その正解を示す。(私なりに)
──
マイクロソフトの入社試験は、学力テストではなくて、パズルないしトンチみたいな問題が出るそうだ。具体的には、次の書籍。
→ ビル・ゲイツの面接試験 ― 富士山をどう動かしますか?
IQテストみたいなつもりなのかもしれない。しかし、問題としては悪くないが、回答の方が全然詰まらない。「こんな回答を出すなんて、マイクロソフトには凡人ばかりがいるな」ということがわかるだけだ。
そこで、私なりに「正解」を示すことにしよう。マイクロソフトもあっと驚く回答。
問題は、次の三つだ。
・ 富士山をどう動かしますか?
・ IQの高い人が必ずしも成功しないのはなぜか?
・ ジュースの缶の上下が細くなっているのはなぜか?
順に示す。
( ※ なお、それぞれの問題について、詳しい話は、解説ページにある。)
富士山をどう動かしますか?
解説ページによれば、正解は、次のことらしい。「富士山の土を、トラックで別の場所に移動する。そこで、富士山の土の分量を推定する計算式をどうやって構築するかを、示す」
これを採点者が見るそうだ。具体的な数値は関係なく、おおまかな数値を推定する論理過程を見るそうだ。
私の感想は?
詰まらん。くだらん。こんな下らない計算式を見るなんて、それこそ鈍物だ。「エレガントな解答を求む」の正反対。鈍物の見本。マイクロソフトは、鈍物を採用したがっているのだろうか?
正解1。
「解なし。富士山の土を移動しても、それは富士山にはならないから」
マイクロソフトの正解のように、富士山の土を移動して、別の山を作っても、それは富士山にはならない。つまり、富士山を動かしたことにはならない。では何かというと、富士山が消滅して、その土を使った別の山ができただけ。新たな山が富士山である保証はない。というか、富士山ではありえない。それは富士山もどきにすぎない。
比喩。生きた太郎を切り刻んで、バラバラにして、別の場所で死体の断片を組み立てたら、太郎が別の場所に移動したことになるのか? まさか。太郎が消滅して、そのあとで、死体の肉塊が新たに組み立てられただけのことだ。これを「太郎が移動した」と見なすなんて、狂気も同然だ。
富士山も同様だ。富士山を解体した時点で、富士山は消滅した。別のところに新たな山を作っても、それは富士山ではない。従って、富士山を移動することはできない。解なし。
正解2。
そのことを逆手に取ることもできる。
富士山を移動するには、実態を移動させなくても、名前を変えるだけでも済む。たとえば、今の富士山を「富士山」と呼ぶのをやめて、阿蘇山か谷川岳を新たに「富士山」と呼ぶことにする。名前を変えるだけで、地図上の富士山は移動した。
( ※ これは唯名論的ですね。ちょっと受け入れがたいかも。でも、トンチにはなる。)
正解3。
CGを使う。バーチャルな世界で、富士山を移動させる。(そういう画像を作るわけ)。
これだと、IT産業の趣味に合致しそうだ。ただし、あまりにもオタク的だ。こんなことを書いた奴は、不採用になりそうだ。平凡だしね。
これは「平凡な正解」となる。
正解4。
どうしても富士山全体を動かしたいのであれば、困難ではあるが、方法はある。それは、人工的に地震を起こすことだ。地震が起これば、地盤が動くので、地盤といっしょに富士山全体が移動する。
過去の例では、大地震では、地盤が数センチ動いたこともあるようだ。
(とはいえ、人工的に大地震を起こすのは、現実的には無理。)
正解5。
現実的な方法では? トンチを使えば、うまい方法が見つかる。実は、これが本当の正解だ。次のようにする。
「富士山の西端の土を、1キログラム採取する。それを、東端まで運んで、地面に落とす。こうすると、富士山の全体は、重心が 0.001 ミリぐらい、西から東へ移動したことになる」
あはは、と笑うなかれ。とにかくこれで、富士山は移動した。
ここでは、「どれだけ移動するか」ということは、明示されていない。「富士山を10キロメートル動かす」というふうにはなっていない。だから、 0.001 ミリぐらいだっていい。とにかく、重心を動かせば、それで(人為的に)動かしたことになる。ほんのちょっとだけど。
トンチの答えでした。これが一番トンチなので、これが本当の正解。頭の体操。
【 注 】
細かいことを言えば、別に、西端と東端である必要はない。もっと短い距離でもいい。だけど、それじゃ、話が面白くないしね。ここでポイントは、話を面白くすることだ。トンチなんだから。
正解6。
もっと具体的な方法もある。
富士山の場所は、頂点にある(最高標高の)基準点にある標石の場所で決まる。そこで、この標石を、1メートルぐらいずらしてしまえばいい。そうすれば、富士山は1メートルぐらい移動したことになる。地図上ではまさしく、富士山の位置が1メートルズレるはずだ。
「そんなのは違法だ!」
という声が出るだろうが、それを言うなら、富士山を解体する方が、よほど違法だ。
その点、標石の移動なら、国土地理院が決定すれば、国土地理院の権限で、移動することが可能となる。これなら合法的だ。 (^^)v
実際の富士山本体は、1ミリも移動していないが、富士山と呼ばれるものの法律的な位置は、確かに1メートル動くのだから、文句は言えまい。
理屈でいうなら、これが正解かな。屁理屈っぽいが。 (^^);
【 追記 】
あとで思うと、「富士山」の問題について、本当の正解は、以下のようになると思う。
(1)
前述のこと。再掲すると、こうだ。
「富士山を解体した時点で、富士山は消滅した。別のところに新たな山を作っても、それは富士山ではない。従って、富士山を移動することはできない。解なし。」
(2)
にもかかわらず、富士山を解体しようという発想をするのは、日本のシンボルを解体してやりたい、という潜在的な願望を示す。それは反日的な意識というよりは、日本に対する潜在的な恐怖を意味する。
このような問題を出したビル・ゲイツ(というかマイクロソフト)の、日本に対する潜在的な破壊願望こそ、この問題を出題した人々の心理を表す。
この問題を比喩的に言えば、次のことだ。
「自由の女神を爆破してから、接着して元通りにするのに、最もコストがかからない方法は?」
or
「NYの世界貿易センタービルを爆発で崩壊させたあと、同じものを再建するのに、最も容易な方法は?」
この馬鹿らしさがわかるだろう。
この問題への正解は、このような気違いじみた問題を考えたがるマイクロソフトの潜在意識を是正することだ。そのためには、その潜在意識をマイクロソフトが認識すればいい。(フロイト流の心理療法。)
IQの高い人が必ずしも成功しないのはなぜか?
