2010年09月14日

◆ 走鳥類の位置づけ[修正]《 取り消し 》

 本項は間違いなので、全面的に取り消します。正しくは、次項

 走鳥類という概念について、これまでの解釈を修正する。
  旧解釈:  走鳥類 = ダチョウ類
  新解釈:  走鳥類 = 形態レベルの進化の一段階
 ──

 先に、鳥類の進化として、
   恐鳥類 → 走鳥類 → 鳥類

 という順序を示した。
 この順序において、それぞれの三つの段階は、進化の大枠を示すものだと見なされていた。「爬虫類」や「哺乳類」と同様で、それよりはひとつ下の段階の類別をなす、と見なされていた。
 また、「走鳥類」で示すのは、現在のダチョウ目やシギダチョウ目を示す、と見なされていた。
 
 しかし、前項(恐鳥類と走鳥類)の 【 補説1 】 で示したように、その解釈は妥当ではない。正しくは、次の通り。

 ──
 
 「走鳥類」というのは、「爬虫類」や「哺乳類」のような大枠をなしていない。
 「恐鳥 → 走鳥類 → 一般の鳥類」という全体が「鳥類」という一つの大枠をなしている。そのなかで、形態の進化の段階として、「恐鳥 / 走鳥類 / 一般の鳥類」という区別がある。
 つまり、「恐鳥 / 走鳥類 / 一般の鳥類」という区別は、あくまで肉体的な形態レベルの進化段階を示すものである。そして、それは、それぞれの系統ごとに起こったはずである。
    恐鳥類 → 走鳥類 → 一般の鳥類
 という進化は確かにあったはずだが、それは、生物種(というか種よりも大きなレベル)での区別を意味する進化を示すのではなくて、形態上の進化を示すだけだ。

 ──
 
 例を示すと、次の二つの進化が同時並行的に起こったはずだ。
    パラフィソルニス  → ???(未知の走鳥類) → ノガンモドキ
    ???(別の恐鳥) → ダチョウ

 この二つの進化では、いずれも、祖先種は恐鳥であり、子孫種は「飛べない鳥」である。
 ここでは、「走鳥類」というのは、「ダチョウ類」のことではなく、「翼のない鳥」を意味することになる。
 パラフィソルニスと、ノガンモドキとの間に、(未知の)中間種が存在するはずであるが、それはおそらく、ダチョウのような形態をしていたはずだ。それは「走鳥類」と呼ぶに値するだろう。(まだ翼を備えていない鳥類。)
 
 ──
 
 とにかく、「走鳥類」というのは、生物的な種(属・目・科など)を示すものではなく、形態的な進化の段階の一つを示すものだ。
 それは、哺乳類で言えば、「陸生動物/水生動物」というような区別に似ている。陸生動物が誕生したあとで、水生動物が誕生した。指のある四肢をもつ哺乳類が誕生したあとで、指のないヒレをもつ哺乳類が誕生した。そういう形態的な進化の段階があった。
 「陸生動物/水生動物」というのは、生物的な種(属・目・科など)を示すものではなく、形態的な進化の段階の一つを示すものだ。これと同様のことが、鳥類でも起こったわけだ。(翼の有無について。)

 わかりやすく言うと、こうだ。鳥類でも、哺乳類でも、「陸生動物/水生動物/空生動物」という3種類がある。鳥類では、陸生動物は少なく、水生動物も少なく、空生動物が大部分だ。哺乳類では、陸生動物が大部分で、水生動物は少数で、空生動物も少数だ。*
 いずれにしても、住む環境が異なれば、形質も異なるが、こういう形質の差(足/翼/ヒレなど)は、鳥類や哺乳類にとって本質的ではない。

* 哺乳類では、空生動物は少ないが、これは、「属のレベルでは少ない」というぐらいの意味だ。一方、種の数や個体数で言えば、コウモリは、ネズミと同様に、かなり多い。コウモリの大群もしばしば見られる。( → YouTube



 ※ 下記は間違いではないので、取り消さない。
   本項の記述が妥当でないことを、すでに追記していた。

 【 追記 】
 進化の例として、 
    パラフィソルニス  → ???(未知の走鳥類) → ノガンモドキ
 という例を挙げた。ここで、
    パラフィソルニス  → ノガンモドキ
 という系統関係は、現在の通説に従った。しかし、この通説は間違っていると思う。以下、説明しよう。(読まなくてもよい。)

 恐鳥類は、ツル目に分類されることが多いが、ツル目のような分岐群は、キジ・カモ類よりもあとで分岐したはずだから、ここに恐鳥類が入るのはおかしい。
 恐鳥類は、むしろ、ダチョウ目やシギダチョウ目の近縁にいるはずだ。たとえば、ディアトリマがそのように分類を変更されたように。( → ティタニス [ 付記2 ] )
 というわけで、上記では
    パラフィソルニス  → ノガンモドキ
 という系統関係を示したが、この系統関係に当てはまる種は、パラフィソルニスであるとは言えそうにない。ただし、そうではないと否定することもできない。(パラフィソルニスは、ツル目やノガンモドキ目ではないにしても、遠い祖先かもしれない。)
 恐鳥・走鳥レベルの具体的な種については、化石が十分ではないから、はっきりと系統関係をたどることは難しそうだ。
 ともあれ、この例示については、例示としての信頼度は高くない、と認識してほしい。
 ただし、例示が正しくないとしても、話の全体の筋道が間違っているわけではない。例示が不適切かもしれない、というだけのことだ。ノガンモドキの遠い祖先に、走鳥類レベルの種がいたということは、正しいはずだ。(それがパラフィソルニスでなくとも。)……私はそう考える。



posted by 管理人 at 23:30| Comment(0) | 生物・進化 | 更新情報をチェックする
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