インフルエンザの蔓延を防ぐ方法として、病気休暇の実態を改善するといい。病気休暇は、原則は無給だが、ある程度は有給にするといい。そのことでことで、感染者の無理な出社を防ぎ、蔓延を阻止できる。 ──
インフルエンザの蔓延を防ぐには、感染者が無理に会社や学校に出席しないようにするといい。(当り前だ。出席すれば、そこで流行しやすい。)
ところが現状は、そうなっていない。学校はともかく職場では、「感染者は無理に出社するように」という制度設計がなされている。
つまり、次のように。
・ 病気休暇というものは法的には認められていない。
・ 病気休暇は、通常、欠勤と同じ。無給となり、賞与も削減。
・ 病気休暇をした人は、査定で「勤務不良」と見なされることが多い。
・ ゆえに通常は、欠勤扱いか、有給休暇を取って休むか、二者択一だ。
・ 結果的に、無理して出社する人が多い。
・ そのせいで、感染者が職場に来るので、流行が起こりやすい。
まったく、馬鹿丸出しですね。
「感染者は自宅療養せよ」
というのが医学的には指針とされている。なのに現実には、会社は「出社しろ」(さもなくば減給だぞ)という方針を出す。すると、どうなるか? 会社は「高熱で仕事の能率が上がらない社員を無理に出社させる」という小さなメリットを得る一方で、「多くの健康な社員を病気にしてしまう」という大きなデメリットをこうむる。小さな利益を求めて、大きなデメリットに苛まれる。……損得の計算もできない馬鹿会社。しきりに生産性の低下をめざす。それが日本標準だ。 (^^);
──
この状況を改善するには、次のようにすればいいだろう。
「病欠は、半分有給の扱い。休むことで会社にもメリットがあるのだから、休むことを推奨する」(給与や賞与については、半分程度を保証する。一方、高熱で出社したら、罰則を施す)
「『病欠は会社にとってもメリットがあり、病気の社員が無理に出社することは美徳ではない』ということを、全社的に広報する」
まともな頭があれば、上のことは簡単に決まる。「そんなの常識だろ」と思う人も多いだろう。しかし現実は、「病欠は欠勤扱い」というのが大半だ。
馬鹿げた状況を改善することで、今冬の蔓延を少しでも防ぎたいものだ。
( ※ 昨年は、学級閉鎖・学校閉鎖・休校はさんざん話題になったが、大人が会社に無理して出社することは、話題にならなかった。「電車のなかでマスクをした人がいっぱいいる」という状況で、そのうちのいくらかは感染者だったわけだ。満員電車なんて、一番の感染源だという気もするが、それというのも、お馬鹿な会社が社員を無理やり出社させるからだ。お馬鹿な国のお馬鹿な状況。対策をしても尻抜け。……何とかならないものかね。)
【 関連サイト 】
(1)
病欠の現状については、下記にさまざまな実状が示されている。(うちの会社では……というような話。)
→ 教えて goo 「病気休暇と有給休暇の違い」
(2)
この話の元ネタとなったのは、朝日アピタルの「生理休暇が取りづらい」という話。
→ 重い生理痛、ガマンしないで
→ twitter
そんな話は私には関係ないと思ったが、そんな話さえもインフルエンザに結びつけて関連づけることができるわけだ。発想は柔軟に。 (^^)v
2010年11月16日
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他の人は「羨ましい」とでも言えばいいのでしょうか? (^^);