睡眠を取るだけでたちまちダイエットができる、魔法のような方法……というのは成立しません。 (^^);
しかしながら、十分な睡眠を取らなければ、ダイエットができない、ということは成立する。 ──
ここでは論理が混乱しそうなので、注意。正誤の形で対比すると、次の通り。
× 十分な睡眠を取れば、ダイエットができる
○ 十分な睡眠を取らなければ、ダイエットができない
具体的に言おう。
毎日8時間という十分な睡眠を取っても、それだけではダイエットはできない。食事を減らしたり、運動したりする、ということも必須だ。睡眠だけでダイエットができる、ということはない。
しかしながら、毎日 5.5時間という不十分な睡眠を取った場合には、食事を減らしたり運動したりしても、その甲斐なく、ダイエットに失敗する。
要するに、ダイエットのためには、食事量、運動量、睡眠量という三点がすべて条件を満たさなくてはならない。通常は、食事量と運動量ばかりが重視されるが、実は、睡眠量もまたダイエットのためには必須の条件であると判明した……という趣旨。
──
結論は、上の通り。
なお、これは私の主張ではなくて、記事の引用・解説である。出典は、下記。
→ 朝日新聞・夕刊 2011-02-14 (紙の新聞のみ)
要旨は次の通り。
論文は内科学アナルズに昨年10月掲載された。中年の太り気味の男女10人が対象。カロリー制限。睡眠時間は 8.5時間のグループと 5.5時間のグループ。実験期間は 14日間。
8.5時間のグループでは、体重が 2.9キロ減で、うち 1.5キロは脂肪の減量。他の 1.4キロは筋肉や水分の減量。
5.5時間のグループでは、体重が 3.0キロ減で、うち 0.6キロは脂肪の減量。他の 2.4キロは筋肉や水分の減量。
前者は脂肪が減ったが、後者は脂肪が減らない。
また、5.5時間のグループでは、空腹感が増し、空腹感と食物摂取を刺激するホルモンであるグレリンの血中濃度が高まった。
結論。
睡眠量もまたダイエットのためには必須の条件である。
【 関連サイト 】。
男女8,000名以上を対象とした調査。米国コロンビア大学(2005年)
睡眠時間が7−9時間の者に比べ、5時間の者では肥満率が50%も高く、4時間以下の者ではそれが73%も高い
( → 「睡眠ダイエット」とは? )
【 関連項目 】
→ ダイエットの方法