2011年01月22日

◆ 老人ホーム詐欺

 有料老人ホームでは、入居時に数百万〜数千万円の一時金を求められることが多いが、これをまるきり奪い取る詐欺がまかり通っている。しかも、厚労省公認だ。「ご自由にどうぞ」と詐欺を認めている。 ──

 この問題は、厚労省も認知している。しかし、その対策が呆れはてるものだ。「入居から90日以内の契約解除なら、入居一時金の原則全額を返還する」という方針。つまり、90日以上たてば、返還しなくていい。とすれば、次の詐欺がまかり通る。
 「 90日間は、至れり尽くせりのサービス。91日目からは、最悪の待遇にして、おっぽり出す。そのことで、数百万〜数千万円の一時金を、返還せずに懐に入れてしまう」

 このような詐欺を推奨するのが、厚労省の方針だ。
 厚生労働省は有料老人ホームを利用する入居者の保護を強化する方針だ。入居から90日以内の契約解除なら、入居一時金の原則全額を返還することを事業主に義務付ける。入居後、数日で契約を解除したのに一時金が戻ってこないといったトラブルを防ぐ狙い。通常国会に提出予定の介護保険法改正案に盛り込む。
 有料老人ホームでは通常、入居時に一時金を払う。一時金は数百万円から数千万円と高
額に上ることが多い。
( → 日経 2011-01-22

 厚生労働省は21日、有料老人ホームに入居した高齢者らが短期間で解約して退去する場合、事業者に対し、入居一時金の返還を法律で義務づけることを決めた。
 返還を巡る苦情が多いことから、入居者保護を強化するのが狙い。通常国会に老人福祉法の改正案を提出し、来年4月から実施する方針だ。
 有料老人ホームに入居する際は、家賃の前払い相当分として、数百万〜数千万円の一時金を支払うことが多い。だが、サービスの質が悪かったり生活に慣れなかったりして、短期間で中途解約するケースも少なくない。
 このため、現行制度では、契約を結んでからおおむね90日以内の解約なら、一時金の全額を返還するよう、国の指導指針や都道府県の指導方針で定めている。「90日ルール」と呼ばれるもので、解約日までの利用料や清掃などの原状回復費用を適正に差し引くことは認め、それを契約書などに明示することを求めている。
( → 読売新聞 2011-01-22
 さらに、次の記事もある。トラブルの多発だ。
 2009年度の有料老人ホームに関する相談件数は、4年前と比べて67.8%増の428件。このうち、契約や解約に関する相談は、全体の79.4%を占める340件になっている。
( → goo CBニュース

 老人福祉法の有料老人ホームとみられる施設のうち、248か所(28都府県)が昨年10月末時点で、無届けだったことが20日、厚生労働省の調査で分かった。
( → 読売新聞 2011-01-22 )  

 最後の記事でわかるように、有料老人ホームの多くは無届けだ。これは普通の業種ではありえないことだ。どうしてこういうことが多いかというと、もともと犯罪(詐欺)を狙っているからだろう。現状でも、90日で返還というルールが守られていない例が多い。

 ── 

 ともあれ、「返還するのは 90日だけでいい」という厚労省の方針は、生ぬるい。そんなことでは、詐欺がまかり通る。冒頭で述べたことを再掲すれば、こうだ。
 「 90日間は、至れり尽くせりのサービス。91日目からは、最悪の待遇にして、おっぽり出す。そのことで、数百万〜数千万円の一時金を、返還せずに懐に入れてしまう」


 この問題を防ぐには、どうすればいいか? 「一時払い」というメチャクチャな方針そのものを廃止すればいい。こんなに巨額を先払いするサービスというものは、本来、成立しないはずだ。正当な商行為とは言えない。
 
 かわりに、次のようにすればいい。
 「入居者は、保証会社に、一時金を支払う。保証会社は、その金を担保に、毎月の料金の支払いを老人ホームに保証する」

 これで問題ないはずだ。ここで、保証会社が金を取ってトンズラする(詐欺をする)可能性もある。そこで、保証会社は、銀行や生保・損保のような、しっかりとした会社に限って認可すればいい。日本に二つか三つあれば十分だ。認可条件はすごく厳しくすればいい。

 とにかく、厚労省の方針は、1件につき数百万〜数千万円もの詐欺の公認だ。あまりにも馬鹿げている。
 「何でもかんでも自由経済」なんていう馬鹿げた方針を取れば、詐欺がまかり通る。そうわきまえて、きちんとした規制が必要だ。
posted by 管理人 at 11:30| Comment(5) | 一般(雑学)1 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
一言で言えば、老人ホームで入居90日以内に解約すれば入居一時金返還でタダ乗りが可能と思ったら実は無届けで詐欺発生って事ですね。
Posted by 匿名 at 2011年01月22日 16:16
賃貸アパマン対象の家賃保証会社が倒産しまくっているし、倒産前は取り込み詐欺に走りがち。保証会社を通せば安心というのは、残念ながら成り立ちません。銀行に新サービスでも出来ないと難しいですね。
90日を境にサービスが変わった場合は、詐欺で訴えれば良いかと思いますが、しっかりしていない老人がかむとややこしい。
Posted by MSどす at 2011年01月24日 21:30
> 賃貸アパマン対象の家賃保証会社が倒産しまくっているし、倒産前は取り込み詐欺に走り

 その点は本文中に説明されています。
 さらに念のための措置を付けるなら、有限責任の株式会社ではなく、無限責任の会社にすればいいでしょう。かつ、出資者は大手銀行と大手生保に限る。
 これなら、大手銀行と大手生保が保証会社の保証をすることになります。
 ちなみに、銀行については国がいろいろと保証しています。ペイオフとか。

> 詐欺で訴えれば良い

 (偽装)倒産した会社を詐欺で訴えても無意味です。
Posted by 管理人 at 2011年01月24日 22:22
家賃保証会社というのは、保証人を得られない低所得者を相手に連帯保証人になることですから、倒産するのが当然です。

 一方、本項の保証会社は、入居者の一時金を預かっている(それを少しずつ支払う)だけですから、原理的に倒産はありえません。

 話が別ですね。
Posted by 管理人 at 2011年01月25日 00:02
あ、訴えれば良いというのは老人ホーム直接取引の場合です。確かにホームが倒産してはムダですが。
保証会社については、おっしゃる様に銀行がバックなら良いですね。信託銀行の新サービスとして等。
そういう制限が無ければ家賃保証会社と同様に、怪しいサラ金くずれの所が大挙参入して来てしまいます。
Posted by MSどす at 2011年01月25日 10:25
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