2010年12月19日

◆ ベルマーク詐欺(?)

 ベルマークは、善意の行動であると見なされて、推奨されている。しかし、エコキャップと同様で、一種の詐欺であるとも言えるようだ。

 【 訂正 】 本項は間違いを含むので、最後のあたりに訂正が記されています。 ──

 【 謹告 】
  本項では、他人のサイトの紹介が含まれていますが、その情報は間違いだ
  という指摘を受けました。そこで、本項の最後で全面的に訂正をします。

  



 エコキャップの問題は、次の4点だ。
  ・ 実際にはエコになっていない。(運搬に石油を消費する)
  ・ 参加者が運搬費用を払う。(金の無駄)
  ・ 参加者は莫大な手間がかかる。
  ・ システム運営者が利益を得る。


 ベルマークはどうか? 最初の二点は、エコキャップに特有の問題なので、ベルマークには該当しない。
 しかし、最後の二点は該当する。つまり、「参加者に莫大な手間をかけさせて、システム運営者が利益を得る」ということだ。
 詳しい話は、下記の通り。
  → http://ameblo.jp/yodandesu/entry-10376234479.html
 
 つまり、収益の 14% しか、助成金にならない。他は、あれやこれやと、勝手に食いつぶしている。要するに、運営者が「人件費」などの名目で、金の大半を懐に入れてしまっている。


 しかも、その間、小学生などは莫大な手間をかけさせられる。(ベルマークは一つの商品に 0.5点 つまり 50銭 ぐらいの価値しかないことが多い。そのマークを切り取ったりする手間が大変だ。)
 その非効率さは、エコキャップにも匹敵する。エコキャップほどひどくはないが、やはりとてもひどい。

 ──

 ただし、である。エコキャップの場合と違って、例外がある。それは、プリンタのインクカートリッジだ。この件は、前にも述べた。
 → http://openblog.meblog.biz/article/2162483.html

 カートリッジ1個で、5円となる。ベルマークらしい鐘のマークはついていないが、カートリッジをそのまま集めて回収すればいい。しかも、箱と送料をメーカーが負担してくれる。
 キヤノン、エプソンの両社がそうしている。
  → キヤノンのサイト
  → エプソンのサイト , Q&A
  
 このような回収は、かなり太っ腹だ。どうしてかというと、カートリッジが詰め替え再生業者に流れるのを阻止するためだろう。
 
 ともあれ、そういう裏事情があるがゆえに、インクカートリッジのベルマークは異例に高額に設定されている。(ベルマークらしい鐘のマークはついていないが。)
 だから、インクカートリッジについてのみは、ベルマークを集める価値がある。(それ以外の商品の、チマチマとした少額のベルマークは、ほとんど無駄にすぎないとしても。)
 


 [ 付記1 ]
 ちなみに、ヤマダ電機では、同じく「インクカートリッジを回収して、リサイクルします」と述べて、「医療支援・環境支援・交通遺児育成支援等の資金とします」というふうに説明している。
 ここでは、回収されたカートリッジは、再生業者に送られて、詰め替えインクを充填され、非正規品の詰め替えカートリッジとして販売されるらしい。
 しかし、これは特許違反であることが最高裁判決で示されている。詳しく言うと、キヤノンのカートリッジには特許権が成立するが、エプソンのカートリッジには特許権が成立しない。( → 出典
 ただし、日本国内では違法でも、海外では違法ではないのかも。そこで、日本で違法な詰め替えカートリッジを生産して、それを海外に輸出しているのかも。(脱法的行為)……人々がせっせとインクカートリッジを回収してヤマダ電機に持ち込むことで、人々は犯罪的な脱法行為に加担することになる。

 [ 付記2 ]
 ベルマークはその学校へ還元されるが、ヤマダ電機の方は途上国その他に還元される。ベルマークの還元額は、その学校で直接チェックできる。一方、ヤマダ電機の方は、実際にいくら還元したかは、(公認会計士などによるチェックはなされていないので、)明白に信頼できるわけではない。
 ちなみに、ヤマダ電機というのは、違法行為をしたことでたびたび報道されている犯罪的な会社だ。
  ・ 労働者の違法派遣 ( → Google
  ・ リサイクル回収品の横流し(リサイクル法違反) ( → 知恵袋 ) 
 このような違法行為をする詐欺的な会社が、「多額の金を寄付しています」と宣伝しているからといって、何ら証明もなしにそれを信じるかどうかは、各人に委ねられる。
 
