメ情報を大仰に告知しているのが、Yahoo だ。
→ Yahoo! JAPAN
ここでいくら「現在の推定電力使用率 85% 」なんて示しても、その数値には何の意味もないのだ。(勝手に操作された数値だからだ。現実とは関係のない、机上の数値。空理空論みたいなもの。)
で、こういう馬鹿げた数値を出しているのが、孫正義の Yahoo だ。 (^^);
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教訓。
悪事はいつか露見する。
原子力肯定派は直ぐにでも稼動させるように世論を持って行きたい。
原子力否定派は自然エネルギーによる発電を直ぐにでも必要だと世論を持って行きたい。
という事でしょう。
昨年の使用実績のグラフもあまりにも今年のグラフと似ていて捏造の疑いがあります。