この話は、機知に富むので、独立して、別項で述べる。→ IQが高いと成功するか?
ジュースの缶の上下が細くなっているのはなぜか?
この話は、やはり、独立して、別項で述べる。→ 缶飲料の上部がすぼんでいるのはなぜか?
【 追記 】
関連項目として、次の話題がある。
→ 富士山が金塊だったら
「富士山を動かす方法……酔っ払って酩酊すれば、富士山が動いて見える」
(^^);
タイムスタンプは 下記 ↓
この問題で、どの座標系について富士山を動かすかは指定されていない。
よって、地球の自転によって、宇宙系から見れば富士山は「動いている」。
答案2:枠の中から覗いて富士山を動かす
上記では、富士山が動いていることを示しただけで富士山を動かしたことにはならない、といわれそう。
ならば、ダンボールか何かで写真フレームのようなものを作って、その枠のなかに富士山を収める。そうして自分が動けば、その2次元の座標系の中で自由に富士山を動かすことができる。
「動いている」であり、「動かす」ではないので、不可。
答案2。
「動いて見える」であり、「動かす」ではないので、不可。
※ 座標系が地球表面であることは自明。
※ 私も同じことを思いついたけど、「正解」だとは思わなかったので、
書かなかったのでした。
缶の直径のことではなく、ビール缶のように缶の上下が
すぼんでいる物のことを言っているのでは?
その場合は、また答えが違ってくると思いますよ。
とすると、記述は無意味になりますね。記述を全面削除しておきます。
ご連絡ありがとうございました。
デビット・カッパーフィールドのイシュージョン。ネットで検索すると、見つかります。ネタバレなので、ここには書かない。
物凄く丈夫で長い棒と支点を用意してくれ。
でした。
なんか地球じゃなくて富士山だと、一休さんぽくなりますね。
富士山の背景が陸地になる場所
別々に観測する。
動かすと言うより
趣が違うだけかな?
2.その感動を心に抱いたまま、自らの終の住処を探す。日本中、あるいは世界中でも可。
3.ある日、その場所を見つける。その山の麓に家を建てる。
4.完成した家の軒先に座って、月夜と山を肴に酒を飲む。
これで、動いた。
まず、富士山を正面に見るように立ちます。
次に、目をちょっとだけつぶって、体を軸に
1靴幅くらい左右どちらでもいいから、体を
ずらします。
次に目を開けます。これで完了です。
別の山に「富士山」の名前を付けてしまえば良い。
それでけで地図上、富士山は簡単に移動する。
富士山の土や砂の成分がどうたらと言うのは意味が無い。
なぜなら、日々の自然の変化で、
富士山の砂が別の場所に移動し、
また、富士山で無かったものが富士山の一部になる事は当たり前の様に生じている。
その理屈なら「誰が何をしなくても富士山は常に移動している」が正解になる。
ただ、一日本人の個人的な回答としては移動は不可能と答えたい。
クローン技術で生み出された恋人を愛せるかという問いに近い物かもしれないが、
富士山と全く同じものが何らかの技術で複製されたとしても、それは私の知る富士山とは非なる物として映るだろう。
(どやっ!
日本の企業も真似をしだしてもはやトンチでしかないような問題を出してるけど、本来の目的はソフトウェア工学の基礎である"封筒裏の計算"ができるかどうかを見るための問題だろうし。
後管理人さんの回答は面白くもなんともない(あっと驚きもしない)屁理屈にしか感じません。
大口を叩くならもっと面白い回答をお願いします。
解 富士山を動かすのは到底現実的とは言えないので他の手段を考える。
これが正解だと思った。富士山て活火山だから動かせないのでは
@ここの多くの解答は、ダンプカーやトラックを使うより遥かに低コスト低リスクな目的達成方法
A通常のフェルミ推定の能力は、@が出来ない時に、手段の検討、見積りなどの用途で使える
というようにそれぞれメリットがあると思いました