この件は、私が指摘するまでもなく、ネットに情報が出回っている。それを紹介しよう。
(1) 24時間TV
チャリティーではなくて、ただの商業放送だという。テレビ会社はCM収入を得るし、タレントには高額の出演料が払われるという。
しかし、このことは、特に問題とするには当たらない、と私は考える。普通の商売と同様だろう。「チャリティー」と見せかけているようだが、
ただ、チャリティーと名乗っていようがいまいが、私は初めからただの商売と思っているから、チャリティーでなくても、あまり問題ないと思う。(言葉の上では詐欺的であるが。)
問題は、集めた寄付金をどうしているかだ。これには、読売の記事がある。
イオンは14日、日本テレビ系列のチャリティーキャンペーン「24時間テレビ『愛は地球を救う』」に協力して集まった募金約3億3000万円のうち、関東の1都6県分の約1億円を日本テレビ放送網に寄贈した。残額は各地のイオングループ各社から、全国30の系列局に贈呈される。 イオンを通じた募金は全体の3割超を占めた。これは問題だ。何だって金をテレビ局に渡すのか? 特に、「全国30の系列局に贈呈される」というのがわからない。「日本テレビを通じて福祉団体に渡る」というのならまだわかるが。
( → 読売新聞 2009年10月15日 )
さらに、「日本テレビを通じて」というのも、不明朗だ。ネットで検索すると、日本テレビは収支決算を報告していない。金の使途は藪のなかだ。
→ 検索
これはつまり、「寄付金を私物化した」という疑いを払おうとしていない、ということだ。すると、「実際に私物化してしまっているのかも」という疑いは強まる。
(2) カンボジア小学校
「行列のできる法律相談所」では、芸能人の絵画のチャリティーオークションをして、金を集めた。これは明白にチャリティーを謳っている。
番組では「 500万円で小学校が一つ建ちます」と語っていた。そして、実際には、1億6000万円も集まった。小学校が 32校も建っているはずだ。しかし現実には、2校(足らず)だけらしい。
→ 批判記事 ( 孫引きの出典 )
元の出典は、週刊現代だから、ソースとしてはあまり強く信頼できない。しかし、番組が小学校を1校か2校ぐらいしか紹介していないのも事実だ。「 10校建てました」という報告はない。また、継続的に支援を続けているという報告もない。
となると、集めた金は、日本テレビが私物化してしまった、と考えていいかも。「番組制作費」に消えてしまったのかも。(そこから番組担当者への出演料などが払われる。特に、紳助への高額な出演料。 (^^); )
というわけで、集めた金は、カンボジア小学校に渡ったのではなくて、紳助やプロデューサーのポケットに入ってしまったのかも。「番組制作費 10回分」みたいな形で。 (^^);
──
以上はすべて状況証拠であり、直接証拠ではない。
とはいえ、チャリティーには当然の「明朗会計」という最低限のことすらやっていない。となると、「私物化した」という非難がかかるのも、やむをえないかも。
ただし、以上は、例によってネット上の情報である。必ずしも正しいとは言えない。
そこで、きちんと調べることにして、日本テレビの番組サイトを訪問してみた。
→ 24時間TVのサイト
ここで、左欄の「募金の使われ方」から「福祉車両贈呈」という項目を見ると、リフト付きバスやスロープ付き自動車をそれぞれ 100台以上も贈っている。1台平均して500万円とすると、5億円になってしまう。
これが本当なら、私物化していないことになる。
では、真相は?
経理をきちんと示していないので、藪のなかです。やはり、道義的には、「不明朗会計だ」と批判されるべきだろう。「私物化している」と非難されるべきかどうかは、わからないが。
charity = 慈善
shanty = 見えっぱりな、気取った ≒ 偽善
英和辞典 http://eow.alc.co.jp/shanty/