2011年05月27日

◆ 放射線より心配性が危険

 「少量であっても放射線は危険だ」と心配する人々が多い。しかし、そのような過剰な心配性は、100 ミリシーベルトの放射線を浴びたのと同等の危険性があるようだ。 ── 

 「少量であっても放射線は危険だ」と心配する人々が多い。しかし、そのような過剰な心配性は、かえって健康に有害であるはずだ。そう思って、いろいろ調べたところ、それが事実であると判明した。

 論拠は次の二点だ。
 (1) 野菜購入者が激減している。
 (2) 野菜不足は、100 ミリシーベルトの放射線を浴びたのと同等だ。


 以下で順に説明しよう。

 ──

 (1) 野菜購入者が激減している

 葉物野菜が異常に安い。それだけでなく、新タマネギなどの根菜類も安めだ。このような価格水準は、ここ数年なかった低さだ。
 そして、これほどにも野菜が安くなっているということは、購入者が激減していることを意味する。福島や東北では、野菜の生産が大幅に減っていて、供給量は大幅に減っているのだから、本来ならば価格は暴騰していていいはずだ。なのに、供給は少なくとも、需要は輪をかけて少なくなっている。
 このことからして、野菜購入者が激減しているとわかる。つまり、野菜を食べなくなっている人が激増しているのだ。
( ※ もちろん、今まで通り野菜を買っている人多いはずだ。しかるに、全体としての販売量が激減しているとしたら、野菜をろくに食べていない人が激増していることになる。たとえば、全体の3割の人が野菜消費量を半減する、とか。)
 
 (2) 野菜不足は、100 ミリシーベルトの放射線を浴びたのと同等だ

 野菜を食べないことは、どのくらいの危険性があるか? 死亡率の増加を、放射線の影響と比較しようと思って、ネットを探したら、その比較をしているサイトがすぐに見つかった。引用しよう。
 《 放射線と生活習慣 リスク比較調査 》(5月15日)
 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、放射線の影響に関心が高まるなか、1年間に浴びても差し支えないとされる量の100倍に当たる 100ミリシーベルトを被ばくしたときのがんの発症率の増加は、野菜不足や受動喫煙の場合とほぼ同じだとする調査結果を、国立がん研究センターがまとめました。
 国立がん研究センターでは、放射線の影響を正確に理解してもらおうと、広島と長崎で続けられている被爆者の追跡調査と、センターがこれまで行った生活習慣についての研究を比較しました。その結果、1年間に浴びても差し支えないとされる量の100倍に当たる 100ミリシーベルトを被ばくしたときのがんの発症率は、通常の1.08倍に増加し、野菜不足や受動喫煙の場合とほぼ同じでした。
 また、200ミリシーベルトから500ミリシーベルトの放射線を浴びたときのがんの発症率は、運動不足や塩分の取りすぎとほぼ同じく、通常の1.2倍に増加していました。喫煙や毎日3合以上の酒を飲む習慣のある人と同じ程度の、通常の1.6倍にまでがんの発症率が高まるのは、2000ミリシーベルトの放射線を浴びたときだったということです。
 国立がん研究センター予防研究部の津金昌一郎部長は「被ばくを避けるために、外出を控えたり野菜を食べなかったりすると、逆にがんのリスクが上がるおそれもある。過剰に心配せずに生活してほしい」と呼びかけています。
( → NHKニュース・オンライン
 つまり、私が最初に推測したとおりの結果となった。(証明終わり。 Q.E.D. )
 


 [ 付記 ]
 野菜不足が体に良くないのは、食物繊維の不足などで、大腸に悪い影響を与えるからだ。悪い細菌が増えたり、大腸癌になりやすくなったりする。
 なお、たとえ果物や錠剤でビタミンCを取っても、この問題は解決しない。また、果物や錠剤でビタミン類を補わなければ、それはそれでいっそう状況を悪化させる。ビタミンやミネラルなどの不足は、直接的に体調を悪化させるだろう。下手をすると、気分が悪くなって、うつ病っぽくなって、「心配だ、心配だ」という過敏症になって、悪循環にはまるかもしれない。
 2ちゃんねるあたりでは、「心配だ、心配だ」と大騒ぎしている神経症寸前の人々が多いが、こういう人々は、ひょっとしたら、野菜不足で神経が変調を起こして、神経過敏症になっているのかもしれない。……彼らの多くは野菜不足である、と推測しておこう。  (^^);

 私は? もちろん、葉っぱものをどんどん食べています。十分に水洗いすれば、何も怖いことはない。……というのは、私が神経に変調を起こしていない証拠。

 あなたはどうですか? 心配性かな? もしそうなら ホウレンソウを食べましょう。 (^^)


    