 私としては、安全確実なベルマークの方に回収することをお勧めする。……もっとも、その際、ベルマークの運営者がやたらと金をポケットに入れることになるのかもしれないが。 だとしても、その金を払うのは、プリンタ会社であって、各人ではない。各人はちゃんと1個あたり5円の還元を受ける。(自分のいる学校に金が入る。) その点では、詐欺はない。
  


 [ 補足 ]
 本項最後の 【 追記 】 で記したように、詐欺だとは言えないようだ。
 ただし、……

 「ごく小額のために、莫大な手間がかかる」ということは、事実である。しかも、その金は、本来は行政の費用でまかなわれるべき教育費用だ。
 なるほど、日本がとても貧しくて、教育の費用もまかなえないころであったなら、それはやむを得ない。しかし今や、子供手当だけで、1人あたり年に数十万円にもなる。
 ここで生徒がベルマークで一人あたり数十円の金を捻出するために、莫大な時間を奪うのでは、「教育の時間を奪う」という逆効果が生じる。「ベルマークを集めましょう」というよりは、「宿題をやりましょう」または「読書しましょう」という方が、はるかに効果的だ。ベルマーク運動は、今日では、子供の学力低下をもたらすという、逆効果が生じてしまっている。
 ちなみに、ラーメンの袋に付いているベルマークを見たら、0.7点であった。馬鹿馬鹿しい。こんなものを集めるために子供たちの労働力を使うとしたら、子供たちを内職させるようなものだ。反教育的な効果がある。

 ベルマークは、日本が貧しかったころには、何らかの意義があったが、今日ではもはや、その役割を果たし終えたと言えるだろう。
 どうしてもやるのであれば、キヤノンやエプソンのように、5円ぐらいを最低単位とするべきだ。それならば、子供たちが集める価値もある。また、インクカートリッジならば、リサイクルするだけの環境改善価値もある。

( ※ なお、エコキャップ運動は、はるかにひどい。400個で 10円ぐらいだから、圧倒的に非効率だ。(さらに運送費の赤字もある。)




 【 追記 】
 下記のコメント欄で、指摘を受けた。
 本項で紹介したサイトの情報は間違いだという。事務費として使われているのは 20%にすぎないそうだ。(詳細はコメント欄を参照。)
 事務費が 20% というのは、常識的に妥当な額であろう。とすれば、「詐欺」というふうに表現するのは、妥当ではないことになる。
 この旨、修正して、お詫びします。


posted by 管理人 at 19:33 | Comment(4) | エネルギー・環境1 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
このブログの内容には、「名誉毀損」にあたりかねない内容が含まれています。PTAの皆さんが整理、集計する「多大な手間」はその通りですが、「14%しか助成にならない」「システム管理者が利益を得る」は重大な事実誤認です。正味財産計算書だけでなく、もう少しベルマーク運動の仕組みを勉強してください。集めたベルマークの1点(1円)はすべて、集めた団体の預金でイコール教育設備助成金になります。財団運営費は、1点につき、0・25円を別途(PTAからの寄付の形で)協賛企業から支払ってもらっています。従って教育助成率は80%になります。またその他の援助は、すべて寄付によるもので、財団の収入にもなりませんし、自由にもできません。最近、同じ間違いで「おわびと訂正」したケースがありますので、ご覧ください。http://www.bellmark.or.jp/news/information/175/807.html
また、財団が出している説明図解もどうぞ!
http://www.bellmark.or.jp/news/information/175/807.html
Posted by ベルマーク教育助成財団 at 2010年12月21日 17:08
インクカートリッジは、コンビニなどで回収箱を設置してくれるとありがたい。コンビニは回収したものを、近くの学校にもっていけばいいだろう。というか、学校の側が、コンビニまで受け取りに行けばいい。
 いずれにせよ、コンビニは、それで客寄せができる。店舗の外では客寄せにならないが、店舗のなかに置けば客寄せになる。
 エコキャップのかわりに、インクカートリッジの回収運動をお勧めします。
Posted by 管理人 at 2010年12月21日 20:00
どうも、ご迷惑をおかけしたようで、済みませんでした。
実は、私的に今、気ぜわしい時期であり、体調も整わないため、レスポンスも遅くなってしまいました。
Posted by とまて at 2010年12月22日 11:31
企業がベルマーク運動に参加するのであれば、「クジ方式」にするべきだ。つまり、10個に1個ぐらいの割合で、「ベルマーク 5点」のカードを入れる。これは「当たり」だ。
 生徒は、「当たり」のカードだけを集めて、学校に持っていけばいい。
 これならば労力はほとんどいらないから、問題ない。
Posted by 管理人 at 2010年12月22日 12:23
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