2010年11月16日

◆ 癌と免疫療法

 癌の免疫療法というものが知られているが、これは詐欺同然だ。 ──

 癌の免疫療法というものが知られている。古くは丸山ワクチンなど。それと似た免疫療法が知られている。Wikipedia でも好意的に説明されている。
  → Wikipedia

 しかしながら、癌の治療に関する限り、免疫療法はまったく当てにならないそうだ。それでいて、「他に方法がない」という理由で、これに頼って、超高額の金を投じる患者が多いという。それを利用して、効果のない免疫療法で金を多大に取り上げている医療機関が結構あるそうだ。
  → 朝日新聞の記事(免疫療法) (転載

 トンデモマニアならば「トンデモだ!」と騒ぐところだろうが、例によってこれは詐欺である。
 何の効果もない砂糖玉をレメディと称して売るのと同様で、詐欺商法である。
 「日本では医師の裁量が認められており、どんな治療も自由診療でやれば問題ない。営利目的で治療している医療機関は、あえてお金のかかる臨床試験をしないだろう」
 という意見も紹介されている。このように、(治療でなく)金儲けが目的だから、臨床試験さえもなされていない。あくまで金儲けが目的であるようだ。
  
 ──

 はっきり言っておこう。
 現状では、免疫療法は詐欺である。150万円ぐらいの金をふんだくるようだ。
 だが患者は、その金を、治療よりは、余生の充実のために使う方がいい。それだけの金があれば、何らかの幸福な時間を得ることができる。たとえば、夫婦で海外旅行をするのでもいい。
 ひるがえって、その金で免疫療法を受けて、ベッドに寝ているばかり、というのでは、生きている時間を無駄につぶしてしまうことになる。
 時間の長さが大事なのではない。生の密度が大事なのだ。(なお、最も長生きできる方法は、生まれてから死ぬまで眠っていることだ。それによって 100年ぐらい生きられるかもしれない。しかしそのうち、真に生きていると言える時間は、ゼロである。)

 金があるなら、生の充実のために使うべきだ。 150万円という金があれば、旅行もできるし、美食も取れるし、若い女性(有料モデル)と遊ぶことだってできる。また、命を賭けた危険な冒険だってできる。(パラシュートとか。川下りとか。グライダーとか。バンジージャンプで崖から飛び降りるとか。)
 生きている時間を1秒でも長くしようとするよりは、生きている時間を何倍にも密度を高めようとする方が、ずっと賢明だ。
 ともかく、死期が迫っているからといって、詐欺師の掌の上で踊らされないように、注意しよう。

 【 追記 】
 コメント欄で指摘を受けたが、何らかの効果がある、という場合もあるようだ。
 よく考えると、癌の治療というのは、個人差がものすごく大きい。抗ガン剤ですら、効果は個人差がものすごく大きい。
 というわけで、一律に「これは有効だ、これは無効だ」というふうに決めつけることはできないようだ。免疫療法が有効になることも、人によっては、確かにある。
 ただ、「免疫療法は誰にも有効だ」というふうに宣伝しているところも多いから、そういうのには引っかからない方がいい。
 一般的には、「運が良ければ、自分にはたまたま免疫療法が効いた」ということもあるかもしれない、というぐらいだろう。運が良ければ当たり。運が悪ければハズレ。たいていは、ハズレだ。ただし、運のいい人もいる。
 そうわきまえた上で、自分には免疫療法が効くかどうか試してみるのもいいだろう。ただし、「必ず効くぞ」と信じて、効かないまま数百万円を払うようだと、結果的には詐欺師にだまされたのと同じことになる。その点には、注意した方がいいだろう。

 結論としては、こうなる。
 「個人差が大きいので、試すだけは試してみる。そのあとで、効果を調べる」
 
 現実には、一番多いのは、「ほんの少しの延命効果があるだけで、そのために数百万円を費やす」というケースだ。私としては、あまりお勧めできない。(ま、自分の金であるなら、自分の好きなようにすればいいが。……たいていは、家族にものすごい負担がかかる。)
 