 【 追記 】
 野菜を食べればそれで大丈夫、というものでもない。根源的には、心配性をなくすことが必要だ。
 チェルノブイリでも、放射線そのものより、放射線への心配性の方がずっと影響が大きかったらしい。
 チェルノブイリから遠くて、放射性物質の来なかった遠い土地(北欧など)でも、妙に健康に悪影響の出たところがあった。そこでは心配性のせいで、アルコール摂取が激増した人々がいたようだ。同じ土地にいても、心配性でない人は何ら影響がなかったが、心配性の人々はアルコール摂取、運動不足、肥満などのせいで、健康が悪化して、短命になったようだ。妊婦の場合も、心配性のせいで、睡眠不足になったりアルコール摂取をしたりして、流産する割合が高まったようだ。
 一般に、ストレスにさらされると、免疫力が低下して、健康が悪化することは、医学的にはっきり証明されている。「危険だ、危険だ」と思えば思うほど、そういうふうに思う心自身が自分を傷つける。それは放射線よりもはるかに悪影響があるのだ。
    


 [ 余談 ]
 放射線より怖い死因としては、野菜不足のほかにも、別のものがある。それは、「電気不足による熱中症」だ。
 ドイツでは「原発の放射線が怖い」と大騒ぎしたあげく、太陽光発電に熱中した。そのせいで、太陽光発電の推進に転じた 2005年以降、電気代が2倍になった。これは国内価格での上昇率だが、国際価格との比較でも2倍ぐらいになっている。
  → 図録 電気料金の国際比較

 電気代の高いドイツでは、エアコンをもつ人はほとんどいない。そのせいで、ちょっと猛暑が起こるだけで、7000人も死んだ。
  → 猛暑の日々に思い出す「エアコンの無い世界、ドイツ」

 つまり、「放射線が怖い、怖い」と思って、死者を一人も出さないように太陽光発電にしたら、「電気代が上昇した」という効果を通じて、「 7000人も死ぬ」という結果になりそうだ。

 ま、正確に言えば、この論理は成立しない。というのは、「 7000人も死ぬ」という事実は、電気代が上がる前の 2003年の値だからだ。
 といっても、「猛暑になれば熱中症で死者が出る」という事実と、「電気代が高いとエアコンをもつ人が減る」という事実とを合わせれば、「太陽光発電を推進すると、多大な死者が出る」という命題は成立するはずだ。
 そこでは、7000人という数字にはならないだろうが、「たくさん」というふうにおおまかな表現はできるはずだ。福島原発事故の死者数がゼロであったのとはまったく異なる。
 その意味で、「原発が危険だ」と思って、心配性になって、「太陽光発電を推進しよう」と思えば、多大な死者が出るということは、まさしく成立する。
 
( ※ 太陽光発電の補助金は、電気料金の値上げが財源となるからだ。これをやめて、法人税増税を財源とするならば、話は別だが。しかし、それはそれで、やはり別の問題が生じる。)



 【 関連サイト 】

  → 2003年の熱波によるヨーロッパ諸国における死亡者数 (表2)
posted by 管理人 at 19:18| Comment(10) |  放射線・原発 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
同じような話で、放射能自体による不妊流産は統計上無視しうるレベルなのに対し、放射能を懸念して夫婦が「子作り行為を自粛する」影響が懸念されます。チェルノブイリでもポーランドの翌年の出生率は三割減だったそうです。今回の事故の最大のダメージは少子化を加速させたことのような気がする
Posted by スルッとKANTO at 2011年05月28日 01:35
野菜の放射線量について、新たなデータが出た。
  → http://www.asahi.com/food/news/TKY201105270528.html

 イモ類のデータは多めだが、葉っぱものはごく少ない。
 これは当然だ。イモ類は何カ月も生育するが、葉っぱものは数週間で生育する。時間が短いから、蓄積量も少ない。初期は、空気中の放射性物質が付着したが、もはやその意味はほとんどない。
 というわけで、短期間で生育する葉っぱものについては、もはやいろいろと心配する必要はないだろう。白菜なども、根は短いので、心配はいらない。
 心配するべきは、イモなどの根菜類ぐらいだ。あと、穀類も時間がかかるので、穀類も注意。
 普通の野菜については、心配はいらないだろう。むしろ、安いので、どんどん食べた方がいい。
Posted by 管理人 at 2011年05月28日 09:41
放射線が怖いからといって、沖縄に逃げ出して、ものすごい台風に襲われた人々の例。
 → http://logsoku.com/thread/hato.2ch.net/lifeline/1306502104/
 「もう、沖縄に逃げよう!4」
 ──
 一部抜粋。
 ──
沖縄に避難しろ&避難するって言ってる皆さん。今はもう日本中がおかしいんですよ。
5月にこんなすごい猛威の台風来たことってそんなに無いでしょ?地震だけじゃなくて
海も風も大地も、自然全部がどうにも異変が起こり続けているんですよ。
原発の放射性物質だって全国各地の原発がどこか事故って大型台風が暴れれば、反時計回りの風が
本州四国九州の原発の風を沖縄に運んできますよ。もちろんロシアや朝鮮半島にもね。
ドイツの予測シュミレーション見たら、またどっかで福一みたいな事になれば台風のせいで超広範囲に
放射性物質が撒き散らされるのが分かります。
沖縄は大好きだけど、あまり沖縄を最後の頼みの綱にしていると、期待を裏切る結果もあり得ます。
今だってただの台風だけど暴風雨と停電と・・・テレヒで実況見てるけど大変そうですよね。
沖縄の皆さんも沖縄を目指す皆さんも、他に居る人と同様に気を付けて暮らしましょうね。


