2011年05月26日

◆(太陽光)補助金の財源は法人税で

 太陽光発電を推進するには、莫大な補助金が必要だ。その財源は? 法人税アップが適切だ。 ──

 太陽光発電を(強引に)普及させるには、莫大な補助金が必要だ。その財源が問題となる。

 通常は、「電気代の値上げで」と言われる。しかし、これは安直な発想だ。そもそも道理が通らない。電力が必要ならば、火力で足りる。だから、火力のコストを払うのならば、道理が通る。しかし、火力を太陽光に転じることは、電力消費者にとっては何のメリットもない。したがって電力消費者が「転換のためのコスト」を払う道理はない。

 では、転換によって利益を得るのは、誰か? 直接的には、誰もいない。しいて言えば、「地球温暖化を阻止するため」であるから、世界中の人類が恩恵を受ける。ならば、世界中の人類が金を払えばいい。しかし、それは無理だ。

 ただし、視点を変えると、利益を得る人々がいる。それは、太陽光発電の装置産業だ。たとえば、シャープなど。
 とはいえ、シャープなどに金を払わせるというのは、道理は通るが、意味がない。シャープが払ってシャープが受け取るのでは、元の木阿弥だ。それはつまり「補助金をなくせ」ということに等しい。意味がない。
 一方で、ソフトバンクの孫正義や、日産自動車の 志賀俊之 は、「政府が補助金を出せ」 or「減税せよ」というふうに語っている。彼らは産業界の一部として、新しい産業の振興を意図しているのだろう。

 ここまで考えると、正しい方針がわかる。
 「太陽光発電の推進」というのは、「新産業の振興」なのである。それはあくまで、産業政策だ。その政策によって、
   他の産業 → 新産業(太陽光発電事業)

 という産業移行を推進しようとしているわけだ。

 とすれば、それはあくまで「産業」という枠内のことなのだから、その枠内で帳尻を合わせるべきだ。つまり、次のようにするべきだ。
  ・ 太陽光産業の振興
  ・ 他産業の増税 (法人税の増税)


 たとえば、太陽光産業の振興のために、1000億円を払い、その分、他産業には法人税増税で 1000億円の増税とする。これならば、正当だ。

 ──

 では、どのくらいの額で? 1000億円? 
 現実には、太陽光発電のコストはものすごく多い。火力の倍だ。つまり、火力と同等のコストの支払いが必要となる。東電の売上げは5兆円だから、他の発電会社も合わせて、日本全体の電力売上げは、ざっと 10兆円程度だろう。それと同額の補助金を必要とするから、太陽光発電のためには 10兆円の補助金が必要だ。……ただしこれは、全量を太陽光発電に転じた場合だ。全電力のうちの 30%を太陽光にするのならば、10兆円の 30%で、3兆円が必要となる。
 3兆円。これが年間の補助金の額となる。
 これを法人税でまかなえばいい。法人税は 2010年予算では6兆円弱だ。( → 出典 )。3兆円のアップだから、5割アップすればいい。現在の法人税率は約 40% だから、これを 60%に引き上げるといい。
 これが「太陽光発電を補助金で普及させる」という政策で、最も妥当な政策である。 (^^)v

 結論。

 太陽光発電の推進は、新産業の振興という産業政策である。ゆえに、その補助金の財源は、他の産業が負担するべきだ。そのためには、法人税を 40% から 60% まで引き上げればいい。