 【 冗談 】


 なお、どうしても金で片付けたい人のためには、特効薬を私が提供します。マムシの死骸とカエルの死骸と冬草夏虫を鍋で煎じ詰めて、「エロイムエッサイム」という呪文をかけたものです。魔術的な効果で、死を生に転化させます。これを何と、ジャジャーン、大特価で、1瓶 500万円で提供します。先着 10名限りの限定品です。お早めにお求めください。商品名は、「エコで自然な癌の薬」もしくは愛称「エコ・キャンサ」です。  (^^);  
 さらに特典として、購入者の遺伝子を保存して増殖させます。本人は死んでも遺伝子は増殖します。「自分の遺伝子」が培養タンクで莫大に増殖されるので、遺伝子レベルでは、あなたが死んでも生きているのと同じ効果があります。利己的遺伝子の信者には素晴らしい夢の実現です。

   


 [ 付記 ]
 免疫療法というのは、抗原・抗体反応を利用して、病原性のあるものを抑止することだ。
 しかしながら、癌というのは、何らかの病原性のあるものが既存組織を病変させることではない。癌細胞というものが新たに増殖していくこと(そのせいで正常細胞が圧迫されること)だ。
 ま、細かく言えば、いろいろとあるのだが、とにかく、免疫療法というのは、癌細胞とは基本的には関係のない方法だと思える。
 癌の治療の方針は、癌細胞を殺すことであり、癌細胞を正常細胞に変化させることではないのだ。免疫療法というのは、原理からして、癌の治療とは関係ないと思える。
 体調のレベルでは、「癌を起こりにくくする方法」というのはあっても、「すでに起こった癌をなくす方法」というのは、ありえそうにない。「すでに起こった癌をなくす方法」といのは、体調のレベルの方法ではなくて、強制的に狙い撃ちにする方法しかないだろう。たぶん。
( ※ つまり、抗ガン剤とか、放射線とか、外科的削除とか。そういう方法しかないと思える。)

 《 注記 》
 
 ウィキペディアによれば、癌の免疫療法とは、宿主が本来持つ癌細胞を攻撃する免疫力を高め、免疫力によって癌を治療または予防する免疫療法であるとのことだ。
  → Wikipedia 「癌ワクチン」
 理屈の上では成立しそうにも思えるが、宿主が本来持つ癌細胞を攻撃する免疫力なんて、たかが知れている。それを何倍かに増やしても、状況を少しは改善するという程度に過ぎまい。そんなのよりは、抗ガン剤の方がはるかに有効だと思える。(一般的には。)
 とはいえ、抗ガン剤は、正常な細胞をも傷つけるという副作用が非常に大きい。それがないのが、免疫療法の美点だ。とはいえ、副作用がない分、効果も小さい。「副作用さえなければいい」というのは、エコで自然崇拝の発想だが、そういう甘い発想は信じがたい。
 効果があるらしい抗ガン剤でさえ、たいして効果はないらしい。「数学のテストで93点とった人が95点にする程度の効果しか期待できない」とのことだ。( → 出典
 下記の岸本葉子は、手術しても治る確率は 50%以下と言われたそうだが、手術のあとで、長く生き続けている。
 人事を尽くして天命を待つ、ということしかできないかな。一番大切なのは、決して無限ではない人生を、より良く生きることだろう。



 【 参考書籍 】
  
 癌患者の体験。
  → エッセイスト 岸本葉子 の体験
 著者による書籍もある。

   
がんから始まる (文春文庫)

 この書籍は、Amazon でも、ネットの感想でも、かなり評価が高い。癌の話なんて、私にとっては他人事だという気もするのだが、評判がいいので、関心はなくても、読んでもよさそうだ。文庫本で、値も張らないので。

( ※ Amazon は送料無料になっている。こんな安い本を送料無料にして、商売が成り立つのだろうか? おかしな世の中になったものだ。  (^^); )
 


 【 関連項目 】

 生命の本質とは何か、を示す。生命の本質は、長く生きることではない。また、自分の遺伝子を増やすことでもない。本当は、
 「誕生と死のあいだの期間(一生)において、一つの個体としてよく生きること」
 である。つまり、限られた時間内で、生を充実させることである。
  → 利全主義と系統 (生命の本質)



 【 関連サイト 】
 
 免疫療法だけでなく、補助食品でも、詐欺商法がなされている。弱気になった人を狙って、詐欺師が押し寄せる。
  → 朝日新聞の記事(健康食品)
 