 ──


 ちなみに、沖縄の放射線のレベルは、前橋と大差ない。
 → http://radiation.goo.ne.jp/
 
 沖縄と東京を比べても、差は無視できる程度に過ぎない。

 沖縄には鉄道がなくて、自動車ばかりが走っているので、交通事故の死亡率を考えると、沖縄のほうが危険かも。
Posted by 管理人 at 2011年05月29日 11:57
高所恐怖症の人間を
無理やり陸橋の上に連れて行って
ここで死ぬ可能性は低いと叫んでいるようなもの

言っている事がそもそもズレてる。

怖がるなというのは無駄で
片っ端から調べて、汚染されているものは
大丈夫だと思う人が安く買って食う、
怖い人は、汚染されてないものを食う、
住みわけりゃいいだけだ。
Posted by たかはす at 2011年05月31日 05:24
> 汚染されているものは 大丈夫だと思う人が安く買って食う、 怖い人は、汚染されてないものを食う、 住みわけりゃいいだけだ。

 売っているものでは、汚染されているものなんか、ありません。安いものは汚染されているから安いのではありません。その思い込みが間違い。デマを書いてはいけません。
Posted by 管理人 at 2011年05月31日 06:50
大変参考になります。
特に過剰に風評被害を煽る人には、明瞭な傾向(年齢層・地域等)が見られますね。
"被災地の人がかわいそう。東電が悪い。"
と言いながら、執拗に被災地の産物の評価を落とす情報のみを連呼する行動は犯罪にすら思えてしまいます。
しかしながら、メディアはこの犯罪については一切触れません。風評被害を煽る人たちが重要な顧客だからでしょう。
メディアが触れられない意見を弾圧されない場としても、このようなブログ掲示板は非常に重要な役割を持っていると思います。
Posted by 竹まる at 2011年06月29日 15:32
「放射線より老害が危険」
飯舘村で、除染・除染のオンパレード。
老人は除染して定住だと騒ぐが、若者はこれから生まれてくる子供のためにも、除染に20年もかかる村より安全な村外で生計を立てたい。
でも年配者から郷土を愛してないのかと罵られ本音を言えない。おまけに避難でなく保養と言えとまで言われる始末。
老人にとっては問題ない放射線量であっても、これから生まれる子供にとっては致命的かもしれない。だったら若者が村外に出たがるのは自然な選択肢。それに対して郷土愛を口実に横槍とは。
……放射線より老害の方がよほど恐ろしい。
そう感じたのは私だけだろうか?
Posted by アルネチズン at 2011年11月13日 17:23
> これから生まれる子供にとっては致命的

 致命的ってことはないですよ。子供が癌になるとしたら、1000mSv 以上でしょう。

 飯舘村の30mSvという水準は、老人になってから癌になる確率が少し高まるかもしれないだけです。また、除染すれば、その数値も下がる。

> 除染に20年もかかる

 そんなことはないでしょう.
 仮にそうなら、「除染後に戻ってきます」と言って、20年間は外に出ていればいい。何も問題はない。

 ただ、若い人が出ていくのは、その人の勝手だ。好きにすればいい。老人に文句を言われたって、別に同居するわけじゃない。関係ない。

> それに対して郷土愛を口実に横槍とは。

 そうじゃない。老人たちは、自分たちが見捨てられたくないんです。若者たちが出ていくのは勝手だが、老人を見捨てるような態度だと良くない。それを老人は恐れている。
 もうちょっと人の気持ちを理解しないとね。優しさとか思いやりとかが必要です。

 ただ、「10mSv以下の放射線が怖い」という心配性は、「TPPが怖い」という心配性と同じで、ただの妄想です。その妄想を正さないと、どうしても問題は発生します。まずは自分の誤りを認めなくては。若い人の方が間違っていることは、多々あります。
Posted by 管理人 at 2011年11月13日 19:49
横ですが。

TPPは怖くはないが、これを妄想とする見解は、大きな構図を捉えきれていない。

米国が推進したがるのは、米国の国益(若しくは米国籍の企業の利益)に資するから。
では、割を食うのはだれか?
参加国の顔ぶれを見れば、割を食うのが日本であることは明らか。
(日本以外に「割負け」を背負える国が見当たらない。)

この一点だけを持って、TPPが日本の(日本企業の)得にはならないと断言できます。
Posted by たろう at 2012年01月23日 01:03
Posted by 管理人 at 2012年01月23日 13:04
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

過去ログ