 ──

 以上が結論だ。これならば、道理が通る。ひるがえって、一般国民に負担させるのは、道理が通らない。そんなことをすれば、「供給ばかりが優先されて、需要が抑制される」ということになる。それは不況政策となる。
 経済が最大の成長をなすには、均衡状態のまま、供給と需要が等しい成長率をもつ必要がある。これが「黄金成長経路」だ。
 一方、これから逸れて、「需要だけの拡大策」を取ればインフレになるし、「供給だけの拡大策」を取ればデフレになる。
 太陽光発電の推進は、太陽光発電という特定産業という供給面の振興策であるから、その分の金は、他の産業の金を奪うことで成立する。ひるがえって、消費者への補助金という形を取れば、所得減少を通じて、デフレ効果が生じる。ま、その分、太陽光発電という産業が振興されるが、少なくとも、消費者は他の産業の商品への支出を減らすから、自動車やら家電やらの産業は売上げの減少に迫られる。これらの産業が増税されようが、消費者が課金されようが、どっちみち、これらの産業は衰退する。
 太陽光発電の推進は、他の産業の衰退とトレードオフの関係にある。太陽光発電を振興すれば、その分、他の産業は衰退する。そのことを理解するべきだ。(マクロ経済学を理解すれば、そうわかる。)



 [ 付記 ]
 といっても、馬鹿な経営者たちには、すぐにはわかってもらえないだろう。
 そこでまず、「太陽光発電の推進をする」という名分で、1000億円の補助金を決めればいい。その分は、ケータイ産業と自動車産業に割り振って、増税する。法人税増税でもいいし、ケータイや自動車に新税を課すのでもいい。それを「太陽光発電の推進のため」というふうに銘打てば、ソフトバンクも日産自動車も、喜んで増税に賛成するはずだ。  (^^);
 まさか、今さら「反対」とは言うまい。もし「反対」と言えば、それは「国の金を盗もうとする泥棒だ」と告白しているのも同然だ。ソフトバンクは発電事業に参入するようだし、日産自動車も電気自動車に参入している。どちらも電気とは強い関係がある。ならば、その電気について、「太陽光発電の推進のため」という名分で、増税に協力してもらいましょう。

 場合によっては、ソフトバンクと日産自動車の商品についてだけ、増税してもいい。ま、ただのイヤガラセですけど。  (^^);
 それでも、このイヤガラセの方が、「消費者の金で太陽光発電の推進」なんかに比べれば、はるかに道理が通っている。
 「消費者の金で太陽光発電の推進」なんて、まったく道理が通らない。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」に似ているかな。「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも」に似ているかな。とにかく、滅茶苦茶論理だ。イヤガラセの方が、よほどマシだ。
posted by 管理人 at 19:22| Comment(2) |  太陽光発電・風力 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
じゃあこれネタで置いていくから計算してみてね。
その結果がどうだか知りたい。

http://detail.china.alibaba.com/buyer/offerdetail/899495662.html
ソーラーパネル+蓄電器+変圧器付き
外形尺寸 996*665*30

25元(現在レート80円で換算すると2000円)




http://detail.china.alibaba.com/buyer/offerdetail/951452617.html
ソーラーパネル単体においては
10.5元(804円)



ならどうせ技術は日本がとか言う人も出てくるだろうけど
http://www.nikkei.com/biz/world/article/g=96958A9C93819499E3EBE2E2878DE3EBE2E6E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;p=9694E3E7E2E0E0E2E3E2E6E1E0E0
http://www.spc.jst.go.jp/hottopics/0904reuseenergy/r0904_zhai.html
http://j.peopledaily.com.cn/95952/7256898.html



現在一番問題視されているコストは、このように問題なく個人単位で安上がりになる。
これに補助金を加えれば、各家庭ほぼ初期費用0円だと思うのだがどうだろう?

理系ならではの計算してほしい。
製造のCO2がとか、品質がとか言わないで、この規模のものが日本の品質と同じだという前提で計算をお願いします。
Posted by SS4H at 2011年05月28日 11:37
安くなるなら、補助金ゼロにすればいいんですよ。下記を読んでからにしてください。

 http://openblog.meblog.biz/article/4695875.html
 http://openblog.meblog.biz/article/4702639.html
 http://openblog.meblog.biz/article/4683207.html

 私は別に「安くならない」と述べているわけじゃありません。中国製は安い、と書いてあります。
Posted by 管理人 at 2011年05月28日 12:31
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