 [ 余談 ]
 冒頭で紹介した朝日の記事は、紙の新聞にはあったが、ネットでは公開されていなかった。そこで私が twitter の「ダイレクトメッセージ」という機能で、朝日アピタルに向けて「ホメオパシー記事みたいに有益なので、ネットでも掲載してください」と頼んだら、1時間もしないで返信が来て、「ご連絡ありがとうございます。掲載しました」と連絡が来た。
 すごく素早い。朝日アピタルの記者は優秀ですね。
 また、 twitter にも、有益な使い方がある。新聞社と読者をつなぐ機能としては、すこぶる有益だ。(役立ったのはこれが2度目だ。)
posted by 管理人 at 19:44| Comment(5) | 医学・薬学 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
書籍で定価より安い値付けはAmazonの販売ではなく委託業者の販売で送料がかかります。それでも送料は250円程度だったはずなので新品にこだわらなければ十分に利用価値があります。地方在住者にはありがたいです。
Posted by wiggler at 2010年11月16日 19:55
「子宮頸がんの新ワクチン」というタイトルで、次の重要な情報がある。

  → http://d.hatena.ne.jp/marusan55+55/20101113

 朝日新聞の高橋真理子記者(有名人)の記事をわかりやすくまとめている。

 (*)
 子宮頸がんのワクチンを公費助成で全女性に接種しよう、という動きがあるが、ワクチン接種で片付くほど話は単純ではないそうだ。

 本項でも述べたが、癌に効くワクチン、という発想は、話が単純すぎる。原理的に成立するインフルエンザのワクチンだって、はっきり目立つほどの効果があるとは言いにくいらしいのに、いわんや癌のワクチンをや……というところだろう。
Posted by 管理人 at 2010年11月16日 23:43
家族が広い意味での免疫療法をしています。(治療はそれだけではありませんが、西洋医学的治療は殆どしていません)
骨まで転移していましたが、今は痛みもない状態です。だからといって、誰にでも有効といいいたいわけではないですが、免疫療法といってもいろいろありますし、すべてを「当てにならないそうだ」(どうしてそう思われるのでしょうか?)「詐欺である」と決め付けるのはどうかと思います。
すべてが詐欺であると信じてあるようなので、善意で書かれているのかとは思いますが、それこそまあいろいろですので、詐欺かどうかは各々が決めるべき問題であろうかと思います。
Posted by 通りすがりですが at 2010年11月22日 22:25
> 誰にでも有効といいいたいわけではないですが、

そうわかっていて、「効かなくても当然」というつもりでなら、少し効いただけでも めっけものなので、(金額が十分に支払い可能額であるなら)問題は少ないでしょう。確かに、人それぞれですね。抗ガン剤も、個人差がものすごく大きいので。

その意味で、「自分には効く」というふうに思えるのであれば、利用価値はあるでしょう。

ただ、「効いているかどうかわからないのに使い続ける」という患者も多いし、「誰にでも効きますす」というふうに宣伝している医者や店もある。そういうのは詐欺同然でしょう。

個人差が大きいとわかっている上で、自分で効果を納得している分には、問題ないでしょうね。癌の治療は個人差がものすごく大きいというのがポイントのようです。

ただ、一般的には、「免疫療法で効果があれば運が良かった」と言える方でしょう。たいていは「自分はハズレになる」と予想しておいた方がよさそうです。

ま、世の中の情報のほとんどは「免疫療法はものすごく効果がある」というものですから、その中和剤として、本項みたいなページがちょっとだけあったとしても、それなりに役立つでしょう。本項だけを信じて他のページは読まない、という人はいないでしょうから。あれこれ読んで、自分で判断してください。
Posted by 管理人 at 2010年11月22日 23:01
免疫療法は詐欺。。。というもは許せません。

私は肺がんステージ3bで余命2ヶ月宣告され

トモセラピー、NK療法で完治いたしました。

あの猛毒である抗がん剤のほうが、まだまし、と書いてありましたが抗がん剤の事を調べつくしましたか?
あれは縮小はするけれど完治はしないのですよ。

そして完治しない割に副作用が大きく何一つ良い事はありません。

免疫療法で完治した方も多くおられるようですので、もう少し、お調べになってからもの申してください。
Posted by ジョー at 2013年05月07日 15:48
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

過去ログ